サジェスト対策

サジェスト対策とは?2026年の削除申請と費用の考え方

記事執筆者:認定SEOコンサルタント 三田健司

「自社名を検索したら、うしろに『ブラック』『評判 悪い』と出てきます」。企業のご担当者から、こうしたご相談をいただく機会が増えています。

検索窓に社名を入れた瞬間に並ぶ候補は、多くの人が最初に目にする情報です。応募をためらう求職者、取引を見送る担当者、来店をやめるお客様が、そこで静かに離れていきます。

一方で、この分野は情報が古いまま出回っていることが多い領域でもあります。とくに2025年4月に施行された情報流通プラットフォーム対処法をめぐっては、「法律ができたから申請すれば消える」という誤解が広がりました。

この記事では、サジェストの仕組みという基本から、2026年に入って明らかになった制度の実態、自社でできること、業者に依頼する場合の判断基準までを一気に整理します。事実と推測を分けて書きますので、社内での判断材料としてお使いください。

目次

サジェスト対策とは?まず仕組みを正しく理解する

検索データから候補が生成される仕組みを表す吹き出しのイラスト

対策を考える前に、そもそも何を相手にしているのかを押さえておきます。ここを誤解したまま業者に依頼すると、費用に見合わない結果になりがちです。

サジェストはどうやって決まっているのか

検索窓に文字を入れたときに出る候補は、Googleでは「オートコンプリート」と呼ばれる機能によるものです。実際に検索された語句のデータや、検索している人の状況をもとに、自動的に予測されて表示されます。

ここで重要なのは、Googleが公式に説明しているとおり、この候補が完全に自動で生成されている点です。誰かが手作業で特定の候補を「追加」したり「削除」したりしているわけではありません。

つまりサジェスト対策とは、表示された文字列そのものを直接編集する作業ではありません。表示のもとになっている検索データや、ポリシー違反の有無に働きかける取り組みです。

候補は地域や時期によっても変わる

同じ社名を検索しても、見る人の地域や時期によって候補が違うことがあります。検索データが日々更新されているため、候補も動き続けているからです。

そのため「自分のパソコンでは出ないから解決した」と判断するのは危険です。別の端末やシークレットウィンドウ、可能であれば別の回線からも確認してください。

ログイン中のGoogleアカウントの検索履歴が反映されることもあります。確認は必ずログアウトした状態か、シークレットウィンドウで行ってください。

逆に、一時的なニュースがきっかけで出た候補が、話題の沈静化とともに自然に消えることもあります。慌てて動く前に、数週間の推移を記録しておく価値はあります。

GoogleとYahoo!では出方が違う

Yahoo! JAPANの検索は、検索技術としてGoogleのものを使っていますが、検索窓に出る補助的な候補の仕組みや削除の申請窓口は別に用意されています。片方で消えても、もう片方に残ることがあります。

実務では、両方を並行して確認・対応するのが基本です。自社の顧客層がどちらをよく使うかによって、優先順位を決めるとよいでしょう。

スマートフォンとパソコンでも候補の数や並びが変わります。記録を取るときは、端末の種類もあわせて残しておいてください。

この1年で変わったこと|情プラ法の運用が動き出した

情報流通プラットフォーム対処法と総務省の勧告を表す庁舎と法槌のイラスト

サジェスト対策を語るうえで、2026年に入ってから大きく状況が動いた領域があります。誹謗中傷対策の枠組みである情報流通プラットフォーム対処法、いわゆる情プラ法です。

2026年7月、総務省が初めての勧告を出した

情プラ法は2025年4月1日に施行されました。大規模なプラットフォーム事業者に対し、削除申出の窓口を整備すること、申出に対して原則7日以内に判断結果を通知すること、対応状況を年1回公表することなどを義務づけた法律です。

そして2026年7月24日、総務省はこの法律にもとづく初めての勧告を5つの事業者に対して行いました。理由は、同法28条が義務づける運用状況の公表について、公表すべき事項の全部または一部が欠けていたというものです。

勧告を受けた各社は、2026年8月31日までに修正のうえ再公表することを求められました。指定を受けている事業者は2026年8月時点で9社ですから、その過半に近い数が最初の公表でつまずいたことになります。

