サジェスト対策

Googleサジェストは操作できる?実態と安全な対処

記事執筆者:認定SEOコンサルタント 三田健司

「サジェストを操作できる会社があると聞いたのですが、本当ですか」。会社名で検索したときに出るネガティブな候補に悩む経営者の方から、こうしたご質問をいただくことがあります。

結論から書くと、Googleのサジェストを外部から直接「操作」することはできません。ただし「操作できる」という言葉で語られる手法がいくつか存在するのも事実で、そこには法的なリスクを伴うものも含まれています。

この記事では、Googleの公式ヘルプに書かれているサジェストの仕組みを確認したうえで、「操作」と呼ばれる手法の実態、手を出したときに起きること、そして正規の手段で状況を変える方法を整理します。

サジェスト対策の提案を受けて判断に迷っている方、費用をかける前に何が本当なのかを知っておきたい方に向けた内容です。読み終えるころには、提案書のどこを見れば判断できるかが分かるようになっているはずです。

あわせて、2026年8月末に動きのあった情報流通プラットフォーム対処法(情プラ法)の最新状況も取り上げます。ネガティブサジェストの発生源になりやすい掲示板や口コミサイトが、新たに法の対象へ加わりました。

目次

結論|サジェストを直接「操作」することはできない

検索候補が自動システムから生成される仕組みの図

まず、Googleの公式ヘルプ「Googleの予測入力候補の仕組み」に何が書かれているかを確認します。ここを押さえておくと、業者の説明が成り立つかどうかを自分で判断できます。

候補はGoogleの自動システムが生成している

Googleは、予測入力を「Googleの自動システムが生成する候補」と説明しています。入力を始めると、これまでにGoogleで行われた実際の検索が候補に反映される仕組みです。

Googleのシステムは、入力された語句と一致する一般的なクエリを探したうえで、さらに次の4点も考慮すると書かれています。クエリの言語、クエリが実行される場所、クエリで注目を集めている関心事、そしてユーザーの過去の検索です。

さらに、完全な検索候補に加えて、実際の検索とウェブ全体で検出された単語のパターンの両方にもとづいて、個々の単語やフレーズが候補として表示されることもあると書かれています。

「入れ替える」ための窓口が存在しない

検索順位であれば、コンテンツを改善することで結果に影響を与えられます。サジェストにはその対応関係がありません。候補は検索行動の集積から生まれるもので、サイトの中身を直接反映するものではないからです。

Googleが用意しているのは、ポリシー違反の候補を報告する窓口だけです。「この候補を出してほしい」と申請する仕組みは存在しません。出す方向の操作は、制度上そもそも受け付けられていないということです。

候補は事実でも意見でもないとGoogleは書いている

公式ヘルプには「候補は事実を示しているわけでも意見を主張しているわけでもありませんが、そのように感じられる場合があります」という記述があります。Google自身が、誤解を生みうる機能だと認めている形です。

同時に、思いがけない候補やショッキングな候補が表示される可能性があること、候補によっては信頼できるコンテンツにつながる可能性が低い場合もあることにも触れています。完璧な機能ではないという前提が、公式に明示されています。

それでも「操作できる」と言われる理由

直接の操作ができないのに「操作できる」と言われるのは、候補の材料が「実際の検索」だからです。検索する人の行動を人為的に作り出せば、理屈のうえでは材料に手を入れられる、という発想が生まれます。

次の章で、その具体的な手法を一つずつ見ていきます。どこまでが技術的に成り立ち、どこからがリスクなのかを切り分けておくことが、判断の出発点になります。

「操作できる」と言われる4つの手法と実態

サジェスト操作と呼ばれる4つの手法を並べた図

サジェストの「操作」として語られる手法は、大きく4つに分けられます。効果の有無とリスクの大きさは、それぞれまったく異なります。

1|自動プログラムによる検索の水増し

もっとも古くからある手法が、プログラムで特定のキーワードを大量に検索させるものです。「検索数が多い語が候補になる」という理解にもとづいた発想です。

ただしGoogleは、こうした機械的なアクセスを検出して遮断する仕組みを継続的に強化しています。2026年9月には、順位計測ツールが正しくデータを取得できなくなる事例が広く報告されました。同じ検出の網に、人為的な検索の水増しもかかります。

