記事執筆者:認定SEOコンサルタント 三田健司
「会社名を検索したら、『詐欺』『やばい』という言葉が候補に出てきた」「すぐに消してほしいが、誰に頼めばよいのか分からない」。ネガティブサジェストのご相談は、こうした切迫した言葉で始まることがほとんどです。
慌てて業者に依頼したり、自分で反論を書き込んだりすると、かえって状況を悪くしてしまうことがあります。しかも、削除を求める手続きの中には、法律上、弁護士にしか任せられないものも含まれています。
この記事では、ネガティブサジェストへの対策を「自社でやること」「専門業者に頼んでよいこと」「弁護士に任せること」の3つに分けて整理します。この1年で変わった検索窓や法律の動きも踏まえ、どの順番で何をすればよいかをまとめました。
筆者は全日本SEO協会認定SEOコンサルタントとして、Web制作とSEOに10年以上携わり、延べ1,000件以上のご相談に対応してきました。サジェスト対策のご相談も数多く受けてきた立場から、安全な進め方をお伝えします。
ネガティブサジェストとは|まず状況を正しく把握する

対策を考える前に、何が、誰の画面に、どのくらい出ているのかを正しくつかむことが大切です。ここを曖昧にしたまま動くと、必要のない費用をかけたり、打つ手を間違えたりします。
ネガティブサジェストの意味と典型的な例
サジェストとは、検索窓に言葉を入力したときに、続きの候補を自動で表示する機能のことです。Googleでは「オートコンプリート」や「予測入力」と呼ばれています。
ネガティブサジェストは、社名・店名・人名と一緒に、「詐欺」「ブラック」「倒産」「口コミ 最悪」のような否定的な言葉が候補に出てしまう状態を指します。実際には問題がなくても、候補を見た人は「何かあったのでは」と感じてしまうのが厄介な点です。
採用の応募者や取引先が会社名を調べたときに目に入るため、売上だけでなく、採用や取引の判断にも影響することがあります。
特に、初めて取引を検討している相手や、面接の前に会社を調べる応募者は、候補の言葉をそのまま第一印象として受け取りがちです。社内で「気にしすぎ」と片付けず、影響の範囲を冷静に見ておくことが大切です。
候補が表示される仕組み
Googleのヘルプでは、検索候補は実際にGoogleで行われた検索を反映したもので、言語や地域、関心の高まりなども考慮して自動で表示されると説明されています。誰かが手で候補を選んで載せているわけではありません。
つまり、ネガティブサジェストは「その言葉と一緒に検索する人が一定数いる」ことの表れです。掲示板の書き込み、口コミサイトの投稿、SNSでの話題など、検索のきっかけになった情報がどこかにあることが多いと考えてください。
また、候補は利用者の地域、言語、過去の検索などによっても変わります。自分の画面に出ているからといって、全員に同じ候補が出ているとは限りません。
現場でよくあるのは、ある日突然候補が出たように見えて、実は数か月前の口コミサイトの投稿がきっかけだったというケースです。候補だけを見て慌てる前に、その言葉で検索したときに何が表示されるかを確かめると、原因の見当がつきやすくなります。
「自分の画面だけ」との見分け方
最初に確かめたいのは、その候補が多くの人に表示されているのか、自分や社内の検索の影響で出ているだけなのか、という点です。社員が心配して何度も同じ言葉で検索すると、その人の画面では候補が残りやすくなります。
確認するときは、ブラウザのシークレットモードを使い、Googleアカウントからログアウトした状態で調べます。パソコンとスマートフォン、社内と社外の回線など、条件を変えて複数回確かめると判断の精度が上がります。
ご相談の中には、社長と数名の社員の画面にだけ出ていて、条件をそろえて調べ直すと一般の利用者にはほとんど表示されていなかった、という例もあります。最初の確認を丁寧に行うだけで、不要な出費を防げることは少なくありません。
ネガティブな言葉の探し方と、条件をそろえた確認方法は、次の記事で手順をまとめています。