ここで注意したいのは、この勧告が「削除に応じなかったこと」への制裁ではない点です。あくまで公表という手続き上の義務を果たしていなかったことに対する措置でした。

各社の削除実績が数字で公表された

施行から1年が経ち、各社の対応実態が初めて数字で公表されました。報道によると、利用者からの申請にもとづく削除率は、いずれの事業者も50%未満にとどまっています。

日本経済新聞の報道によれば、Xは1年間で日本の利用者から7,600万件を超える報告を受けたものの、非表示などの措置に至ったのは0.1%でした。LINEヤフーは約5,500件の削除要請を受け付け、うち約1,000件を削除しています。

この数字が示しているのは、窓口ができたことと、実際に消えることは別だという現実です。制度への期待値は、この実績を踏まえて調整しておく必要があります。

ここで各社を批判する意図はありません。報告の件数には明らかな誤報告も含まれますし、削除すべきでない投稿まで消すことは表現の自由の観点から問題になります。数字だけで良し悪しを判断できる話ではない、という前提は共有しておきたいところです。

Google検索のサジェストは情プラ法の対象ではない

ここが本記事で最もお伝えしたい点です。情プラ法の義務が及ぶのは、総務大臣から指定を受けた事業者に限られ、しかもその指定は「事業者ごと」ではなく「サービスごと」に行われています。

2025年4月30日にGoogle、LINEヤフー、Meta、TikTok、Xの5社が、同年5月30日にPinterest、Amebaブログ、爆サイ.com、ニコニコの4社が指定され、2026年8月時点で計9社です。このうちGoogleについて指定の対象とされているのはYouTubeです。

つまり、Google検索のサジェストは、2026年8月時点で情プラ法の削除申出制度の対象になっていません。「7日以内に判断される」という説明を、そのままサジェストに当てはめることはできないのです。

7日ルールは「削除」ではなく「通知」の期限

もう一点、対象サービスであっても誤解されやすいのがこの部分です。7日以内に義務づけられているのは判断結果の通知であり、削除そのものではありません。

通知の内容が「削除しない」であることは当然にあり得ますし、投稿者への意見照会や調査が必要な場合は、その旨を伝えれば足りるとされています。結論が出るまでに数週間かかる例も報じられています。

なお、法的な判断が絡む場面では、弁護士など専門家にご相談ください。本記事は一般的な情報の整理であり、個別の案件についての法的助言ではありません。

ネガティブサジェストが企業に与える影響

ネガティブサジェストが採用や取引に与える影響を表すイラスト

「たかが検索候補」と考える経営者もいらっしゃいます。しかし実際の影響は、思っているより静かに、そして広く及びます。

採用・取引・来店のすべてに効いてくる

求職者は応募前に必ず社名を検索します。そこで「ブラック」「離職率」といった候補が並べば、応募をためらう理由としては十分です。

取引先の担当者も同じ行動を取ります。稟議を通す立場の人ほど、社内で説明できない材料を嫌うからです。

金融機関や大手企業との取引では、与信や取引先審査の過程で検索されることもあります。担当者レベルでは問題なくても、審査の段階で引っかかるという形で表面化します。

店舗や医療機関であれば、来店の直前に検索されます。候補の文字列は本文を読む前に目に入るため、内容を確認されないまま印象だけが残るのが厄介なところです。

放置すると検索データが積み上がる

候補が表示されると、それを見た人がその候補をクリックして検索します。すると検索データがさらに積み上がり、候補としての地位が強くなっていきます。

この循環が、ネガティブサジェストが自然に消えにくい理由のひとつです。放置している間にも、状況は少しずつ悪くなっている可能性があります。

とくに、候補をきっかけに書かれた記事やまとめページが増えていくと、検索結果そのものにも影響が出てきます。候補と検索結果は連動して悪化していく、と考えておいたほうがよいでしょう。

とはいえ、焦って不自然な操作を試みるのは逆効果です。検索の回数を人為的に水増しするような手法は、検出された場合にかえって状況を悪くしかねません。

まず現状を正確に記録する

対応を検討する前に、証拠を残してください。日付とURL、検索した端末・ブラウザ・地域がわかる形で、画面全体のスクリーンショットを保存します。

削除申請でも、業者に相談する場合でも、この記録が出発点になります。候補が消えたあとで「本当に出ていたのか」を証明する手段がなくなるためです。

記録は画面の一部を切り取るのではなく、URLバーと時刻が入った全画面で残すのが基本です。加工していないことがわかる形にしておくと、後の手続きで使いやすくなります。

