SEO対策

Googleの手動による対策が増加?確認方法と再審査の手順

記事執筆者:認定SEOコンサルタント 三田健司

「Search Consoleに『手動による対策』という表示が出ていたのですが、これはペナルティですか」「急に検索からほとんどアクセスが来なくなったのですが、何を確認すればいいですか」。順位が大きく動く時期になると、こうしたご相談が増えます。

2026年10月8日、Googleの9月のスパムアップデートの展開が完了しました。同じ時期に、海外のSEO専門家から「手動による対策の相談が急に増えた」という報告が相次いでいます。

この記事では、手動による対策とは何か、Search Consoleでの確認方法、再審査リクエストの正しい書き方と通らないときの見直し方までを、Googleの公式ヘルプにもとづいて順番に解説します。自社サイトに当てはまるかどうかを、落ち着いて判断する材料にしてください。

筆者は全日本SEO協会認定SEOコンサルタントとして、Web制作とSEOに10年以上携わり、延べ1,000件以上のサイトに関わってきました。順位が急落したときに最初に見るべき場所と、やってはいけない対処もあわせてお伝えします。

目次

手動による対策の報告が増えている|2026年10月の動き

相談が増えていることを示す右肩上がりのグラフと、並んで待つ人々のイラスト

まずは、いま何が起きているのかを事実と報道に分けて整理します。公式に確認できることと、現場の観測にとどまることを区別して読むのが大切です。

Googleの9月のスパムアップデートが10月8日に完了

Googleは2026年9月24日にスパムアップデートを開始し、10月8日に展開の完了を発表しました。Google Search Status Dashboardの記録では、所要時間は13日と16時間です。

2026年の過去3回(3月・6月・8月)のスパムアップデートは、いずれも1日足らず〜3日弱で完了していたため、今回は異例の長さでした。Googleは対象の国や言語を限定しておらず、日本語のサイトも対象に含まれます。

海外のSEO専門家が「手動による対策の相談が急増」と報告

米国のSEOコンサルタントのマリー・ヘインズ氏は10月7日、X(旧Twitter)で「手動による対策についての相談が最近大きく増えている」と投稿しました。それまでほぼゼロだった相談が、週に数件のペースになったそうです。

同氏によると、依頼の中には「価値のない質の低いコンテンツ」や「スパムに関する重大な問題」、大量生成されたコンテンツに関するものが見られたそうです。その多くは、長く運営されてきた正当な事業者のサイトだったと述べています。

Googleは公式にはコメントしていない

業界ニュースサイトのSearch Engine Roundtableは、Googleのヘルプフォーラムの投稿を調べたうえで「増えているように見えるが、極端な急増とまでは言えない」という趣旨で報じました。ただし数値の根拠はなく、Googleもこの件について何もコメントしていません。

つまり、現時点で「手動による対策が増えた」は公式発表ではなく、専門家の観測にとどまります。とはいえ、確認にかかる時間はわずか数分なので、この機会に自社サイトを一度見ておく価値は十分にあります。

手動による対策とは?アルゴリズムによる順位低下との違い

人の審査担当者と自動システムが別々にサイトを確認している様子のイラスト

「ペナルティ」という言葉はよく使われますが、Googleの順位低下には性質の違う2種類があります。どちらなのかで、取るべき対応がまったく変わります。

人の審査担当者が判断するペナルティ

手動による対策とは、サイトがGoogleのスパムに関するポリシーに違反していると、Googleの担当者が判断したときに行われる措置です。対象のページは順位が下がったり、検索結果に表示されなくなったりします。

この措置は検索結果の見た目には表れないため、外から見て気づくのは困難です。唯一の確実な確認方法は、Search Consoleの「手動による対策」レポートを見ることです。

スパムアップデートなど自動的な順位低下との違い

スパムアップデートやコアアップデートによる順位の変化は、Googleの自動システムが判断した結果です。この場合、Search Consoleに通知は届かず、決まった解除の手続きもありません。

一方、手動による対策は原因がレポートに明記され、直したあとに「審査をリクエスト」で解除を申し出る道があります。原因がはっきりしている分、正しく直せば回復を目指しやすいと言えます。

「セキュリティの問題」とは別のレポート

Search Consoleには、似た名前の「セキュリティの問題」レポートもあります。こちらはハッキングやマルウェアなど、訪問者に危害を及ぼすおそれのある問題を扱うものです。