この1年で変わったこと|対策の前提が動いている

サジェスト対策の考え方は、ここ1年ほどで前提がいくつか変わりました。古い情報のまま動かないよう、主な変化を押さえておきましょう。
検索窓そのものがAIで変わり始めた
Googleは2026年5月19日、検索窓を大きく作り直すと発表しました。AIモードが提供されている国と言語から順次、検索窓にAIモードの機能が組み込まれ、入力中には従来の予測入力より踏み込んだ、AIによる提案が出るようになるという内容です。
検索窓が文章での質問を受け付けやすくなると、候補の出方も「単語の組み合わせ」から「質問の形」へと少しずつ変わっていく可能性があります。サジェストだけを見るのではなく、AIの回答で自社がどう説明されているかも確認する時代になったと言えます。
日本語での変化の大きさはまだはっきりしないため、定期的に自社名で検索し、候補とAIの回答の両方を記録しておくことをおすすめします。
記録は、同じ端末、同じ条件で、月に1回など決まった間隔で取ると比較しやすくなります。変化に早く気づければ、原因の投稿が広がる前に手を打てる可能性も高まります。
情報流通プラットフォーム対処法の施行と対象の拡大
2025年4月1日、旧プロバイダ責任制限法を改正した「情報流通プラットフォーム対処法」が施行されました。総務省が指定した大規模なプラットフォーム事業者に、権利を侵害されたとする本人からの削除の申出に対応する窓口の整備や、原則として7日以内に判断結果を通知することなどが義務づけられています。
総務省は2026年8月31日、新たにガールズちゃんねる、pixiv、note、好き嫌い.comの運営者を指定しました。ネガティブサジェストのきっかけになりやすい掲示板や口コミ系のサイトが、順次対象に加わっている点は大きな変化です。
ただし、総務省の指定一覧でGoogleが対象になっているのはYouTubeで、Google検索のサジェストそのものは対象として挙げられていません。この法律は「原因になっている投稿」に対して使う手段だと理解しておきましょう。
検索結果の削除の基準は変わっていない
一方で、変わっていないこともあります。検索結果の削除について、最高裁判所は2017年1月31日の決定で、公表されない利益が公表する理由より「明らかに優越する」場合に限って削除を認めるという基準を示しました。
この基準は今も削除の判断の土台になっています。検索エンジンの表示そのものを法的手続きで消すハードルは高く、「申請すればすぐ消える」ものではないという点は、これからも変わらないと考えておくべきです。
この1年で手続きの選択肢は増えましたが、削除を約束できる方法が生まれたわけではありません。新しい制度を正しく理解し、使える場面と使えない場面を見分けることが、これまで以上に重要になっています。
対策は「3つの担い手」で考える

ネガティブサジェストへの対策は、誰がやるのかによって、できることと許されることが変わります。全体像を先に押さえておくと、依頼先選びで迷いにくくなります。
自社でやること
状況の記録、原因になっている情報の把握、公式サイトの情報の整備、サービスや対応の改善、口コミへの返信は、会社自身が主体になって進める部分です。Googleの報告機能や、プラットフォームへの削除申出も、本人である会社が自分の名義で行います。
社内の誰が担当するかを決めずに始めると、複数の社員がそれぞれ検索や報告を繰り返し、記録もばらばらになりがちです。窓口を1人に絞り、記録の置き場所を決めてから動きましょう。
どれも特別な費用はかかりませんが、時間と継続が必要です。担当者を決め、月に1回など確認の頻度を決めておくと、途中で止まりにくくなります。
自社で進める対策は、すぐに目に見える結果が出にくいものばかりです。それでも、記録と情報の整備を続けておけば、業者や弁護士に相談するときの判断材料がそろい、結果的に対応の時間と費用を抑えることにつながります。
専門業者に頼んでよいこと
検索候補や検索結果の定期的な監視と報告、公式サイトやプレスリリースなど正当な情報発信の企画と制作、本人が自分で申請するための手順の説明などは、SEOやWebの専門業者に依頼できる範囲です。
業者の役割は、消すことではなく、正しい情報が見つかりやすい状態を作り、本人の手続きを支えることだと考えると、依頼してよい範囲を判断しやすくなります。
監視の報告では、どの候補がいつから出ているか、検索結果の上位に何が表示されているかを、毎回同じ形式で受け取れると変化を追いやすくなります。報告の形式も、契約前に見本を見せてもらいましょう。
弁護士に任せること
報酬を払って第三者に削除の請求や通報を代わりに行ってもらうこと、書き込みが名誉毀損などに当たるかの判断、送信防止措置の依頼書の作成、発信者情報の開示請求、裁判所での手続き、投稿者やサイト運営者との交渉は、弁護士の業務です。
「どこまで自社で動けば安全か」を知りたいときも、早めに弁護士に相談しておくと、その後の対応がぶれません。
インターネット上の問題を多く扱う法律事務所も増えています。費用や見通しは事務所ごとに異なるため、初回の相談で確認しておくとよいでしょう。
なぜ線を引く必要があるのか
弁護士法72条は、弁護士でない者が報酬を得る目的で、法律事件について代理や鑑定などの法律事務を業として行うことを禁じています。違反すると、2年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金の対象になります。
報道によると、東京地方裁判所は2017年2月20日の判決で、業者が報酬を受けてサイトの削除フォームから削除を依頼していた事案について、弁護士法違反に当たり契約は無効と判断しました。「フォームに入力するだけ」でも、報酬を受けて代わりに削除を求めれば問題になり得るということです。
依頼した会社側も、支払った費用や時間が無駄になるだけでなく、トラブルに巻き込まれるおそれがあります。この記事では一般的な考え方を紹介していますが、個別の判断は必ず弁護士にご確認ください。
自社でできる対策|今日から始める4つのこと