仮に一時的に候補が動いたとしても、材料が絶えれば元に戻ります。費用を払い続けないと維持できない構造になっている点は、契約前に確認しておくべきところです。

2|人手による検索の依頼

プログラムが検出されるなら人に検索してもらえばよい、という発想で、クラウドソーシングなどを使って多数の人に特定の語を検索させる手法もあります。

機械的な検出は回避しやすくなりますが、コストは跳ね上がります。また、Googleの公式ヘルプが挙げる考慮要素には「クエリが実行される場所」が含まれており、地域がばらけた検索が自社の商圏のサジェストに効くとは限りません。

依頼された側が、その意図を知らないまま作業しているケースもあります。企業として発注する以上、発覚したときの説明責任は発注側に残ります。

3|サジェスト広告(表示枠の利用)

「ポジティブサジェスト」「サジェスト広告」と呼ばれるサービスもあります。こちらは検索候補そのものを書き換えるのではなく、検索窓まわりの表示枠を使って見せたい語を提示する仕組みです。

Googleのサジェストとは別物なので、混同しないことが大切です。広告として正しく表示されるものであれば問題はありませんが、「Googleのサジェストを書き換えます」という説明でこれが提供されている場合は、内容の確認が必要です。

4|関連する情報を増やす

4つ目が、自社に関する正しい情報を発信し、人が自然に検索する語を増やしていく方法です。これは「操作」ではなく、通常の情報発信そのものです。

効果が出るまでに時間はかかりますが、4つのうちリスクがなく、かつ効果が積み上がるのはこの方法だけです。サジェストが変わらなかったとしても、発信した情報は検索結果に残り、問い合わせの導線になります。

補足|「消す」と「出す」はまったく別の話

相談の場でよく混ざるのが、ネガティブな候補を消したいという話と、ポジティブな候補を出したいという話です。この2つは、使える手段がまったく違います。

消す側には、Googleのポリシー違反として報告するという正規のルートがあります。判断の基準もポリシーとして公開されており、通るかどうかはともかく、手続きは存在します。

出す側には、その窓口がありません。だからこそ「出す」をうたうサービスは、検索行動を人為的に作るか、別の表示枠を使うかのどちらかになります。提案を聞くときは、まずどちらの話をしているのかを確認してください。

不正な操作に手を出すと何が起きるか

不正なサジェスト操作が崩れるリスクを表すイメージ

「やってみて効かなければやめればいい」と考えたくなるところですが、人為的な検索の水増しには、費用以外のコストがついてきます。

Googleの仕組みが二段構えで対処している

公式ヘルプによれば、Googleはまず自動システムでポリシー違反の候補を防いでいます。暴力、露骨な性表現、ヘイト、中傷、危険を表す候補や、そうしたコンテンツの表示につながる候補を識別しようとする仕組みです。

自動システムで検出されなかった場合は、違反措置チームがポリシーに違反する候補を削除します。その際、問題のある特定の候補だけでなく、それと密接に関連するバリエーションもまとめて削除すると明記されています。

つまり、人為的に作った候補が残り続ける保証はありません。押し上げに成功したように見えても、レビューの対象になれば関連語ごと消える可能性があります。

発覚したときの評判への影響

企業がサジェストの人為的な操作を依頼していたことが明らかになった場合、ネガティブサジェストそのものより大きな評判上の打撃になりかねません。ネガティブな話題を消すために始めた施策が、新しいネガティブな話題を生むという構図です。