セキュリティの問題が見つかると、検索結果やブラウザに警告が出て、順位よりもクリック数が大きく落ちる傾向があります。順位が急落したときは、両方のレポートをあわせて確認してください。

Search Consoleで手動による対策を確認する方法

パソコンの管理画面でサイトの状態を確認している様子のイラスト

確認の作業はとても簡単で、Search Consoleにログインできれば誰でも数分で終わります。Web制作会社に任せきりの場合も、手順だけは社内で把握しておくと安心です。

確認の手順

Search Consoleで自社のサイト(プロパティ)を選び、左側のメニューの「セキュリティと手動による対策」を開きます。その中の「手動による対策」をクリックすると、レポートが表示されます。

問題がなければ、緑のチェックマークとともに「問題は検出されませんでした」という趣旨の表示が出ます。対策が行われている場合は、件数と問題の種類、影響を受けているページが一覧で示されます。

サイト全体か一部かを見分ける

手動による対策は、サイト全体に及ぶ場合と、一部のページだけに及ぶ場合があります。一部の場合は「https://example.com/blog/*」のように、URLのパターンで範囲が示されます。

「すべてのページに影響があります」と書かれていれば、サイト全体が対象です。なお、パターンに一致するページがすべて影響を受けているとは限らない点も、公式ヘルプに書かれています。

通知の届き先を確認しておく

手動による対策が行われると、Search Consoleの「手動による対策」レポートとメッセージセンターで通知されます。メッセージはメールでも届くことが多いため、登録したメールアドレスを誰も見ていなければ通知に気づけません。

退職した担当者や、契約が終わった制作会社のアドレスだけが登録されている例は珍しくありません。ユーザーと権限の設定を見直し、自社で受け取れるアドレスを必ず登録しておきましょう。

手動による対策の主な種類と中小企業で起きやすいもの

書類を種類ごとに分類し、絡まったケーブルや切れた鎖を整理している様子のイラスト

Googleの公式ヘルプには、手動による対策の種類が一覧で載っています。ここでは全体像をつかんだうえで、中小企業のサイトで実際に起きやすいものに絞って解説します。

公式ヘルプに挙げられている16種類

一覧にあるのは、「[戻る]ボタンのハイジャック」「サイトが第三者のスパムにより悪用されている」「ユーザー生成スパム」「スパム行為のある無料ホスト」「構造化データに関する問題」の5つです。続いて「サイトへの不自然なリンク」「サイトからの不自然なリンク」「価値のない質の低いコンテンツ」があります。

さらに「クローキング、不正なリダイレクト」「スパムに関する重大な問題」「画像のクローキング」「隠しテキスト、キーワードの乱用」「AMP コンテンツの不一致」「不正なモバイル リダイレクト」と続きます。最後が「ニュースと Discover のポリシー違反」と「サイトの評判に関するポリシー」の2つです。

「価値のない質の低いコンテンツ」と大量生成

今回の報告で最も多かったのが、価値の薄いページや大量生成されたページに対する措置です。生成AIで記事を短期間に大量公開したり、地域名だけを差し替えたページを量産したりすると、この対象になりえます。

Googleは、AIを使うこと自体は問題にしていません。問題になるのは、読者にとっての価値を足さずにページを量産することです。

「不自然なリンク」は過去の施策が原因のことも

数年前にSEO業者へ依頼したリンク施策が、いまになって問題になるケースがあります。順位を上げる目的で購入したリンクや、関連のないサイト同士の相互リンクがその典型です。

現在の担当者が施策の中身を知らないまま、引き継がれていることも少なくありません。心当たりがある場合は、当時の契約書や報告書を確認しておきましょう。

コメント欄やフォームに投稿されたスパム

WordPressのコメント欄を放置していると、第三者が宣伝や不正なリンクを大量に書き込むことがあります。これが「ユーザー生成スパム」として、サイトの責任を問われる原因になります。

コメント機能を使っていないなら、設定で受け付けを止めるのが一番確実です。使う場合は、承認制にしたうえでスパム対策のプラグインを入れておきましょう。

再審査リクエストの正しい進め方

修正したページを確認し、申請書を提出する流れのイラスト

手動による対策を受けたら、原因を直してGoogleに審査を申し出ます。公式ヘルプに書かれている手順を、実務での注意点とあわせて4つのステップで説明します。

ステップ1:影響を受けたページをすべて直す

最初にやるべきことは、レポートに書かれたすべての問題を、影響を受けたすべてのページで直すことです。一部のページだけ直しても検索結果は変わらない、と公式ヘルプに明記されています。