あわせて、その候補で実際に検索したときに何が出てくるかも記録しておきましょう。上位に表示されているページこそが、多くの場合の実態だからです。

自社でできるサジェスト対策

自社でできるサジェスト対策の手順を表すチェックリストのイラスト

業者に依頼する前に、自社の手でできることがあります。費用がかからないので、まずここから着手するのが合理的です。

Googleの報告フォームを使う

Googleは、オートコンプリートの候補がポリシーに違反している場合や、法律に違反していると考えられる場合の報告窓口を用意しています。「法律に基づく削除に関する問題を報告する」というページから申請できます。

申請時には、候補が表示されている画面のスクリーンショットを添えます。どの検索語を入力したときに、どの候補が出たのかが伝わるように準備してください。

なぜ問題なのかの説明も、感情ではなく事実で書くほうが通りやすくなります。事実と異なる点はどこか、それによってどのような不利益が生じているのかを、簡潔にまとめてください。

なお、申請すれば必ず対応されるわけではありません。反映される時期についても、Googleは期間を明示していません。この点を確約する業者があれば、その根拠を確認したほうがよいでしょう。

Yahoo!側の窓口にも申請する

Yahoo! JAPANにも、検索結果や関連する表示についての問い合わせ窓口があります。Googleとは判断も手続きも別なので、両方に出す前提で準備してください。

提出する内容はGoogle向けとほぼ同じで構いません。同じ資料を使い回せるように、証拠は整理した状態で保管しておくと手間が減ります。

なお、Yahoo!の候補はGoogleより動きが緩やかな印象があります。Googleで先に変化が見えても、Yahoo!側は少し遅れて追随することがあるため、確認は両方を継続してください。

自社発信を増やして検索行動を変える

候補は検索データから生まれます。ということは、社名と一緒に検索されてほしい言葉を、自社の情報発信を通じて増やしていく方向にも打ち手があります。

採用ページ、スタッフ紹介、施工事例、料金の説明といったコンテンツを充実させると、「社名+採用」「社名+事例」といった検索が自然に増えていきます。時間はかかりますが、副作用がありません。

この取り組みは、そのまま検索順位の改善にもつながります。「消す」ことだけを考えるより、社名で検索したときに見せたい情報を自社で用意するほうが投資効率は高いというのが、筆者の実感です。

効果が見えるまでには数か月かかります。ただ、いったん積み上がった情報は資産として残り、担当者が代わっても失われません。削除申請のように毎回ゼロから申請し直す必要がない点も、実務では大きな違いになります。

削除申請が通るケース・通らないケース

削除申請が通る条件と通らない条件を表す庁舎と法槌のイラスト

申請の前に、どういう場合に対応されやすいのかを知っておくと、無駄な期待をせずに済みます。

ポリシー違反にあたるかどうか

Googleはオートコンプリートについてポリシーを公開しており、危険なコンテンツ、ハラスメント、ヘイト、露骨な性表現、テロ関連、暴力、下品な表現などを削除の対象として挙げています。

自社に出ている候補がこれらに当てはまるかを、まず冷静に確認してください。明らかに該当するなら、申請が通る可能性は相応にあります。

判断に迷うのは、直接的な表現ではないものの侮蔑的なニュアンスを含む候補です。この場合は、その候補で実際に検索したときに何が表示されるかもあわせて示すと、状況が伝わりやすくなります。

法律に違反しているといえるか

ポリシー違反にあたらなくても、名誉毀損など日本の法律に違反していると主張できる場合があります。その場合は法的な削除の報告として申請することになります。

ただし、名誉毀損が成立するかどうかは、公共性・公益目的・真実性といった観点から判断される専門的な問題です。判断に迷う場合は弁護士にご相談ください。

また、法人の場合は名誉毀損だけでなく、信用毀損や業務妨害という枠組みで検討できることもあります。どの構成で主張するかによって必要な資料も変わるため、早い段階で専門家に整理してもらうほうが結果的に早く進みます。

