記事執筆者:認定SEOコンサルタント 三田健司
「Google広告から英語のメールが届いたのですが、何かしないといけないのでしょうか」というご相談を、8月に入ってから続けていただいています。多くは、9月1日にキャンペーンが自動で切り替わる、という内容のお知らせです。
2026年8月5日、Googleは広告主に対して一斉にメールを送りました。特定の設定を使っているGoogle広告の検索キャンペーンが、9月1日から「AI Max」という新しい仕組みへ自動的にアップグレードされる、という通知です。
これは希望者だけの機能追加ではありません。該当する設定を使っているアカウントでは、広告主が何もしなくても切り替わります。しかも切り替わると、広告文の作られ方だけでなく、広告が表示される検索キーワードの範囲まで変わる場合があります。
この記事では、9月1日に何が起きるのか、自社のアカウントが対象かどうかをどう確かめるのか、そして中小企業が9月までに済ませておきたい準備を、Google公式ブログとヘルプページの記述にもとづいて整理します。専門用語はそのつど言い換えながら進めます。
2026年9月1日にGoogle広告で何が起こるのか

8月5日に届いた1通のメール
2026年8月5日、Google広告チームの名義で広告主あてに通知メールが送られました。件名は「自動作成アセットとキャンペーン単位のブロードマッチ設定をAI Maxへアップグレードします」という趣旨のものです。
このメールには公式ブログの新しい記事が添えられていたわけではありません。個別の告知として、いきなり広告主の受信箱に届いた形です。海外の広告運用者コミュニティでも「うちのアカウントは該当しないはずだが」という戸惑いの声が上がりました。
重要なのは、メールが届いた=必ず自社が対象、とは限らない点です。Googleは「2つの設定を使っているキャンペーン」を対象と明記しています。使っていなければ、何も変わりません。
対象は「自動作成アセット」と「キャンペーン単位のブロードマッチ」
今回の自動アップグレードの対象は、検索キャンペーンで次の2つの設定のどちらか、または両方を使っているものです。
1つ目は「自動作成アセット(Automatically Created Assets/ACA)」です。これは、広告のリンク先ページの内容をもとに、Googleが見出しや説明文を自動でつくって追加してくれる機能を指します。
2つ目は「キャンペーン単位のブロードマッチ設定」です。キャンペーン内のすべてのキーワードを、意味の近い検索まで幅広く拾う「部分一致」に統一する設定のことです。
この2つは、いずれも数年前から提供されてきた機能です。今回はそれらが廃止され、AI Maxという新しい枠組みの中の一機能として引き継がれる、という整理になります。
動的検索広告(DSA)だけは2027年2月に延期された
ここが混乱しやすいところです。もともとGoogleは2026年4月15日の公式ブログで、「動的検索広告(DSA)」「自動作成アセット」「キャンペーン単位のブロードマッチ設定」の3つをまとめて9月にAI Maxへ移行する、と発表していました。
ところが同じ記事に、2026年6月11日付で追記が入りました。広告主からの意見を受けて、動的検索広告の自動移行だけを2027年2月へ延期する、という内容です。
追記には「自動作成アセットとキャンペーン単位のブロードマッチ設定を使っているキャンペーンは、引き続き2026年9月から自動アップグレードされます」とも明記されています。つまり延期されたのはDSAだけで、残る2つは予定どおりということです。
「DSAが延期されたから全部先送りになった」と受け止めていた運用者は少なくありませんでした。筆者も当初はそう読んでいたので、8月5日のメールで日付が確定したことは実務上かなり大きな知らせだと感じています。
何もしなければ自動で切り替わる
Googleは公式ブログで「9月中にすべての対象キャンペーンのアップグレードが完了する見込み」としています。開始は9月1日で、そこから順次進む形です。
切り替えにあたっては、現在の設定にできるだけ近い状態になるよう配慮する、とも書かれています。とはいえ「近い状態」であって「同じ状態」ではありません。この差が、後述する注意点につながります。