影響が数百ページに及ぶ場合は、ページの一覧を表にして、修正の済んだものから印を付けていくと漏れを防げます。修正の記録は、あとで再審査リクエストを書くときの材料にもなります。

ステップ2:Googleがページを見られる状態か確かめる

直したページを、Googleが実際に読める状態にしておく必要があります。ログインが必要なページや有料会員向けのページ、robots.txtやnoindexでブロックしたページは、審査の担当者が確認できません。

Search ConsoleのURL検査ツールに代表的なページを入れて、Googleから見える状態になっているか確かめておきましょう。

ステップ3:再審査リクエストに書く3つのこと

レポートの「審査をリクエスト」から申請します。公式ヘルプでは、サイトの問題の正確な説明、問題を直すために行った手順、その取り組みの結果の3点を書くよう案内しています。

「直しました」の一言では、担当者は何が変わったのか判断できません。何ページを、いつ、どのように直したのかを具体的に書くことが、審査を通すうえで最も重要です。

ステップ4:結果が出るまで再送しない

審査の多くは数日から数週間で終わりますが、リンクに関するものなどは、さらに時間がかかることがあります。申請すると審査開始の確認メールが届き、結果もメールで知らされます。

最終的な結果が届くまで、同じリクエストを出し直さないでください。焦って何度も送っても、審査が早まることはありません。

再審査が通らないときに見直す4つのポイント

差し戻された書類を見直し、修正点を探している様子のイラスト

再審査が通らなかった場合も、理由をつかめば次の申請につなげられます。ヘルプフォーラムでよく見かける失敗のパターンを4つ紹介します。

一部のページだけ直して申請している

目立つページだけを直し、残りを後回しにしたまま申請するのは、もっとも多い失敗です。レポートに示されたURLのパターン全体を洗い出し、該当するページが残っていないかを確かめましょう。

サイト内検索やクロールツールを使うと、同じ種類の問題を持つページをまとめて見つけやすくなります。

ページを消しただけで中身が変わっていない

質の低いページを大量に削除したのに、再審査が通らなかったという相談も見られます。残したページにも同じ傾向があれば、問題が解消したとは判断されません。

削除はあくまで手段の一つで、目的はサイトに残る情報の質を上げることです。残すページには、独自の情報や具体的な説明を加えて、読者の役に立つ内容に作り直しましょう。

リンクの否認ツールだけに頼っている

「サイトへの不自然なリンク」の場合、公式ヘルプはまずリンク元にリンクの削除やnofollowの付与を依頼するよう案内しています。否認ツールは、依頼しても削除できなかったリンクに使うものです。

また、すべての被リンクをまとめて否認すると、審査が通らない場合があるとも書かれています。正当なリンクまで否認しないよう、1本ずつ判断することが欠かせません。

問題のページを別の場所へ移している

「サイトの評判に関するポリシー」の対策を受けたページを、サブドメインやサブディレクトリへ移すのは逆効果です。公式ヘルプでは、こうした移動がポリシーの回避と見なされる可能性があると説明しています。

別のドメインへ移す場合も、古いサイトからリダイレクトしないよう注意が必要です。なお、この措置は欧州経済領域(EEA)のユーザーに表示される検索結果には適用されません。

違反を繰り返すと、措置の範囲が広がり、サイト全体の順位に影響するおそれもあります。

手動による対策を受けないための日常の予防策

盾に守られたウェブサイトを定期的に点検している様子のイラスト

手動による対策は、日ごろの運用を見直すことで十分に防げます。中小企業のサイトで特に意識したい予防策を4つ挙げます。

AI記事を量産せず、公開前に人が確認する

Googleは2026年10月1日に生成AIコンテンツのガイダンスを更新し、公開前に人が事実確認することの重要性を強調しました。本文だけでなく、タイトルや説明文、画像の代替テキストも確認の対象です。

記事の本数を増やすことより、1本ごとに自社ならではの情報を入れることを優先してください。量より、読者の疑問に正確に答えているかを基準に記事を判断しましょう。

外注先やSEO業者の施策の中身を把握する

記事制作やリンク施策を外部に任せている場合は、何をしているのかを定期的に報告してもらいましょう。成果の数字だけでなく、作業の中身まで説明できる業者かどうかが判断の目安になります。