「気に入らない」だけでは動かない

逆に通りにくいのは、事実として間違ってはいないが企業として見せたくない、という類の候補です。「社名+離職率」「社名+料金 高い」といったものが典型です。

これらは検索している人の関心を反映しているだけで、ポリシー違反にも法律違反にもあたりません。この種の候補は、削除ではなく情報発信で向き合うほうが現実的です。

たとえば料金への不安が候補に出ているなら、料金ページを整備して根拠を丁寧に説明する。そのほうが、候補を消すより信頼を得られます。

「離職率」が出ているなら、実際の数字と取り組みを開示する方法もあります。隠すほど疑われるのが検索の世界なので、先に自社から説明してしまうほうが安全です。

サジェスト広告という選択肢

ポジティブサジェスト広告の効果を表す上昇グラフのイラスト

ネガティブな候補を消す方向とは別に、望ましい候補を増やしていくアプローチもあります。一般にサジェスト広告、あるいはポジティブサジェストと呼ばれるものです。

どういう考え方の施策なのか

候補が検索データから生成される以上、「社名+事業内容」「社名+サービス名」のような組み合わせが検索されるようになれば、それが候補として表示される可能性が出てきます。その状態を目指すのがこの施策です。

ネガティブな候補が並ぶ場所に、事業内容を示す候補が入ってくれば、見え方は大きく変わります。候補の枠数には限りがあるため、押し出す効果も期待できます。

ただし、これは既存の候補を消す施策ではありません。あくまで並びを変えることを狙うものなので、削除が必要なケースとは目的を分けて考えてください。

メリットと限界

メリットは、削除申請と違って「ポリシー違反かどうか」の判断に左右されない点です。前述した「気に入らないだけの候補」に対しても、打ち手として成立します。

一方で限界もあります。候補が表示されるまでの期間を確約することはできませんし、表示されたあとも状態を維持するには継続的な取り組みが必要です。

また、検索エンジン側の判定に不自然と見なされる方法は避けるべきです。短期間で結果を出すことを強調する提案を受けたら、具体的に何をするのかを必ず確認してください。

成果報酬型という料金の考え方

この分野では、表示された日数に応じて費用が発生する成果報酬型が採用されることがあります。結果が出ていない期間の費用負担を抑えられる仕組みです。

ただし「成果」の定義は契約によって異なります。何をもって成果とするのか、計測はどの端末・地域で行うのか、最低契約期間はあるのかを、契約前に文書で確認してください。

当社でもサジェスト対策は成果報酬型でご提供していますが、着手前には必ず現状を一緒に確認し、そもそも対策が必要な状態なのかというところから見極めるようにしています。費用をかけずに済むなら、それが一番よい結果だからです。

専門業者を選ぶときの判断基準

サジェスト対策会社を選ぶ際の判断基準を表す盾のイラスト

自社での対応に限界を感じたら、外部に相談することになります。ここでの業者選びが、費用対効果を大きく左右します。

「必ず消えます」と言い切る提案には注意する

これまで見てきたとおり、削除の判断を下すのは検索エンジン側です。外部の事業者が結果を確約できる構造にはなっていません。

「必ず消える」「〇日で確実に対応」といった断定的な説明が出てきたら、その根拠を具体的に尋ねてください。説明できない場合は、いったん持ち帰る判断が妥当です。

ここで特定の企業を批判する意図はありません。ただ、期待値の設定を誤ったまま契約すると、双方にとって不幸な結果になります。

料金体系と契約期間を文書で確認する

月額固定なのか成果報酬型なのか、初期費用はあるのか、最低契約期間と中途解約の条件はどうなっているのか。この4点は必ず書面で確認してください。

とくに自動更新の条項は見落としやすい部分です。成果が出ないまま契約だけが続いていた、という相談は実際にあります。

また、報告の頻度と内容も確認しておきましょう。何が改善したのかを客観的に示せない体制であれば、効果の判断ができません。

法律事務が絡む範囲を切り分ける

名誉毀損を理由とした削除請求や、投稿者を特定する手続きは、法律事務にあたる領域です。この部分を扱えるのは弁護士に限られます。

どこまでがマーケティング支援で、どこからが法的手続きなのか。契約前にこの線引きを確認し、必要に応じて弁護士へ相談することをおすすめします。

両方が必要になる案件も珍しくありません。その場合は、法的手続きを弁護士に、情報発信と検索まわりの改善をウェブの事業者に、と役割を分けて進めるのが現実的です。

AI検索時代にサジェスト対策をどう位置づけるか

業種別のサジェスト対策の考え方を表すチェックリストと歯車のイラスト

2026年の検索環境は、AIによる回答が前面に出るように変わってきました。この変化は、サジェスト対策の位置づけにも影響します。

社名で調べる行動はなくならない

AIが答えを返すようになっても、取引前や応募前に相手企業を調べる行動そのものは残ります。むしろ調べ方の選択肢が増えただけです。

検索窓に社名を入れる人がいる限り、そこに何が並ぶかは意味を持ち続けます。サジェスト対策が不要になったわけではありません。

むしろ、AIの回答を見たあとに「本当かどうか」を確かめるために社名を検索する、という行動も生まれています。確認の場面で目に入るぶん、候補の重みはかえって増しているとも言えます。