AI Maxとは何か|3つの機能に分けて理解する

AI Maxは単独の広告メニューではない
AI Maxは、新しい種類のキャンペーンではありません。これまでどおりの「検索キャンペーン」の中でオンにする、機能の束のような位置づけです。
正式名称は「AI Max for Search campaigns」です。2025年5月にベータ版として公開され、約11か月のテストを経て2026年4月15日に正式版となりました。発表したのはGoogle広告のプロダクトマネジメント責任者、Brandon Ervin氏です。
中身は大きく3つの機能に分かれます。順に見ていきます。
機能1:検索語句マッチ(配信するキーワードを広げる)
1つ目は「検索語句マッチ(search term matching)」です。登録したキーワードの文字列にとらわれず、AIが意図の近い検索まで拾って広告を表示できるようにする機能を指します。
部分一致をさらに広げたもの、と考えるとイメージしやすいと思います。3つの機能のうち、配信結果に最も直接影響するのがこの検索語句マッチです。
Googleは2025年12月に、この機能が検索された文字そのものではなく「推測された意図」にもとづいて動いている、と説明しています。検索語句レポートに見慣れない語句が並ぶのは、そのためです。
機能2:テキストカスタマイズ(広告文を自動でつくる)
2つ目は「テキストカスタマイズ(text customization)」です。これが、旧「自動作成アセット」の後継にあたります。
リンク先ページのタイトル・説明文・メタ情報から文言を抜き出す方法と、ページ内容をもとに生成する方法を組み合わせて、見出しと説明文をつくります。Googleのヘルプによれば、生成されたアセットは少なくとも48時間ごとに見直されます。
自動生成された文言は、広告主が入稿した見出しより成果が良いと予測されたときだけ配信されます。とはいえ、どんな言い回しになるかを事前に完全には確認できません。表現の正確さが問われる業種では、この点は慎重に扱う必要があります。
機能3:最終ページURLの拡張(リンク先を差し替える)
3つ目は「最終ページURLの拡張(final URL expansion)」です。広告主が指定したリンク先ではなく、検索内容により合いそうな別のページへ自動で誘導する機能を指します。
この機能はテキストカスタマイズが有効でないと使えません。そして今回の9月1日の自動アップグレードでは、最終ページURLの拡張は初期状態ではオンになりません。
Googleは正式版の発表時に、3つの機能をすべて使った場合、検索語句マッチだけを使った場合と比べて、同程度のCPA・ROASで平均7%多いコンバージョンまたはコンバージョン値が得られたとしています。この数字はGoogleの2026年の社内データで、小売業を除いた集計であることが注記されています。

自社のアカウントが対象かどうかを確かめる手順

手順1:管理画面のポップアップと通知を見る
Google広告の管理画面にログインすると、対象アカウントには「AI Maxへアップグレードしますか」という案内のポップアップが表示されます。これは自主的に先へ進むためのボタンで、押さなければ何も起きません。
画面右上のベルのマークからも通知を確認できます。Googleは自動移行の前にアカウント内で通知を出すとしているので、まずここを見るのが最短です。
手順2:自動作成アセットを使っているかを見る
左メニューの「キャンペーン」から対象の検索キャンペーンを開き、「設定」を確認します。自動作成アセットは、レスポンシブ検索広告の見出しをGoogleが追加する設定として、キャンペーン設定の中に項目があります。
広告のプレビューで、自分が入稿した覚えのない見出しが表示されている場合も、この設定がオンになっている可能性が高いです。アセットの一覧画面で「自動作成」の表記が付いているものがあれば確定です。
手順3:キャンペーン単位のブロードマッチ設定を見る
同じくキャンペーンの設定画面に、キーワードのマッチタイプをキャンペーン全体で部分一致に統一する項目があります。オンになっていれば対象です。
この設定は、コンバージョンまたはコンバージョン値を目標にした自動入札を使っているキャンペーンでのみ選べます。手動でクリック単価を設定しているキャンペーンでは、そもそも選択肢に出てきません。
キーワード一覧を開いて、完全一致やフレーズ一致で登録したはずのキーワードがすべて部分一致として扱われているようであれば、この設定が働いています。
どちらも使っていなければ何も変わらない
2つとも使っていないアカウントは、9月1日を過ぎても設定は変わりません。メールが届いていても、慌てて何かを触る必要はない、というのが結論です。
ただし今回の流れを見るかぎり、Googleが旧来の手動的な設定からAI主導の設定へ寄せていく方向は続きそうです。今は対象外でも、仕組みだけは把握しておいて損はありません。
自動移行で実際に何が変わるのか