取引先や金融機関からの信頼という観点でも、説明の難しい支出になります。稟議に上げにくい施策は、そもそも避けておくのが無難です。

法的な観点は専門家への確認が必要

競合他社に不利な候補を意図的に生み出すような行為は、法的な問題を伴う可能性があります。一方で、自社に有利な候補を増やす行為がただちに違法になるとは限りません。

個別の事案が法律上どう評価されるかは、事実関係によって変わります。実施を検討する段階で、必ず弁護士など専門家にご相談ください。本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。

効果が続かないという実務上の問題

もっとも現実的な問題が、効果の持続性です。サジェストの材料は日々更新されるため、人為的に作った検索が止まれば候補も戻っていきます。

月額費用を止めた瞬間に元に戻るのであれば、それは対策ではなく維持費です。同じ金額を情報発信に回したほうが、資産として残るぶん有利になります。

この1年で変わったこと|情プラ法の対象サイトが広がった

情報流通プラットフォーム対処法と指定事業者を表す図

サジェストの「操作」を考える前に、発生源への打ち手が増えていることを知っておく価値があります。2025年4月1日に施行された情報流通プラットフォーム対処法(情プラ法)の運用が、この1年で目に見えて広がりました。

法律の仕組みをひとことで

情プラ法は、旧プロバイダ責任制限法を改正して2025年4月1日に施行された法律です。正式名称は「特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律」といいます。

この法律は、一定の要件を満たす大規模なプラットフォーム事業者を「大規模特定電気通信役務提供者」として総務省が指定し、削除対応の迅速化と運用状況の透明化を義務づけるものです。指定された事業者は、削除申出の窓口と削除基準を公表しなければなりません。

2026年8月31日に4者が追加指定された

ここが今回のリライトでもっとも伝えたい変化です。総務省は2026年8月31日、大規模特定電気通信役務提供者として新たに4者を指定しました。株式会社ジェイスクエアード(ガールズちゃんねる)、ピクシブ株式会社(pixiv)、note株式会社(note)、そして個人(好き嫌い.com)です。

ネガティブサジェストの発生源としてご相談を受けることが多いのが、匿名の掲示板や口コミサイトです。これまで対応の窓口がはっきりしなかったサイトが、順次法の対象に入ってきています。

現在の指定は合計13者

これまでの指定を時系列で整理します。2025年4月30日にGoogle LLC(YouTube)、LINEヤフー株式会社、Meta Platforms, Inc.、TikTok Pte. Ltd.、X Corp.の5社。2025年5月29日に株式会社ドワンゴ(ニコニコ)。

続いて2025年5月30日に株式会社サイバーエージェント(Amebaブログ)、株式会社湘南西武ホーム(爆サイ.com)、Pinterest Europe Limitedの3者。そして2026年8月31日の4者が加わり、合計13者になりました。

各社の削除申出窓口と削除基準は、総務省のサイトにまとめて掲載されています。自社に関する投稿の発生源がこの13者に含まれていれば、正規の窓口から手続きを進められます。

違法情報ガイドラインも2026年8月に改定

もうひとつの動きが、法第26条に関するガイドライン(違法情報ガイドライン)の改定です。2025年3月11日に制定されたこのガイドラインは、2025年9月の改定に続き、直近では2026年8月6日に改定されました。刑法および犯罪による収益の移転防止に関する法律の改正などを踏まえたものと説明されています。

このガイドラインは、どのような情報を流通させることが権利侵害や法令違反に当たるのかを明確化し、大規模プラットフォーム事業者が削除基準を作る際に盛り込むべき違法情報を例示するものです。削除申出をする側にとっても、判断の目安になります。

なお、実際に権利侵害に当たるかどうかの判断は事案ごとに異なります。手続きを本格的に進める前に、弁護士など専門家にご相談ください。

Googleが示した「第三者サービス」の見方

第三者サービスの提案書を確認するイメージ

2026年6月5日、Googleは検索セントラルに「第三者のSEOツール・サービス・アドバイスの利用に関するガイダンス」という新しいページを公開しました。サジェスト対策サービスを検討するときにも、そのまま当てはまる内容です。