専門家に頼む前でも、会社の中でできることはたくさんあります。ここで紹介する4つは、どの対策を選ぶ場合でも土台になるものです。
状況を記録に残す
候補が表示された画面は、日付と時刻、使った端末、ログイン状態が分かるようにスクリーンショットで残しておきます。候補の並び順や、同時に出ている他の言葉も記録しておくと、変化を比べやすくなります。
記録は、Googleへの報告、弁護士への相談、業者への依頼のどの場面でも役に立ちます。消えてから「どんな候補が出ていたか」を説明するのは難しいため、最初に記録を残すことが何より大切です。
原因になっている投稿のページも、URLが分かる形で画面を保存しておきましょう。投稿は後から削除されたり、内容が書き換えられたりすることがあるためです。
原因になっている情報を探す
ネガティブな言葉と社名を組み合わせて検索し、検索結果の上位に何が出てくるかを確かめます。掲示板、口コミサイト、まとめサイト、SNSの投稿など、検索のきっかけになっていそうな情報を一覧にしておきましょう。
内容が事実に基づく不満なのか、誤解なのか、虚偽や誹謗中傷なのかによって、取るべき対応はまったく変わります。分類に迷うものは、無理に自分で判断せず、弁護士に相談する対象として残しておきます。
一覧には、見つけた日付、URL、投稿日、内容の要約、分類の欄を作っておくと便利です。後から弁護士や業者に相談するときも、そのまま資料として渡せます。
公式情報を整え、疑問に正面から答える
「会社名+評判」「会社名+怪しい」などで検索する人は、多くの場合、本当に信頼できる会社なのかを確かめたいと考えています。会社概要、代表者の紹介、許認可や資格の番号、所在地の写真、よくある質問のページなどを整えると、検索した人が公式の情報にたどり着きやすくなります。
FAQで「解約の手続き」「料金の仕組み」のように、不満が出やすい点に誠実に答えておくのも有効です。ただし、事実と異なることを書いたり、根拠のない「業界No.1」のような表現を使ったりするのは避けてください。
公式情報の整備は、AIの回答で自社がどう説明されるかにも関わります。検索した人とAIの両方に、正しい一次情報を届けるという意識で、会社の基本情報を最新の状態に保ちましょう。
不満の原因を改善し、口コミに誠実に返信する
ネガティブな言葉の背景に、実際のサービスや対応への不満がある場合は、その原因を改善することが根本の対策になります。対応の遅れ、説明不足、料金の分かりにくさなど、繰り返し指摘されている点がないか確かめましょう。
Googleマップなどの口コミには、事業者として冷静に返信できます。感情的に反論するのではなく、事実関係の確認と改善の姿勢を示すほうが、口コミを読む第三者の印象は良くなります。
返信の中で、投稿者の個人情報や来店の詳細に触れるのは避けてください。返信は投稿者だけでなく、これから来店や取引を考える多くの人が読んでいるという前提で書くことが大切です。
ネガティブサジェストが表示される原因と、削除以外の打ち手は、次の記事でさらに詳しく解説しています。