自動作成アセット利用者は「配信範囲」まで広がる
ここが今回いちばん注意したい点です。自動作成アセットを使っていたキャンペーンは、AI Maxへ移行する際に「検索語句マッチ」と「テキストカスタマイズ」の2つが初期状態でオンになります。
旧来の自動作成アセットは、あくまで広告文をつくる機能でした。どの検索に広告を出すかには関与しません。
ところが検索語句マッチは、まさに「どの検索に出すか」を決める機能です。広告文の自動生成だけを使っていたつもりが、9月1日以降は配信キーワードの自動拡張まで付いてくる、という構図になります。
これは設定の名前が変わるだけの話ではありません。表示回数とクリック数が増え、その分だけ費用も動く可能性があります。同じ予算のままなら、1件あたりの獲得単価が変わってくる場面も出てきます。
ブロードマッチ設定の利用者は変化が小さい
一方、キャンペーン単位のブロードマッチ設定だけを使っていたキャンペーンは、検索語句マッチのみがオンになります。テキストカスタマイズも最終ページURLの拡張も、初期状態ではオフのままです。
もともと部分一致で幅広く拾っていたキャンペーンなので、配信範囲の考え方は近いところがあります。設定の置き場所がAI Maxの中へ移った、という理解でおおむね合っています。
固定(ピン留め)した見出しはどうなるか
レスポンシブ検索広告では、特定の見出しを必ず1番目に出す、といった「ピン留め」ができます。表示義務のある文言や、社名を必ず出したい場合に使う機能です。
テキストカスタマイズがオフのままなら、ピン留めはそのまま尊重されます。つまりブロードマッチ設定だけの利用者は、この点で影響を受けません。
逆に自動作成アセットからの移行組は、テキストカスタマイズがオンになるため、広告文の組み立てに自動生成が混ざります。表示すべき注記が決まっている業種では、移行前に一度確認しておくことをおすすめします。
レポート画面に増える項目
アップグレード後は、設定内容にかかわらずレポートの見え方が変わります。検索語句レポートにはマッチタイプとして「AI Max」が加わり、部分一致による拡張なのかキーワードによらないマッチなのかを区別する列も表示されます。
キーワードのレポートにはAI Maxの集計行が現れ、ランディングページのレポートには、そのページがどう選ばれたかを示す列が追加されます。数字の読み方が変わるので、月次のレポート様式を使っている場合は雛形の見直しが必要になります。
移行を避けたい・自分のタイミングで進めたい場合の選択肢

選択肢1:旧機能をオフにする
Googleのメールには、自動アップグレードを回避する方法として「対象の旧機能をオフにする」ことが挙げられています。自動作成アセットを止める、あるいはキャンペーン単位のブロードマッチ設定を解除する、という対応です。
ただしブロードマッチ設定をオフにしても、部分一致として扱われていたキーワードのマッチタイプが自動で元に戻るわけではありません。キーワード一覧でマッチタイプを変更する作業が別途必要になります。
設定を有効にする前に登録していたフレーズ一致・完全一致のキーワードは「削除済み」の状態で残っており、過去の数値も参照できます。ゼロからつくり直すわけではありませんが、手作業は発生します。
また自動作成アセットを止めると、これまでGoogleが補ってくれていた見出しがなくなります。広告の評価(広告の有効性)が下がる場合があるので、その分は自分で見出しを追加して埋めることになります。
選択肢2:先に自分でAI Maxをオンにする
Googleは「自動アップグレードを待たず、今のうちに移行することを推奨します」と繰り返し書いています。理由は、自分で切り替えれば、どの機能をオンにしてどれをオフにするかを自分で決められるからです。
自動で切り替わるのを待つと、機能の組み合わせはGoogleが決めた初期値になります。先に手を動かしておけば、たとえばテキストカスタマイズだけを外す、といった調整ができます。
加えて、Google広告には効果を検証するための「テスト(実験)」機能があります。既存のキャンペーンを複製して一部の予算だけAI Maxを試す、という進め方をとれば、いきなり全体を切り替えるより安全です。
選択肢3:何もせず9月1日を迎える
広告費が小さく、日々の運用に手をかけられないアカウントであれば、あえて何もしないという判断もあり得ます。Googleは既存の挙動をできるだけ引き継ぐとしているためです。
ただしその場合でも、9月1日より前の1か月分の数値だけは記録しておいてください。後述しますが、比較する材料がないと「効果が下がった気がする」で終わってしまいます。
どれを選ぶかの判断軸
筆者が中小企業のご相談を受ける際に見ているのは、「1件の問い合わせが取れなかったときの痛みの大きさ」です。月に数件の問い合わせで事業が回っている会社では、配信範囲が急に広がることのリスクが相対的に大きくなります。
逆に、幅広い検索から少しでも接点を増やしたい段階の会社であれば、AI Maxの拡張は追い風になり得ます。どちらが正解かは業種や商圏によって変わるので、一律に「オンにすべき」「オフにすべき」とは言えません。