AIは複数の情報源を突き合わせて答えを作る

生成AIが企業について答えるとき、参照するのはウェブ上の情報です。自社サイトに正確で詳しい情報がなければ、第三者の書き込みが相対的に重く扱われることになります。

これは、検索候補の問題と根が同じです。自社が語っていない領域は、他人の言葉で埋められていきます。

だからこそ、事業内容・実績・料金・体制といった基本情報を自社サイトで丁寧に公開しておくことが、遠回りに見えて最も効く対策になります。

対策の重心は「消す」から「上書きする」へ

ここまで見てきたとおり、削除で解決できる範囲は限定的です。情プラ法の運用実態も、その現実を裏づけています。

一方で、自社の情報を整えることには上限がありません。削除申請は「出せるものは出す」程度に留め、力の大半を自社サイトの整備に振り向けるのが、2026年時点での現実的な配分だと考えています。

その意味で、サジェスト対策はSEOやコンテンツ制作と切り離せません。別々の施策として発注するより、一体で設計したほうが結果につながります。

業種別に見るサジェスト対策の考え方

AI検索時代におけるサジェスト対策の位置づけを表す吹き出しのイラスト

どんな候補が出やすいか、そして何を優先すべきかは業種によって変わります。自社に近いケースから読んでみてください。

採用に力を入れている企業

「社名+ブラック」「社名+離職率」「社名+パワハラ」といった候補が出やすいのがこの層です。求人媒体に出稿するほど社名の検索が増えるため、候補が育ちやすい構造にあります。

この場合、削除申請だけで対処するのは現実的ではありません。事実として間違っていない候補は、ポリシー違反にも法律違反にもあたらないためです。

有効なのは、採用サイトや社員インタビューを充実させて「社名+採用」「社名+求人」「社名+社員」といった検索を増やすことです。候補の枠は限られているので、健全な検索が増えれば見え方は変わります。

医療機関・クリニック

来院前に検索されることが多く、候補の影響が売上に直結しやすい業種です。一方で、広告表現に関する規制が厳しい分野でもあります。

情報発信で対処する場合も、医療広告ガイドラインに触れない表現かどうかの確認が欠かせません。医療分野では、対策の前に表現の可否を専門家に確認する手順を挟んでください。

クチコミへの対応と混同されがちですが、サジェストとクチコミは別の仕組みです。優先順位をつけて、それぞれに合った手を打つ必要があります。

店舗・サービス業

「店名+まずい」「店名+うるさい」など、感想に近い候補が出ることがあります。これらは特定の時期の話題が残っているだけの場合も少なくありません。

すぐに業者へ相談する前に、数週間の推移を記録してみてください。自然に落ち着くものに費用をかける必要はありません。

並行して、Googleビジネスプロフィールの情報と写真を整えておくと効果的です。地図検索から来る人の判断材料が増え、候補の印象を相対的に薄められます。

BtoB・製造業

検索の母数が少ないぶん、ひとつの候補が長く残りやすい傾向があります。一度出ると、動きが鈍いのがこの業種の特徴です。

ただし裏を返せば、自社発信の効果も出やすいということです。技術情報や導入事例を継続的に公開していけば、社名と一緒に検索される言葉を組み替えられる余地があります。

取引先が稟議で見るのは、候補だけではありません。会社概要・沿革・実績が整っているかどうかが、最終的な判断を左右します。

よくある質問(FAQ)

サジェスト対策に関するよくある質問を表す庁舎と法槌のイラスト

情プラ法ができたので、申請すればサジェストは消えますか?

いいえ。情プラ法の指定はサービスごとに行われており、Googleについて対象とされているのはYouTubeです。Google検索のサジェストは、2026年8月時点でこの制度の削除申出の対象になっていません。

サジェストについては、Googleが用意している報告フォームからの申請が基本の窓口になります。制度が変わっても、判断するのは検索エンジン側である点は変わりません。

「7日以内に対応」と聞きましたが本当ですか?