本人が使える公式の手続き

検索エンジンやプラットフォームには、本人が自分で使える報告や申出の仕組みがあります。ここでは代表的なものを紹介します。
いずれも会社自身が自分の名義で行うのが基本です。業者が代わりにログインして送るのではなく、手順の説明を受けながら本人が操作する形にしておくと安心です。
Googleの検索候補を報告する
Googleでは、ポリシーに反すると考える検索候補を報告できます。ヘルプでは、Androidのスマートフォンで候補を長押しして報告する方法が案内されていますが、画面の表示は端末や時期によって変わることがあります。
Googleのオートコンプリートのポリシーでは、暴力的な内容、嫌がらせ、ヘイト、性的な内容などに加え、十分な根拠のない重大な非難にあたる候補を表示しない方針が示されています。ただし、報告は「削除の依頼」ではなく「ポリシー違反の可能性を知らせること」であり、必ず消えるわけではない点に注意してください。
また、ポリシーの文面は主に個人や集団に関する基準として書かれており、社名や店名がどこまで同じ扱いになるかは文面だけでは判断できません。報告の手順と、削除の対象になりやすいケースは、次の記事で詳しく説明しています。

原因になっている投稿に削除を申し出る
原因の書き込みが、情報流通プラットフォーム対処法で指定されたサービス上にある場合は、そのサービスの削除申出窓口から、権利を侵害されたとする本人として申し出ることができます。指定事業者には、原則として7日以内に判断結果を通知することが求められています。
申出の際は、どの投稿のどの部分が、どのような権利を侵害しているのかを具体的に示す必要があります。書き方に迷う場合や、相手との争いになりそうな場合は、弁護士に相談してから進めると安心です。
指定事業者ではないサイトでも、利用規約に基づく削除の依頼窓口を設けていることがあります。本人として申し出られるかどうか、まずは各サイトの案内を確認してみてください。
Yahoo!検索・Bingでも確認する
Yahoo!検索やBingにも、検索候補に関する報告の仕組みが用意されています。GoogleだけでなくYahoo!検索の候補も同時に確認しておくと、どこで問題が大きいのかを把握しやすくなります。
Yahoo!検索のヘルプでは、検索候補を不正に操作しようとする行為を利用規約に反するものとして扱う方針が示されています。報告の手順は各社のヘルプで最新の案内を確認してください。
公的な無料の相談窓口
法務省の人権擁護機関では、インターネット上の人権侵害について相談を受け付けており、削除依頼の方法について助言を受けられます。総務省の委託事業である違法・有害情報相談センターも、無料で相談に応じています。
ただし、会社の評判に関する書き込みが各窓口の対象になるかは、内容によって異なります。対象外と案内された場合は、弁護士への相談を検討してください。
専門業者に依頼するときの選び方

「サジェスト対策」をうたう業者は数多くありますが、提供している内容はさまざまです。依頼する前に、次の点を確かめておきましょう。
依頼してよい業務の範囲を確かめる
依頼してよいのは、検索候補と検索結果の監視、公式サイトの改善、正当な情報発信の企画と制作、本人が申請するための手順の説明といった業務です。業者からの提案書に、何を誰の名義で行うのかが具体的に書かれているかを確認してください。
提案書の中に「削除の請求は弁護士の業務となるため当社では行いません」といった線引きが書かれていれば、法律の範囲を理解している業者だと判断する一つの目安になります。
断ったほうがよい提案
「必ず削除できます」「◯日で消えます」と保証する提案、削除できたら成果報酬を支払う料金体系、業者が代わりに削除フォームへ申請する提案は、弁護士法や検索エンジンのルールの面で問題になるおそれがあります。
特定の言葉を大量に検索させて候補を変える、記事を大量に作って押し下げる、といった手法も避けるべきです。こうした方法は検索エンジンのポリシーに反するおそれが高く、発覚した場合は自社の評判をさらに損ないかねません。
正当な情報発信で検索結果を改善する考え方は、次の記事で詳しく解説しています。

見積と契約で確認すること
月額の費用に何が含まれるのか、報告の頻度と形式、契約期間と解約の条件、成果をどのような指標で確認するのかを、契約前に書面で確かめておきましょう。検索結果や候補の変化は検索エンジンの判断によるため、結果が保証されないことも理解しておく必要があります。
費用の考え方や、削除申請が通るケース・通らないケースの見極めは、次の記事で整理しています。
契約の途中で「追加の費用を払えば削除できる」といった提案が出てきた場合も、その場で決めずに、内容を弁護士に確認してから判断してください。