中小企業が9月までに済ませたい5つの準備

準備1:現状の数値をスクリーンショットで残す
まずやってほしいのは、8月分の数値を記録に残すことです。キャンペーンごとの表示回数、クリック数、クリック単価、コンバージョン数、獲得単価。この5つで足ります。
画面をそのまま画像として保存しておくのがいちばん簡単です。あとから期間を指定して呼び出すこともできますが、切り替え前の状態を「そのままの形」で残しておくと、社内で説明するときに話が早くなります。
準備2:除外キーワードを整理する
配信範囲が広がる可能性がある以上、出したくない検索をあらかじめ止めておくことの価値が上がります。除外キーワードの棚卸しは、9月までにやる価値のある作業です。
「無料」「求人」「やり方」「自分で」といった、購入や問い合わせにつながりにくい語は代表例です。過去の検索語句レポートを3か月分ほど見返して、費用だけ出て成果がゼロだった語句を拾い出してください。
除外キーワードはアカウント全体に効くリストとしても登録できます。複数キャンペーンを回している場合は、リスト化しておくと管理が楽になります。
準備3:予算が上限に張り付いていないか確認する
Googleのヘルプには、AI Maxは予算による制限がかかっているキャンペーンでは効果を発揮しにくい、という趣旨の記述があります。予算上限に達しているキャンペーンでAI Maxが有効な場合、管理画面に警告が出ます。
理由は単純で、検索語句マッチは広告を出せる検索の幅を広げますが、それを支える予算までは増やさないからです。広く浅く配信されて、本来取れていた検索での露出が薄まる、という事態が起こり得ます。
日予算が毎日ほぼ使い切りになっているキャンペーンは、移行前に構成を見直すか、少なくとも移行後の推移を注意して見る対象にしておいてください。
準備4:トラッキングテンプレートを確認する
計測用のパラメータを付けるために「トラッキングテンプレート」を設定しているアカウントは、記述を確認してください。Googleのヘルプでは、最終ページURLの拡張を使う場合に、lpurlというタグを含まない固定のURLだと計測先へ飛んでしまう場合がある、と説明されています。
今回の自動アップグレードでは最終ページURLの拡張はオンになりませんが、あとから有効にしたときに問題が表面化します。パラメータの中にlpurlを埋め込むような変則的な書き方をしていると、404エラーになる場合もあります。
制作会社や広告代理店に設定してもらった記述であれば、この機会に一度確認を依頼しておくと安心です。
準備5:リンク先ページの中身を整える
テキストカスタマイズは、リンク先ページの内容から見出しや説明文をつくります。つまりページに書いていないことは広告文にもなりませんし、ページに古い情報が残っていればそれが広告に出る可能性があります。
料金、対応エリア、営業時間、サービス名。この4つが最新かどうかだけでも確認しておいてください。ページのタイトルタグと見出しに、実際に狙っている言葉が入っているかも合わせて見ておくとよいと思います。