Googleは第三者サービスを評価していない

このガイダンスには「Googleは第三者のサービスを評価していない」と明記されています。つまり、Googleが特定のサジェスト対策会社やツールを公認している、という制度そのものが存在しません。

Googleはさらに、そうした主張とそれを口にする者には警戒してほしいとも書いています。提案書に「Google公認」「Google認定」という言葉が出てきたら、何を指しているのかを確認するだけで判断材料になります。

内部データへのアクセスも保証もない

同じガイダンスには、第三者ツールはGoogleの内部ランキングデータにアクセスできず、パフォーマンスを保証できないという記述もあります。ツールやサービスを使っても、成功が保証されるわけではないとGoogle自身が書いています。

サジェストについても同じです。「必ず消えます」「確実に出せます」という説明は、Googleの側に根拠を求めることができません。完全成果報酬という料金体系であっても、この点は変わりません。

良い情報の条件は2つだけ

Googleは、信頼できるアドバイスの型を2つ挙げています。データや経験にもとづく意見であると明示しているものか、Google検索の公式ガイダンスを出典として引用しているものです。

この基準は、サジェスト対策の提案を聞くときにもそのまま使えます。「弊社の実績では」と断ったうえで事例を示すか、Googleのポリシー文書を根拠に説明するか。どちらでもない断定だけの説明は、いったん保留にして構いません。

一次情報として使えるのはSearch Console

同じガイダンスでGoogleは、第三者ツールを使うかどうかにかかわらず、一次情報ツールであるGoogle Search Consoleの利用を強く推奨しています。Google検索から直接データが届く唯一のツールだからです。

サジェストの候補そのものはSearch Consoleに表示されませんが、社名でどれだけ検索され、どのページが表示されているかは分かります。ネガティブな候補が出ている時期に社名の表示回数やクリック数がどう動いたかを見ると、実害の有無を数字で確認できます。

体感では大きな問題に見えても、数字を見ると流入がほとんど変わっていないというケースもあります。対策にいくらかけるべきかを決めるうえで、この確認は欠かせません。

正規の手段でサジェストを変える3つのルート

正規の3つのルートが1つのゴールへ向かう図

では、リスクを負わずにできることは何か。実務で効果が見込めるのは次の3つです。順番にも意味があり、上から順に着手するのが効率的です。

1|Googleのポリシーに沿って報告する

Googleには、予測入力ポリシーに違反する候補を報告する窓口があります。公式ヘルプが挙げるポリシー違反の類型は、危険なコンテンツ、ハラスメントコンテンツ、ヘイトコンテンツ、性的描写が露骨なコンテンツ、テロに関するコンテンツ、暴力や流血、下品な言葉や冒とく的表現の7つです。

さらに、予測入力に固有のポリシーも4つ示されています。選挙に関連する候補、健康に関連する候補、名前を示された個人のプライバシーに関する言葉や中傷的な言葉、そして重大な悪意のある行為に関する候補です。

このうち企業のご相談で該当しやすいのが、3つ目と4つ目です。ハラスメントやいじめ、脅迫につながりうる候補や、十分に確立された証拠がないまま重大な悪意のある行為を行うと疑う内容と解釈できる候補は、ポリシー上許可されないと書かれています。

ただし例外もあります。候補の文脈が芸術、教育、歴史、ドキュメンタリー、科学に関連する場合や、社会・政治・文化・経済の時事問題への理解に役立つ場合は、ポリシーの例外として認められることがあるとされています。

2|発生源となっている投稿に対処する

候補そのものではなく、その語が検索される原因になっている投稿に働きかける方法です。特定の掲示板やSNSの投稿がきっかけで検索が増えている場合、ここが本丸になります。