弁護士に相談すべきケース

次のような場合は、自社や業者だけで対応しようとせず、早めに弁護士へ相談することをおすすめします。
虚偽や誹謗中傷、権利侵害が疑われるとき
事実と異なる内容が書かれている、根拠のない犯罪の疑いをかけられている、従業員の個人情報がさらされている、といった場合は、名誉やプライバシーの侵害にあたる可能性があります。こうした判断と、削除の請求や投稿者の特定に向けた手続きは、弁護士の専門分野です。
「消してほしければお金を払え」と持ちかけられた場合も、支払わずに弁護士や警察に相談してください。
削除が認められる基準を知っておく
検索結果の削除については、先に紹介した2017年の最高裁の決定が「明らかに優越する」場合に限るという厳しい基準を示しています。一方、SNSの投稿の削除については、2022年6月24日の最高裁判決が、公表されない利益が「優越する」場合に削除を認めるという判断を示しました。
検索結果そのものより、原因になっている投稿の削除のほうが認められる余地があるということです。どの手段が見込めるかは事案によって大きく異なるため、個別の見通しは弁護士にご相談ください。
相談前に準備しておく資料
候補や投稿のスクリーンショット、URL、確認した日付、書き込みの内容が事実と異なる点の説明、売上や採用への影響が分かる資料などを用意しておくと、相談がスムーズになります。
インターネットの問題を多く扱う弁護士もいるため、法律事務所の取扱分野を確認してから相談先を選ぶとよいでしょう。
相談の結果、法的な手続きは見送り、情報発信で改善を図るという判断になることもあります。その場合でも、専門家の見立てを聞いたうえで方針を決めておけば、社内で迷わずに対策を続けられます。
立場別に見る対策の進め方

同じネガティブサジェストでも、事業の形や、どこに影響が出ているかによって、優先すべき対策は変わります。代表的な3つの立場ごとに、進め方の目安をまとめます。
店舗やクリニックなど地域の事業者
地域で営業している店舗や医院では、Googleマップの口コミが検索のきっかけになっていることがよくあります。まずはGoogleビジネスプロフィールの情報を正確に保ち、口コミに丁寧に返信することから始めましょう。
口コミの中に事実と異なる内容や、ポリシーに反すると思われる投稿がある場合は、オーナーとして報告できます。
医療機関の場合は、返信の中で治療内容に触れるときの表現にも注意が必要です。判断に迷う場合は、専門家にご相談ください。
採用に影響が出ている会社
「会社名+ブラック」「会社名+離職率」のような候補は、応募者が入社前に職場の実態を確かめようとして検索していることの表れです。採用ページで、働き方、休日、研修、社員の声などを具体的に伝えると、検索した人が公式の情報に触れやすくなります。
社員の声を載せる場合は、実在する社員の本人の同意を得て、実際の言葉で掲載してください。作った声を載せると、かえって信頼を損ないます。
代表者の個人名に候補が出ている場合
代表者の名前と一緒にネガティブな言葉が出ている場合は、会社の問題であると同時に、個人の名誉やプライバシーの問題にもなります。住所や電話番号などの個人情報が検索結果に出ている場合は、Googleの個人情報の削除の手続きを本人が使える場合があります。
代表者のプロフィールや経歴、メディアでの発言など、本人に関する正確な情報を公式サイトに載せておくことも、検索した人の誤解を減らす助けになります。名誉毀損などが疑われる場合は、弁護士にご相談ください。
代表者個人の問題は、会社の担当者だけで判断せず、本人とよく話し合ってから進めることが大切です。本人が使う手続きは本人のアカウントで行い、会社として何を発信するかもあわせて決めておきましょう。
やってはいけない対応

焦りから取った行動が、問題を長引かせることがあります。次の3つは特に避けてください。
検索を水増しして候補を変えようとする
社員や外部の人に特定の言葉を繰り返し検索させたり、ツールで自動的に検索を送ったりして、候補を入れ替えようとする方法があります。Googleは自動化された検索の送信を禁止しており、検索候補を不正に操作する行為として扱われるおそれがあります。
一時的に候補が変わったように見えても、効果が続く保証はありません。候補を「作る」のではなく、実際に検索される理由を作ることが、遠回りでも安全な道です。
新しいサービスの開始、地域のイベントへの参加、メディアへの掲載など、実際の活動が話題になれば、社名と一緒に検索される言葉も自然に変わっていきます。地道ですが、評判そのものを良くする取り組みが結局はいちばんの近道です。
サジェストを広告のように使う手法のリスクは、次の記事で詳しく解説しています。