移行後にどこを見て判断するか

検索語句レポートの読み方が変わる
移行後にまず開いてほしいのが検索語句レポートです。これまで登録キーワードとの対応で読めていたものが、AI Maxのマッチによる流入が混ざることで、見え方が変わります。
マッチタイプの列に「AI Max」が並び、さらにそれが部分一致の拡張なのか、キーワードによらないマッチなのかを示す情報が加わります。自社の商材と関係ない語句が並んでいないかを、週に1回は目視してください。
見るべきは表示回数ではなく問い合わせ数
自動化された配信では、表示回数とクリック数はたいてい増えます。増えたこと自体は成果ではありません。
見るべきは、問い合わせや電話といった実際の成果の件数と、その1件あたりにかかった費用です。クリックが2割増えても問い合わせが横ばいなら、それは費用だけが増えた状態です。
電話問い合わせが中心の業種では、電話のコンバージョン計測が正しく動いているかを先に確かめておいてください。ここが取れていないと、そもそも判断ができません。
判断は2週間ではなく4週間で
自動入札や自動配信は、設定を変えた直後に挙動が安定しません。学習期間と呼ばれる調整の期間があるためです。
数日で判断して元に戻す、を繰り返すと、いつまでも安定しないまま費用だけが流れます。中小企業の広告費規模であれば、最低でも4週間、できれば2か月ほど様子を見てから判断するのが現実的です。
ただし明らかに関係のない検索へ大量に配信されている場合は例外です。その場合は学習期間を待たず、除外キーワードを追加してください。
効果が出ないときの戻し方
AI Maxの各機能は、広告グループの単位でオフにできます。全体を止めなくても、たとえばテキストカスタマイズだけを外して様子を見る、という調整が可能です。
なおAI Maxについては、Googleが示す社内データと、第三者による検証結果が食い違っているという指摘が複数あります。海外では、小売系のキャンペーンを分析して従来のマッチタイプより費用対効果が低かったとする報告や、完全一致の表示回数の一部がAI Maxに置き換わっているとする調査が出ています。
ここで特定の企業やサービスを批判する意図はありません。評価が分かれている以上、自社のアカウントの数字で確かめるしかない、というのが実務的な結論です。

広告が自動化されるほど、サイトの中身とSEOが効いてくる

広告文の材料はリンク先ページの文章
テキストカスタマイズは、リンク先ページのタイトルや説明文、本文から言葉を集めて広告文をつくります。ということは、ページの文章の質がそのまま広告文の質になります。
これは検索エンジンの評価と方向が同じです。ページに具体的な情報が書かれていれば検索でも評価されやすく、広告文の材料としても使えます。逆に抽象的な言葉だけのページは、どちらでも弱くなります。
広告とSEOを別々の担当が別々に管理している会社ほど、ここで差が出ます。自動化が進むほど、AIに渡す材料であるサイトの中身が成果を左右します。
指名検索が増えると自動化に振り回されにくい
会社名やサービス名で直接検索してもらえる状態、いわゆる指名検索が多いサイトは、配信の仕組みが変わっても成果が安定しやすい傾向があります。もともと買う意思のある人が来ているからです。
指名検索を増やす方法は広告だけではありません。継続的な情報発信、Googleビジネスプロフィールの整備、既存客からの紹介。地道ですが、この積み上げが自動化の波に対する耐性になります。
広告とSEOを同じ言葉で設計する
実務的におすすめしているのは、広告の検索語句レポートとSearch Consoleの検索クエリを並べて見ることです。広告で成果が出ている語句は、SEOで狙う価値のある語句でもあります。
逆にSEOで表示は多いのにクリックされていない語句は、広告で試して反応を確かめることができます。片方だけを見ていると、この往復ができません。
筆者は全日本SEO協会の認定SEOコンサルタントとして、また10年以上・延べ1,000件以上のWeb制作に関わってきた立場から、この2つを分断しないことをいつもお伝えしています。今回のような仕様変更があったときに効いてくるのは、結局この土台の部分です。

よくある質問(FAQ)