前章で見たとおり、情プラ法の指定事業者は削除申出の窓口と削除基準を公表する義務を負っています。発生源がその13者に含まれていれば、手続きの入口ははっきりしています。

指定外のサイトであっても、多くの場合は削除依頼のフォームが用意されています。総務省の支援事業である違法・有害情報相談センターでは、削除依頼の方法についての相談を受け付けています。進め方が分からない段階では、こうした公的な窓口から当たるのが確実です。

3|見せたい情報を自社で用意する

3つ目が、社名で検索した人が知りたい情報を、自社サイトに先回りして用意しておく方法です。採用条件、料金、よくある質問、代表者の考え方といった、検索されやすいテーマを自分の言葉で書いておきます。

サジェストが変わらなかったとしても、候補をクリックした先の検索結果に自社の情報が並んでいれば、読み手が受け取る印象は変わります。サジェストを消すことより、その先で何を読んでもらうかのほうが実務上は重要です。

筆者がご相談を受けるときも、この3つ目から着手することをおすすめしています。削除申出の結果を待つあいだも手を動かせますし、成果がそのまま資産として残るためです。

あわせてやりたい|指名検索の受け皿を整える

この3つと並行して効くのが、社名で検索した人が最初に目にする面を整えることです。Googleビジネスプロフィールの情報、公式サイトのトップページ、会社概要の3つが主な受け皿になります。

住所や電話番号、営業時間といった基本情報が古いままだと、それだけで不安を与えます。実在する会社であることが一目で分かる状態にしておくことが、ネガティブな候補への一次的な備えになります。

あわせて、公式サイト内で代表者の顔と名前を出しておくことも有効です。誰がやっている会社なのかが分かると、断片的な情報だけで判断されにくくなります。

現状の把握と、業者に依頼するときの確認事項

スマートフォンとパソコンでサジェストを記録するイメージ

打ち手を決める前に、自社の状況を正確に把握しておく必要があります。ここを飛ばすと、不要な契約をしてしまいがちです。

検索環境をそろえて確認する

公式ヘルプが挙げるとおり、候補はユーザーの過去の検索やパーソナライズの影響を受けます。自分の端末で見た候補が、ほかの人にも同じように出ているとは限りません。

確認するときは、シークレットウィンドウを使い、Googleアカウントからログアウトした状態で検索します。パソコンとスマートフォンの両方で確認し、社内の別の人にも見てもらうと、より実態に近づきます。

証拠として記録を残す

候補は日々変わります。報告や相談の場面で必要になるのは、いつ、どの環境で、どう表示されていたかという記録です。

スクリーンショットを撮る際は、検索窓と候補だけでなく、日時が分かる部分まで含めて画面全体を収めます。撮影した日付をファイル名に入れ、月に一度は同じ手順で撮り直しておくと、変化の推移を示せます。

業者に聞いておきたい4つの質問

依頼を検討する段階では、次の4点を確認してください。1つ目は、具体的にどういう手法で候補を変えるのか。人為的な検索を発生させるのかどうかを、はっきり聞きます。

2つ目は、契約を終了したあとに候補がどうなるのか。3つ目は、成果報酬の「成果」を何で判定するのか。どの環境で、誰が、いつ確認した結果を成果とみなすのかは、契約前に文書で決めておくべき点です。

4つ目は、Googleのポリシーや情プラ法との関係をどう整理しているか。この4つに具体的に答えられる相手であれば、少なくとも説明責任は果たしています。ここで特定の事業者を批判する意図はありません。

社内で決めておきたいこと

意外と抜けがちなのが、社内のルールです。誰が窓口になるのか、どこまでを自社で対応し、どこから外部に相談するのかを、平時のうちに決めておきます。

ネガティブな候補が出てから慌てて動くと、判断が急ぎになり、説明の不十分な提案を受け入れてしまいがちです。年に一度、社名での検索結果とサジェストを確認する日を決めておくだけでも、対応の質は変わります。