投稿者への反論や報復の書き込み
掲示板やSNSで感情的に反論すると、かえって話題が広がり、検索される回数が増えてしまうことがあります。相手を特定しようとして匿名で書き込んだり、別のサイトで批判を書き返したりするのも、別のトラブルの原因になります。
反論が必要な場合は、公式サイトや公式SNSで、事実に基づいた説明を落ち着いて発信するのが基本です。
説明の文面は、社内で複数の人が確認してから公開しましょう。急いで出した一文が切り取られて、新たな話題になることもあります。
記事の大量生成や被リンクの購入
内容の薄い記事を大量に作って検索結果を埋めたり、被リンクを購入して順位を操作したりする方法は、Googleのスパムポリシーに反するおそれがあります。AIで記事を量産する方法も、価値のない内容であれば同じです。
状況がひどくなってしまったときの対処の順番は、次の記事でまとめています。

よくある質問(FAQ)

ネガティブサジェストは自然に消えますか?
原因になった話題が落ち着き、その言葉で検索する人が減れば、時間とともに表示されにくくなることはあります。ただし、いつ消えるかは検索エンジンの判断によるため、期間を確約することはできません。
放置するのではなく、記録を続けながら、公式情報の整備など自社でできる対策を進めておくことをおすすめします。
Googleに報告すれば必ず削除されますか?
必ず削除されるわけではありません。報告は、ポリシーに反する可能性を知らせるもので、表示を続けるかどうかはGoogleが判断します。
ポリシーに当たらない候補は、報告しても残ることがあります。その場合は、原因になっている投稿への対応や、正当な情報発信に軸足を移しましょう。
業者に削除を依頼しても問題ありませんか?
報酬を払って業者に削除の請求や申請を代わりに行ってもらうことは、弁護士法に違反するおそれがあります。削除を求める手続きは、本人が自分で行うか、弁護士に依頼するのが基本です。
業者には、監視や情報発信など、法律事務に当たらない範囲を依頼するようにしてください。個別の判断は弁護士にご確認ください。
社員に自社名を検索させるのは逆効果ですか?
状況を確認するための検索は問題ありませんが、ネガティブな言葉と一緒に何度も検索すると、その社員の画面では候補が残りやすくなることがあります。確認はシークレットモードで、担当者を決めて行うのがおすすめです。
候補を変える目的で、多くの社員に特定の言葉を繰り返し検索させるのはやめましょう。
費用はどれくらいかかりますか?
自社で行う記録や公式情報の整備は、主に社内の手間だけで進められます。業者に監視や情報発信を依頼する場合は、内容と期間によって費用が変わるため、見積りの内訳を確認してください。
弁護士に依頼する費用は事務所や手続きの内容によって異なるため、相談の際に確認することをおすすめします。
まとめ|ネガティブサジェストは「役割分担」で安全に対策する

ネガティブサジェストは、その言葉と一緒に検索する人がいることの表れです。まずはシークレットモードなどで条件をそろえて状況を確かめ、記録を残すところから始めましょう。
この1年で、Googleの検索窓はAIの提案を取り入れ始め、情報流通プラットフォーム対処法の対象となるサイトも増えました。一方で、検索結果の削除には厳しい基準があり、申請すればすぐ消えるものではない点は変わっていません。
対策は、自社でやること、専門業者に頼んでよいこと、弁護士に任せることの3つに分けて考えるのが安全です。報酬を払って削除の請求を代わりに行ってもらうことや、検索の水増しは避けてください。
まずは今日、シークレットモードで自社名を検索し、表示された候補のスクリーンショットを1枚残してみてください。それが、正しい対策を選ぶための最初の材料になります。
サジェスト対策のご相談はアクセス・リンクへ
株式会社アクセス・リンクは、栃木県下野市を拠点に、ホームページ制作、SEO対策、MEO対策、サジェスト対策を行っています。代表の三田健司は全日本SEO協会認定SEOコンサルタントとして、Web制作とSEOに10年以上携わってきました。
当社では、検索候補と検索結果の状況の調査、公式情報の整備や正当な情報発信による改善をお手伝いしています。削除の請求や違法性の判断は弁護士の業務となるため当社では行いませんが、必要な場合は弁護士へのご相談をおすすめします(当社は紹介料等を受け取りません)。
サジェスト対策のご相談はお問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。

記事執筆・株式会社アクセス・リンク 代表取締役
Webサイト制作歴10年以上の経験を元にSEOコンサルティングを行い、延べ1,000件以上のサポート実績を誇ります。個人事業主や中小企業向けのホームページ制作やSEOコンサルティングを得意としています。
(社)全日本SEO協会 認定SEOコンサルタント
コメント