メールが届きましたが、うちは対象外のようです。放置してよいですか
自動作成アセットとキャンペーン単位のブロードマッチ設定のどちらも使っていなければ、9月1日を過ぎても設定は変わりません。放置しても問題ありません。
ただし本当に使っていないかどうかは、管理画面で確認してから判断してください。代理店に運用を任せている場合は、設定状況を聞いておくとよいと思います。
動的検索広告(DSA)を使っています。9月1日に変わりますか
変わりません。DSAの自動移行は2027年2月へ延期されています。2026年6月11日にGoogleが公式ブログの記事へ追記した内容です。
ただしDSAと同時に自動作成アセットやブロードマッチ設定も使っている場合は、そちらは9月1日の対象になります。設定は個別に確認してください。
移行したら広告費は必ず増えますか
必ず増えるとは言えません。日予算の上限を超えて費用が使われることはないため、上限を変えなければ月額の広告費そのものが跳ね上がることは基本的にありません。
変わりやすいのは費用の中身です。これまで使われていなかった検索に予算が回ることで、1件あたりの獲得単価が上下する可能性があります。予算を増やすかどうかは、成果の推移を見てから判断してください。
移行後に元の設定へ戻すことはできますか
AI Maxの各機能は広告グループ単位でオフにできるため、配信の広がりを抑えることは可能です。一方で、旧来の自動作成アセットという名前の機能そのものは廃止されるため、まったく同じ状態に戻すことはできません。
ブロードマッチ設定については、オフにしたうえでキーワードのマッチタイプを手動で変更すれば、元の運用に近い状態へ戻せます。ただし自動では戻らないため、キーワード一覧での作業が必要です。
薬機法や景品表示法の表記がある広告でも使って大丈夫ですか
広告文の一部が自動生成される以上、表現の管理には注意が必要です。Googleは除外したい語句を指定する仕組みも用意していますが、生成結果を事前にすべて確認できるわけではありません。
表示義務のある注記がある業種では、ピン留めの活用や、テキストカスタマイズをオフにする運用も選択肢になります。法令に関わる判断が必要な場合は、弁護士など専門家にご相談ください。
まとめ|9月1日までにやることを整理する

2026年9月1日から、Google広告の検索キャンペーンのうち「自動作成アセット」または「キャンペーン単位のブロードマッチ設定」を使っているものが、AI Maxへ自動でアップグレードされます。8月5日に広告主あてのメールで日付が確定しました。
自動作成アセットを使っていたキャンペーンは、検索語句マッチとテキストカスタマイズがオンになります。広告文の自動生成だけのつもりが、配信するキーワードの範囲まで広がる点が最大の注意点です。
キャンペーン単位のブロードマッチ設定だけを使っていた場合は、検索語句マッチのみがオンになります。設定の置き場所が移るという性格が強く、変化は比較的小さくなります。
動的検索広告(DSA)の自動移行は2027年2月へ延期されました。3つまとめて延期されたわけではないので、混同しないようにしてください。
今日できることを1つだけ挙げるなら、Google広告の管理画面を開いて、対象の2つの設定を使っているかどうかを確認することです。使っていなければ何もしなくてよく、使っていれば準備の優先順位が決まります。5分で終わります。

Google広告とSEOのご相談はアクセス・リンクへ
株式会社アクセス・リンクは、栃木県下野市を拠点に、SEOコンサルティングとホームページ制作を行っている会社です。代表の三田健司は全日本SEO協会の認定SEOコンサルタントとして、中小企業のWeb集客を支援しています。
広告の仕様変更は毎年のように起こります。そのたびに設定を追いかけるより、検索と広告の両方に効く土台をつくるほうが、結果として手間もコストも下がります。現状のアカウントを見たうえで、優先順位をご提案します。
「自社が対象なのか分からない」「移行後に数字が動いたが原因が分からない」といったご相談も承っています。お問い合わせフォームより、お気軽にご連絡ください。

記事執筆・株式会社アクセス・リンク 代表取締役
Webサイト制作歴10年以上の経験を元にSEOコンサルティングを行い、延べ1,000件以上のサポート実績を誇ります。個人事業主や中小企業向けのホームページ制作やSEOコンサルティングを得意としています。
(社)全日本SEO協会 認定SEOコンサルタント
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