記事執筆者:認定SEOコンサルタント 三田健司
「ホームページをリニューアルしたら、検索からの問い合わせがぱったり止まりました」。ご相談をいただいて調べてみると、原因は301リダイレクトの設定漏れだった、というケースが毎年何件かあります。
URLが変わったのに旧URLからの案内をしていないと、これまで積み上げてきた検索での評価が新しいページに引き継がれません。ページは残っているのに、Googleから見ると「消えたページ」と「まったく新しいページ」が別々に存在している状態になります。
301リダイレクトは、この引き継ぎを行うための仕組みです。設定自体は難しくありませんが、やり方を1つ間違えるだけで評価が引き継がれなくなるという、失敗の代償が大きい作業でもあります。
さらに2026年6月17日、Googleはサイト移転に関する公式ガイドを更新しました。ドメインを変える移転のときに、これまで書かれていなかった手順が明記されています。この記事では、301リダイレクトの基本から2026年時点の最新ルール、設定方法、確認手順、よくある失敗までをまとめて解説します。
301リダイレクトとは?基本の仕組み

「このページは恒久的に引っ越しました」という合図
301リダイレクトとは、あるURLにアクセスがあったときに、別のURLへ自動で転送する仕組みのことです。「301」という数字は、HTTPステータスコードのひとつで、恒久的な移動を意味します。
郵便局に出す転居届をイメージすると分かりやすくなります。旧住所宛の郵便物が新住所に届くのと同じで、旧URLへのアクセスが新URLへ届けられます。
訪問した人からは、転送されたことに気づかないくらい自然に新しいページが開きます。一方、検索エンジンに対しては「このページは恒久的に移動しました」という明確な合図になります。
Googleは「PageRankを失わない」と明言している
301リダイレクトを設定する最大の理由は、旧URLが集めてきた評価を新URLへ引き継ぐためです。Googleは検索セントラルの公式ドキュメントで、301などの恒久的なリダイレクトはPageRankの損失を引き起こさないと明記しています。
PageRankとは、他サイトからのリンクなどをもとにページの重要度を評価するGoogleの仕組みです。以前は「リダイレクトすると評価が何割か目減りする」という説が広く語られていましたが、現在の公式見解ではそのような減衰は説明されていません。
ですので、URLを変える必要が生じたときに、評価が減ることを恐れてリダイレクトを避ける理由はありません。むしろ、設定しないことのほうがはるかに大きな損失になります。
リダイレクトしないと何が起きるか
旧URLをそのまま消してしまうと、そのURLは404エラー、つまり「ページが見つかりません」を返すようになります。検索結果から来た人はエラー画面を見て離脱します。
他サイトから旧URLへ張られていたリンクも、行き先を失います。何年もかけて集めた被リンクの評価が、新しいページに一切引き継がれないまま消えることになります。
リニューアル直後に問い合わせが止まる原因のほとんどが、これです。デザインが新しくなったこととは無関係に、単純にこれまでの検索評価が断ち切られているだけ、というケースが少なくありません。
「別のURL」には自社サイト外も含まれる
301リダイレクトの転送先は、同じサイト内の別ページでも、まったく別のドメインでも構いません。会社の統合やブランド変更でドメインごと引っ越す場合にも使います。
ただし、ドメインをまたぐ移転には、次に説明する追加の手続きが必要になります。ここが2026年に更新された部分です。