業種別|サジェストの相談が多いケース

店舗・企業・EC・クリニックの4業種を並べた図

同じネガティブサジェストでも、業種によって困りごとの中身と優先すべき打ち手は変わります。ご相談の多い4つのケースを挙げておきます。

飲食・美容などの店舗業

店舗業では、店名に「まずい」「汚い」といった候補が付くご相談があります。来店前に検索する人が多い業種なので、候補が直接売上に響きやすい領域です。

この業種で効きやすいのは、Googleビジネスプロフィールの整備です。写真を増やし、クチコミに丁寧に返信することで、検索したときに目に入る情報全体の印象が変わります。候補そのものより、候補の先に見えるものを整えるほうが早く効きます。

なお、クチコミを金銭で依頼して集めることは、サジェストの人為的な操作と同じ構図の問題を抱えます。Googleのポリシーにも反するため、避けてください。

採用を行っている中小企業

採用の場面では、社名に「やばい」「やめとけ」「離職率」といった候補が付くご相談が目立ちます。応募検討者のほとんどが社名で検索するため、母集団形成への影響が大きい問題です。

ここで効くのは、聞かれそうなことを先に書いておくことです。残業時間、休日、教育体制、実際の一日の流れ。候補を消すより、候補が示す不安に自社の言葉で答えるページを用意するほうが、応募につながります。

口コミサイトへの投稿が発生源になっている場合もあります。事実と異なる記載があれば、そのサイトの削除申出窓口から手続きを検討してください。

BtoB・製造業

BtoBでは、そもそも社名の検索数が少ないため、ネガティブな候補が出ること自体は多くありません。一方で、一度出てしまうと検索数が少ないぶん、なかなか入れ替わらないという特徴があります。

この業種では、取引先や金融機関が社名を検索したときに何が出るかが重要です。会社案内、沿革、実績、技術的な解説記事といった、信頼の材料になる情報を自社サイトに揃えておくことが実質的な対策になります。

EC・通販サイト

ECでは、ショップ名に「届かない」「返品」といった候補が付くご相談があります。購入直前に検索されるため、カート放棄に直結しやすいのが特徴です。

この業種では、返品・交換・配送に関するページを充実させることが直接の打ち手になります。候補が示している不安に、公式の説明で先回りして答える形です。

実際に発送遅延などの問題が起きていた時期がある場合は、その経緯と現在の体制を書いておくほうが信頼につながります。隠すより、事実を整理して示すほうが読み手に伝わります。

士業・クリニックなどの専門サービス

専門サービスでは、評判に関する候補が受任や来院の判断に直結します。同時に、業界の広告規制や守秘義務があるため、対応できる範囲が他業種より狭い領域でもあります。

個別の事案への反論を公開の場で行うことは、かえって話題を広げてしまう可能性があります。医療や法律に関わる内容については、所属する団体の規定を確認したうえで、弁護士など専門家にご相談ください。

よくある質問(FAQ)

よくある質問を表す吹き出しのイメージ

サジェストはどのくらいの期間で変わりますか?

Googleは具体的な期間を公表していません。候補は実際の検索の集積から生まれるため、検索の傾向が変われば候補も変わりますが、いつ反映されるかは分からないというのが正確なところです。

ポリシー違反として報告した場合も、審査の期間は示されていません。期間を確約する説明には根拠がないと考えて差し支えありません。

パソコンとスマートフォンで候補が違うのはなぜですか?

Googleの公式ヘルプによれば、候補はクエリの言語や実行される場所、ユーザーの過去の検索を考慮して決まります。端末ごとにログイン状態や検索履歴が異なれば、表示される候補も変わります。

そのため、状況を確認するときはログアウトしたシークレットウィンドウを使い、複数の端末で見比べることが大切です。

個人でもサジェストの報告はできますか?