情プラ法の対象サービスについて、原則7日以内に義務づけられているのは判断結果の「通知」であり、削除そのものではありません。「削除しない」という通知が届くこともあります。

投稿者への意見照会や調査が必要な場合は、その旨を通知すれば足りるとされています。結論が出るまでに数週間かかる例も報じられています。

費用はどのくらいかかりますか?

料金体系は事業者によって幅があり、月額固定型と成果報酬型に大きく分かれます。対象となるキーワードの数や難易度によっても変わるため、一律の相場を示すことは難しいのが実情です。

比較する際は、金額だけでなく最低契約期間・中途解約の条件・報告の頻度をあわせて確認してください。安く見える提案が、長期契約を前提にしていることもあります。

自分で検索回数を増やせば候補を変えられますか?

おすすめできません。検索エンジンは不自然なパターンを検出する仕組みを持っており、意図した効果が出ないだけでなく、状況を悪化させる可能性があります。

実際に検索されるだけの理由をつくるほう、つまり自社の情報発信を増やすほうが、遠回りに見えて確実です。

一度消えた候補が、また出ることはありますか?

あります。候補は検索データにもとづいて日々更新されるため、同じ検索が再び増えれば表示が戻ることがあります。

そのため、対応が済んだあとも定期的な確認を続けてください。月に一度、複数の端末で確認して記録を残す程度でも、変化には気づけます。

弁護士に相談すべきなのはどんなときですか?

候補や書き込みの内容が名誉毀損にあたる可能性がある場合、投稿者の特定を検討する場合、法的な削除請求を行う場合です。これらは法律事務にあたるため、弁護士の領域になります。

判断に迷う段階でも、早めに弁護士など専門家にご相談ください。証拠が残っているうちに動けるかどうかで、選べる手段が変わってきます。

まとめ|削除より「見せたい情報を用意する」ことが効く

検索窓とサジェスト候補を表したサジェスト対策のイメージ図

サジェストは、実際の検索データをもとに自動で生成されています。人が手で足したり消したりしているわけではないため、対策も「文字列を編集する」発想では成り立ちません。

2026年に入って、この分野の前提はひとつはっきりしました。2026年7月24日に総務省が情プラ法にもとづく初の勧告を出し、あわせて各社の削除実績が数字で公表されたことで、制度に何ができて何ができないかが可視化されたのです。

とりわけ押さえておきたいのは、情プラ法の指定がサービスごとに行われており、Googleについて対象とされているのはYouTubeだという点です。Google検索のサジェストは、2026年8月時点でこの制度の削除申出の対象ではありません。

とはいえ、打つ手がないわけではありません。ポリシー違反や法律違反にあたる候補は報告フォームから申請できますし、望ましい候補を増やす方向の施策もあります。

そして最も効くのは、社名で検索した人に見せたい情報を、自社サイトで丁寧に用意しておくことです。事業内容・実績・料金・体制を自社の言葉で説明しておけば、他人の言葉に埋められる余地はそれだけ減ります。

今日できることを1つ挙げるなら、自社名を複数の端末で検索し、日付入りでスクリーンショットを残すことです。何を対策すべきかは、その記録を並べたときに初めて見えてきます。

サジェスト対策のご相談はアクセス・リンクへ

株式会社アクセス・リンクでは、サジェスト対策とSEOコンサルティング、ホームページ制作を一体で提供しています。代表の三田健司は全日本SEO協会の認定SEOコンサルタントとして、削除申請だけに頼らない、情報発信とあわせた設計をご提案しています。

ウェブ制作に10年以上、延べ1,000件以上の案件に関わってきたなかで、検索候補に悩む企業を数多く見てきました。ネガティブサジェストの削除だけでなく、ポジティブな候補を増やす施策も成果報酬型でご用意しています。

SEOコンサルティングでは月1回60分のミーティングを設け、検索まわりの状況を継続して確認しています。サジェストの推移も、その中で一緒に見ていく形をとることが多いです。

「社名を検索したときの見え方をどうにかしたい」「どこから手をつければよいか分からない」といったご相談がありましたら、お問い合わせページよりお気軽にご連絡ください。現状をうかがったうえで、優先して着手すべきことをお伝えします。

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