2026年6月にGoogleが更新したサイト移転ガイドの変更点

www ありと www なしの両方を届け出るよう明記された
2026年6月17日、Googleは検索セントラルの「URLが変わるサイト移転」ガイドを更新しました。追加されたのは、ドメインを変える移転のときにアドレス変更ツールをすべてのサブドメインのバリエーションについて使う、という指示です。
ここでいうバリエーションには、www ありのURLと www なしのURLの両方が含まれます。さらに、公式ガイドは「実際にはそのバリエーションを使っていない場合でも」届け出るように、と書いています。
理由としてGoogleが挙げているのは、ドメインの移転はサイトのすべてのバリエーションが適切に移転されたときにいちばんうまくいく、という点です。
実務では最低4つのプロパティを扱うことになる
具体的に考えてみます。example.com から example.net へ移転する場合、Search Consoleで扱うプロパティは最低4つになります。
旧ドメインの example.com と www.example.com、新ドメインの example.net と www.example.net です。blog. や en. といったサブドメインを使っているなら、それらも加える必要があります。
そして、アドレス変更ツールを使う前に、これらすべてをSearch Consoleで所有権確認しておく必要があります。所有権確認が済んでいないプロパティには、アドレス変更を申請できないためです。
なぜこの追記が実務に効くのか
これまでの公式ガイドには、www なし側についてもアドレス変更を出すように、という明確な指示がありませんでした。そのため、www ありだけ申請して移転を進めてしまう事例が起きていました。
この状態になると、Googleから見て移転の合図が中途半端になります。ドメインの一部は移転したと伝わっているのに、別の一部は伝わっていない、という状態です。
その結果、評価の引き継ぎが遅くなったり、旧URLがいつまでもインデックスに残ったりします。今回の追記は、この落とし穴を文章として塞いだ形です。
アドレス変更ツールとリダイレクトは役割が違う
混同されやすいので整理しておきます。301リダイレクトはURL1本ずつの案内、アドレス変更ツールはドメイン全体の届け出です。役割が違うので、どちらか一方では足りません。
また、アドレス変更ツールはドメインが変わる移転で使うもので、http から https への移行では使いません。この2つは手順が別だとGoogleの公式ドキュメントに書かれています。
同じサイト内でURL構造だけを変える場合も、アドレス変更ツールは使いません。この場合は301リダイレクトとサイトマップの更新で対応します。

301と302の違い|どちらを使うべきか

301は恒久的、302は一時的
リダイレクトには恒久的なものと一時的なものがあります。恒久的なリダイレクトは301と308、一時的なリダイレクトは302と303と307です。
Googleの公式ドキュメントによると、恒久的なリダイレクトは検索結果に転送先の新しいURLを表示するよう伝える合図になります。一方、一時的なリダイレクトの場合は転送元のページが検索結果に残り続けます。
つまり、URLを恒久的に変えたのに302を使うと、いつまでも旧URLが検索結果に出続けることになります。これは実務でよく見かける取り違えです。
302を使ってよい場面
302が適しているのは、一時的にページを差し替える場合です。たとえばメンテナンス中の案内ページへ一時的に飛ばす、キャンペーン期間中だけ特設ページへ誘導する、といったケースです。
元のURLに戻す予定があるなら302、戻さないなら301。この基準で判断すれば、ほとんどの場面で迷いません。
判断に迷ったときは、半年後にそのURLをどうしたいかを考えてみてください。半年後も転送したままなら、それは恒久的な移動です。
サーバー側とページ側、どちらで行うか
リダイレクトには、サーバー側で行う方法とページ側で行う方法があります。Googleが推奨しているのは、サーバー側の恒久リダイレクト、つまり301や308です。
サーバー側の設定ができない場合の代替として、Googleはページのmetaタグを使ったmeta refreshリダイレクトを挙げています。ページを開いた瞬間に発動する即時のmeta refreshは、Google検索では恒久的なリダイレクトとして解釈されます。
JavaScriptで転送するいわゆるクリプトリダイレクトについては、Googleは他に選択肢がない場合を除いて頼らないように、と案内しています。使えなくはないものの、最後の手段という位置づけです。
中小企業のサイトではまず301で考える
実務上、中小企業のホームページで扱うリダイレクトの9割以上は301で足ります。ページの統合、URL構造の変更、ドメインの変更、いずれも恒久的な移動だからです。
制作会社に依頼する場合も、「恒久的な移動なので301でお願いします」と伝えるだけで意図は伝わります。専門用語を無理に覚える必要はありません。