できます。Googleの予測入力ポリシーには、名前を示された個人のプライバシーに関する言葉や中傷的な言葉に関する項目があり、個人が対象になる候補も報告の対象です。

ただし報告すれば必ず削除されるわけではありません。ポリシーに照らしてGoogleが判断する仕組みであり、結果を保証するものではない点は理解しておく必要があります。

競合他社に悪い候補を出されている気がします

まずは事実の確認からです。検索環境をそろえて、いつからどう表示されているかを記録します。あわせて、その語が検索される原因になっていそうな投稿や記事を探します。

意図的な行為が疑われる場合、法的な評価は事実関係によって変わります。推測の段階で対抗措置を取るのではなく、記録を揃えたうえで弁護士など専門家にご相談ください。

サジェスト対策の費用相場はどのくらいですか?

料金体系は事業者によって大きく異なり、月額制と成果報酬制の両方があります。金額の幅も広いため、相場という形で一概に示すのは適切ではありません。

見るべきは金額そのものより、何にいくら払っているかです。手法の説明、契約終了後の扱い、成果の判定方法。この3点が文書で確認できるかを基準にしてください。

サジェストが消えれば問題は解決しますか?

候補が消えても、発生源となっている投稿や記事はそのまま残ります。社名で検索すれば、検索結果の側にはこれまでどおり表示されることになります。

サジェストは入口にすぎません。その先の検索結果に何が並んでいるかを整えることが、結果的にいちばん効く対策になります。

社名を変えればサジェストは消えますか?

社名を変更すれば、新しい社名には過去の検索の蓄積がないため、当面はネガティブな候補が出にくくなります。ただし旧社名での検索は残り、変更の経緯が新たな検索対象になることもあります。

社名変更は登記や取引先への通知を伴う大きな判断です。サジェストだけを理由に決めるのではなく、事業全体の必要性から検討してください。

まとめ|操作を買うより、正規のルートを積み上げる

正規の対策を積み上げていくことを表す図

Googleのサジェストは自動システムが生成する候補であり、外部から直接「操作」することはできません。Googleが用意しているのはポリシー違反の候補を報告する窓口だけで、候補を出す方向の申請窓口は存在しません。

「操作できる」と語られる手法のうち、自動プログラムや人手による検索の水増しは、効果が続かないうえに評判上のリスクを伴います。Googleは自動システムとレビューの二段構えで対処しており、問題のある候補は関連するバリエーションごと削除されると明記されています。

一方で、正規のルートはこの1年で広がりました。情プラ法にもとづく大規模特定電気通信役務提供者の指定は、2026年8月31日の4者の追加で合計13者となり、匿名の掲示板や口コミサイトも対象に入ってきています。法第26条に関するガイドラインも、直近では2026年8月6日に改定されました。

そしてGoogleは2026年6月5日、第三者のSEOツールやサービスについて「Googleは第三者サービスを評価していない」「使っても成功は保証されない」と公式に書きました。サジェスト対策の提案を受けるときにも、そのまま使える判断基準です。

今日できることを1つ挙げるなら、シークレットウィンドウで自社名を検索し、表示された候補と検索結果をスクリーンショットで残してください。現状を正確に押さえることが、慌てた契約を避けるいちばんの防御になります。

サジェスト対策のご相談はアクセス・リンクへ

株式会社アクセス・リンクは、栃木県下野市を拠点に、SEOコンサルティング、ホームページ制作、サジェスト対策サービスを提供しています。代表の三田健司は全日本SEO協会の認定SEOコンサルタントで、Web制作歴は10年以上、延べ1,000件以上のサイトに携わってきました。

サジェストのご相談では、まず現状の確認と記録の取り方からお伝えしています。手法の説明、想定される期間、効果が出なかった場合の考え方まで含めて、判断の材料をお渡しする進め方を基本にしています。

「この提案を受けてよいのか」というご相談だけでも構いません。まずはお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。

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