301リダイレクトが必要になる場面

ホームページのリニューアルでURLが変わるとき
もっとも多いのがこの場面です。CMSを入れ替えたり、ページ構成を見直したりすると、URLの並びが変わることがあります。
この場合、旧URLと新URLの対応表を1行ずつ作るのが基本です。ページ数が数十本であれば表計算ソフトで十分管理できます。
ここで手を抜いて、旧URLをすべてトップページへ転送するのは避けてください。理由は後半の注意点で詳しく説明します。
httpからhttpsへ移行するとき
SSL化に伴ってURLが http から https に変わる場合も、301リダイレクトが必要です。設定しないと、同じ内容のページが2つのURLで存在することになります。
最近のレンタルサーバーは、管理画面のボタン1つで常時SSL化のリダイレクトを設定できるものが増えています。エックスサーバーやさくらのレンタルサーバーには、その機能が用意されています。
なお、この移行ではアドレス変更ツールは使いません。ドメインが変わっていないためです。
wwwありとなしを統一するとき
www.example.com と example.com は、技術的には別のURLとして扱われます。両方でサイトが開ける状態のままにしておくと、同じ内容が2つのURLで存在することになります。
どちらか一方に統一し、もう一方から301リダイレクトを設定するのが基本です。どちらを正にするかは、検索での評価には影響しないので、社内で使いやすいほうを選んで構いません。
一度決めたら、名刺やパンフレット、SNSのプロフィールなどの表記もそろえておくと、後々の混乱を防げます。
ページを統合・削除するとき
内容の重なる記事を1本にまとめるときにも301リダイレクトを使います。統合元のページから統合先へ転送すれば、これまでの評価を引き継げます。
サービスの提供を終了してページを消す場合も、関連する現行のページへ転送しておくと、訪問した人が行き止まりになりません。
ただし、内容の関連がまったくないページへ転送するのは避けてください。Googleは転送先の関連性も見ており、無関係なページへの大量転送は404と同じ扱いになることがあります。
ドメインを変更するとき
社名変更やブランド統合でドメインごと引っ越す場合が、もっとも慎重さを要する場面です。301リダイレクトに加えて、前半で説明したアドレス変更ツールの届け出が必要になります。
Googleの公式ガイドによると、中規模のサイトでほとんどのページがインデックス上で移動するまでに数週間、大規模なサイトではさらに時間がかかるとされています。移転の予定は余裕を持って組んでください。

WordPressとサーバーでの設定方法

方法1:WordPressのプラグインを使う
いちばん手軽なのがプラグインを使う方法です。WordPressには「Redirection」など、管理画面から旧URLと新URLを入力するだけで設定できるプラグインがあります。
ファイルを直接編集しないので、操作を間違えてもサイトが表示されなくなる心配がありません。社内にエンジニアがいない場合は、まずこの方法を検討してください。
ただし、プラグインでの転送はWordPressが起動してから処理されるため、サーバー側の設定に比べるとわずかに表示が遅くなります。数十本程度であれば体感できるほどの差ではありませんが、数千本を扱うならサーバー側での設定が向いています。
方法2:.htaccessに記述する
Apacheというソフトで動いているサーバーでは、.htaccess というファイルに記述する方法があります。国内の主要なレンタルサーバーの多くがこの方式に対応しています。
1ページだけを転送する場合は「Redirect 301 旧パス 新URL」という1行を書きます。サイト全体を別ドメインへ転送する場合は、RewriteRule を使った書き方になります。
注意点として、.htaccessは1文字の書き間違いでサイト全体が表示されなくなるファイルです。編集前に必ず元のファイルをダウンロードして控えを取り、変更後はすぐにトップページが開くか確認してください。
方法3:サーバーの管理画面から設定する
レンタルサーバーによっては、管理画面にリダイレクト設定の項目が用意されています。旧URLと新URLを入力し、301を選んで保存するだけで完了します。
常時SSL化のように、よく使われる設定はボタン1つで有効にできるようになっていることが多くあります。まずはご契約中のサーバーの管理画面を確認してみてください。
ファイルを触らずに済むという意味では、この方法がもっとも安全です。用意されているならこれを使うのが第一候補になります。
設定と同時にやっておくこと
リダイレクトを設定したら、サイト内の内部リンクも新URLに書き換えます。旧URLのままリンクしていると、クリックのたびに転送が挟まり、表示が遅くなります。
あわせてサイトマップも新URLに更新し、Search Consoleから送信し直します。旧サイトマップにリダイレクトの警告が出ることがありますが、Googleはこれを正常な状態として扱ってよいと案内しています。

設定後の確認手順

手順1:ブラウザで旧URLを開いてみる
いちばん簡単な確認方法です。ブラウザのアドレス欄に旧URLを入力し、新しいページが開くかを見ます。
このとき、必ずシークレットウィンドウ(プライベートウィンドウ)を使ってください。通常のウィンドウだとブラウザに残った古い情報が使われ、実際の動きと違う結果になることがあります。
転送後に、アドレス欄が新URLに変わっていることも確認します。旧URLのまま中身だけ差し替わっている場合は、リダイレクトではなく別の処理になっています。
手順2:ステータスコードが301か確かめる
見た目は転送されていても、中身が302になっていることがあります。これを確かめるには、ステータスコードを表示するツールを使います。
ブラウザの検証ツール(デベロッパーツール)を開き、ネットワークのタブで旧URLを読み込むと、301や302という数字が確認できます。オンラインのリダイレクトチェックツールでも同じことが調べられます。
ここで302になっていたら、恒久的な移動として扱われません。設定を301に直してください。
手順3:Search ConsoleのURL検査で見る
Search Consoleの上部にある検査ボックスに旧URLを入力すると、Googleがそのページをどう認識しているかが表示されます。転送が認識されていれば、その旨が示されます。
あわせて新URLも検査し、インデックスに登録されているかを確認します。まだであれば、インデックス登録をリクエストしておきます。
反映には時間がかかります。設定した翌日に変わっていなくても、それだけで失敗とは判断しないでください。
手順4:ページ数が多い場合は一括で調べる
数百ページを1本ずつ手で確認するのは現実的ではありません。Googleの公式ガイドでも、大量のURLを扱う場合はコマンドラインのツールやスクリプトで一括テストすることが勧められています。
クローラー型のツールを使えば、旧URL一覧を読み込ませて転送先とステータスコードを一覧で出力できます。移転規模が大きいときは、この工程を必ず入れてください。
筆者が移転を手伝うときは、対応表と実際の転送結果を突き合わせて、1行ずつ照合できるようにしています。ここを省くと、数か月後に「あのページだけ転送されていなかった」と気づくことになります。

よくある失敗と注意点

失敗1:全部をトップページに転送してしまう
いちばん多い失敗です。旧URLの対応先を1本ずつ決めるのが面倒で、まとめてトップページへ転送してしまうケースです。
この場合、下層ページが積み上げてきた評価は引き継がれません。転送先が元の内容とまったく関係ないため、Googleは404と実質的に同じ扱いをすることがあります。
転送は必ずページ単位で、内容が対応する相手へ設定するのが原則です。対応するページが本当にない場合は、無理に転送せず404を返したほうが素直です。
失敗2:リダイレクトが数珠つなぎになっている
ページAからページBへ転送し、そのページBがさらにページCへ転送する。こうした連鎖をリダイレクトチェーンと呼びます。
Googleの公式ドキュメントによると、Googlebotは最大10回まで転送をたどれます。ただし同じドキュメントで、最終的な転送先へ直接転送するよう推奨されており、やむを得ない場合でも3回以下、多くても5回未満に抑えるように案内されています。
チェーンが伸びると、表示までの待ち時間が増えます。また、長い連鎖に対応していない環境もあるとGoogleは説明しています。何度もリニューアルを重ねたサイトほど、知らないうちにチェーンが伸びているので確認してみてください。
失敗3:リダイレクトループが起きている
ページAがページBへ、ページBがページAへ転送する状態です。永遠に転送が繰り返され、ブラウザにエラーが表示されます。
www の統一と常時SSL化の設定が食い違っているときに起きやすい現象です。両方の設定を1つずつ見直し、最終的にどのURLへ集約したいのかを紙に書き出してから直すと整理しやすくなります。
ループが起きるとサイト全体が閲覧できなくなります。設定変更後は必ずトップページと下層ページの両方を開いて確認してください。
失敗4:リダイレクトを早く外してしまう
移転が終わったように見えたので設定を消す、というのも危険です。Googleは移転完了後、リダイレクトを最低1年は維持するよう案内しています。
Googleが旧URLと新URLの両方を再クロールし、外部からのリンクの評価を新しいドメインへ割り当て直すには、それだけの時間が必要になるためです。
訪問者の体験という観点では、期限を決めずに残しておいてかまいません。名刺やチラシ、他社サイトの紹介文などに旧URLが載っていると、何年も後にアクセスがあることがあります。
失敗5:noindexやrobots.txtが残ったままになっている
制作中に検索避けをかけていた設定が、公開後もそのまま残っているケースです。Googleの公式ガイドでも、移転がうまくいかない原因としてこれが真っ先に挙げられています。
WordPressの場合は「設定」→「表示設定」の「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする」のチェックが外れているかを確認します。ここが入ったままだと、リダイレクトをどれだけ正しく設定しても新しいページが検索結果に出ません。
あわせてrobots.txtの中身も見ておきます。開発中に書いた Disallow の行が残っていないかを確認してください。
失敗6:サーバーの負荷を見落とす
意外に知られていない落とし穴です。移転直後は、Googlebotが新しいサイトを普段より多くクロールします。
旧サイトへのクロールが転送を経由して新サイトへ届くため、実質的にクロールの量が二重になるからです。サーバーの余力が少ない場合は、移転前にホスティング会社へ相談しておくとよいでしょう。
アクセス解析とサーバーへの影響

アクセス解析の数字が分断される
URLが変わると、アクセス解析上は旧URLと新URLが別のページとして記録されます。過去のデータとつながらないため、リニューアル前後の比較がしづらくなります。
Googleアナリティクスでは、旧URLの数字がリニューアル日を境に止まり、新URLの数字がゼロから積み上がる形になります。これを見て「アクセスが激減した」と早合点しないよう注意してください。
対策としては、リニューアルの実施日をメモとして残しておき、比較のときに旧URLと新URLを合算して見る運用にしておくことです。作業前にURLの対応表を作っておくと、この集計もそのまま流用できます。
Search Consoleでも旧プロパティの数字は止まる
ドメインを変えた場合、Search Consoleでも旧ドメインのプロパティの数字が徐々に減り、新ドメイン側が増えていきます。Googleの公式ガイドでも、これは移転が進んでいるサインとして説明されています。
逆に、旧ドメインの数字が何週間も減らないのであれば、移転の合図がうまく伝わっていない可能性があります。アドレス変更ツールの申請漏れや、リダイレクトの設定漏れを疑ってください。
移転後しばらくは、旧ドメインのプロパティも消さずに残しておきます。数字の推移が、移転がうまくいっているかどうかを判断する材料になるからです。
表示速度への影響はチェーンの長さで決まる
リダイレクトが1回入るだけなら、体感できるほど遅くなることはまずありません。問題になるのは、転送が何回も連鎖している場合です。
Googleも、転送の連鎖は利用者にとっての待ち時間を増やすと説明しています。とくにモバイル回線では、1回の往復にかかる時間が積み上がります。
何度もリニューアルを重ねてきたサイトでは、A→B→C→Dといった連鎖が残っていることがあります。古い転送設定を「最初のURLから最終形へ直接」に書き換えるだけで、表示は目に見えて速くなります。
設定は台帳にして残しておく
リダイレクトの設定は、時間が経つと「なぜこの転送を入れたのか」が分からなくなります。担当者が変わると、消してよいのか残すべきかの判断ができなくなります。
そのため、旧URL・新URL・設定日・設定した理由を1行ずつ書いた台帳を作っておくことをおすすめします。表計算ソフトのシート1枚で十分です。
この台帳があると、次のリニューアルのときに連鎖を作らずに済みます。筆者が関わる案件では、この1枚があるかどうかで移転作業の手間が大きく変わります。
よくある質問(FAQ)

301リダイレクトの効果はいつ反映されますか?
Googleが旧URLを再クロールしたタイミングで認識されます。数日で反映されることもあれば、数週間かかることもあり、ページごとにばらつきます。
Googleの公式ガイドでは、中規模のサイトで大半のページがインデックス上で移動するのに数週間、大規模サイトではさらにかかるとされています。反映時期を確約することはできませんので、余裕を持ったスケジュールを組んでください。
リダイレクトすると順位は下がりますか?
Googleは301などの恒久リダイレクトでPageRankの損失は起きないと明記しています。ただし移転の直後は、検索での見え方が一時的に変動することがあるとも説明されています。
これは異常ではなく想定内の動きです。数週間の変動を見て慌てて設定を戻すと、かえって混乱を長引かせます。落ち着いて経過を見てください。
WordPressで記事のスラッグを変えても大丈夫ですか?
変更すること自体は可能ですが、すでに検索から流入がある記事のスラッグ変更はおすすめしません。旧URLが404になり、これまでの評価が断ち切られるためです。
どうしても変える必要があるなら、変更と同時に旧スラッグから新スラッグへの301リダイレクトを設定してください。記事のリライトでタイトルや本文を書き換える場合も、スラッグは据え置くのが基本です。
アドレス変更ツールは必ず使う必要がありますか?
ドメインそのものが変わる移転では使います。同じドメイン内でURL構造だけを変える場合や、http から https への移行では使いません。
ドメイン移転で使う場合は、2026年6月の更新のとおり、www ありと www なしを含むすべてのバリエーションについて申請してください。使っていないバリエーションも対象です。
301と308はどちらを使えばよいですか?
どちらも恒久的なリダイレクトとしてGoogleに扱われます。検索での効果に違いはありません。
308は301より新しい規格で、転送時にリクエストの種類を維持する点が異なります。一般的なホームページであれば、広く使われている301を選んでおけば問題ありません。
旧ドメインは解約してよいですか?
解約するとリダイレクトも消えるため、少なくとも移転完了から1年は維持することをおすすめします。ドメインの維持費は年間で数千円程度のことが多く、失うものと比べれば小さな金額です。
また、手放した旧ドメインが第三者に取得され、まったく別の内容のサイトとして運用される事例もあります。会社名を含むドメインであれば、なおさら手放さずに保有しておくほうが安全です。
まとめ|301リダイレクトは「移転の設計」として考える

301リダイレクトは、URLが恒久的に移動したことをGoogleと訪問者の両方に伝える仕組みです。Googleは公式ドキュメントで、301などの恒久リダイレクトはPageRankの損失を引き起こさないと明記しています。
2026年6月17日には、サイト移転ガイドが更新されました。ドメインを変える移転では、www ありと www なしを含むすべてのバリエーションについてアドレス変更ツールを使うこと、そして実際には使っていないバリエーションも対象にすることが明記されています。
設定方法は、WordPressのプラグイン、.htaccess、サーバーの管理画面の3つが基本です。ファイルを触らずに済む管理画面での設定がもっとも安全で、次にプラグイン、最後に.htaccessという順番で検討してください。
やってしまいがちな失敗は6つあります。全部をトップページへ転送する、転送が数珠つなぎになる、ループが起きる、1年経たずに設定を外す、noindexやrobots.txtが残っている、サーバーの負荷を見落とす、の6つです。
大切なのは、301リダイレクトを「ページを飛ばす設定」ではなくURL移転の設計として捉えることです。旧URLと新URLの対応表、転送先の内容の関連性、内部リンクとサイトマップの更新、移転後の経過観察までがひとまとまりの作業になります。
今日からできることを1つ挙げるなら、自社サイトのトップページで、www ありのURLと www なしのURL、そして http のURLを順に開いてみてください。すべてが同じ1つのURLに集約されていれば、基本の設定はできています。バラバラに開くようなら、そこが最初に直すべき場所です。

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株式会社アクセス・リンクは、栃木県下野市を拠点に、SEOコンサルティングとホームページ制作を行っています。代表の三田健司は全日本SEO協会の認定SEOコンサルタントとして、Web制作に10年以上、延べ1,000件以上のサイトに関わってきました。
「リニューアルしてから問い合わせが減った」「移転したいが検索順位が落ちないか不安」といったご相談を多くいただきます。旧URLと新URLの対応表づくりから、リダイレクトの設定、Search Consoleでの届け出、移転後の経過観察までを一緒に進めています。
リニューアルや移転をご検討中の方は、着手前の段階でお問い合わせフォームからご相談ください。作業が始まってからでは取り返しがつかない部分もあるため、早い段階でのご相談をおすすめしています。

記事執筆・株式会社アクセス・リンク 代表取締役
Webサイト制作歴10年以上の経験を元にSEOコンサルティングを行い、延べ1,000件以上のサポート実績を誇ります。個人事業主や中小企業向けのホームページ制作やSEOコンサルティングを得意としています。
(社)全日本SEO協会 認定SEOコンサルタント
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