Googleも、第三者のSEOツールやサービスを使っても順位の成功は保証されないと公式に説明しています。「必ず上位に表示できる」といった約束をする業者には注意が必要です。

広告やスクリプトで「戻る」ボタンを妨げない

Googleは2026年4月、ブラウザの「戻る」ボタンを妨げる行為を新たにスパムポリシーに加え、6月15日から取り締まりを始めました。戻るボタンを押しても元のページに戻れず、広告や別のページを見せる仕組みが対象です。

自社で作った覚えがなくても、広告配信のタグや外部のスクリプトが原因になることがあります。スマートフォンで自社サイトを開き、戻るボタンが正常に動くかを一度試しておきましょう。

月に1回、Search Consoleの2つのレポートを見る

「手動による対策」と「セキュリティの問題」の2つのレポートは、月に1回見る習慣をつけると安心です。あわせて、検索パフォーマンスのグラフに急な落ち込みがないかも確認しましょう。

確認する日を月初めなどに決めて、社内の担当者を一人決めておくと、見落としがなくなります。

よくある質問(FAQ)

質問と回答の吹き出しが並ぶ相談窓口のイラスト

手動による対策を受けると、メールで知らせてもらえますか?

Search Consoleの「手動による対策」レポートとメッセージセンターで通知されます。メールでも届くことが多いものの、その宛先を誰も見ていなければ気づけません。

通知だけに頼らず、月に1回はレポートを直接開いて確認することをおすすめします。

スパムアップデートで順位が下がった場合も、再審査リクエストはできますか?

できません。再審査リクエストは、手動による対策(およびセキュリティの問題)に対して行う手続きです。

スパムアップデートなど自動システムによる変化は、ポリシーに沿ってサイトを直したうえで、Googleが数か月かけて学習するのを待つことになります。回復の時期を約束できるものではありません。

再審査が通るまで、どのくらいかかりますか?

公式ヘルプでは、多くが数日から数週間とされています。リンクに関するものなど、一部はさらに時間がかかります。

審査が通っても、順位が以前と同じ水準に戻るとは限りません。直したページの質を高め続けることが大切です。

中古ドメインを買ったら、手動による対策が付いていました。どうすればいいですか?

前の所有者の行為が原因でも、現在のサイトで問題を解消すれば再審査を申し出られます。公式ヘルプでは、最近サイトを取得したことと、ポリシー違反がなくなったことを伝えるよう案内しています。

購入前にSearch Consoleで確認できない場合は、過去のサイトの内容をInternet Archiveなどで調べておくと安心です。

自社で対応するのが難しい場合はどうすればいいですか?

原因の特定や修正範囲の判断には、専門的な知識が必要な場面があります。とくにリンクの問題は、1本ずつの判断が欠かせないため時間がかかります。

社内で判断が難しいときは、SEOの専門家に相談してください。状況を整理するだけでも、取るべき対応がはっきりします。

まとめ|手動による対策はSearch Consoleで確認し、全ページを直して申請

整えられたウェブサイトが検索結果に戻っていく様子のイラスト

2026年9月のスパムアップデートは10月8日に展開を終え、同じ時期に手動による対策の相談が増えているという報告が出ています。公式発表ではありませんが、確認は数分で終わるので、一度見ておいて損はありません。

手動による対策は、Googleの担当者がポリシー違反と判断したときの措置で、Search Consoleの「手動による対策」レポートで確認できます。自動的な順位低下と違い、原因がはっきりしていて、直したあとに審査を申し出られる点が特徴です。

再審査では、影響を受けたすべてのページを直し、問題の説明と直した手順、その結果を具体的に書くことが大切です。結果が出るまで、再送は控えましょう。

まずは今日、Search Consoleの「手動による対策」と「セキュリティの問題」の2つのレポートを開いてみてください。何も表示されていなければ、日ごろの運用を見直して予防に努めれば十分です。

SEO対策のご相談はアクセス・リンクへ

株式会社アクセス・リンクは、栃木県下野市を拠点に、ホームページ制作とSEOコンサルティングを行っている会社です。代表の三田健司は全日本SEO協会認定SEOコンサルタントとして、Googleの公式情報にもとづいた対策をご提案しています。

「Search Consoleに見慣れない表示が出た」「順位が急に下がった原因が分からない」といったご相談にも対応しています。手動による対策の確認から、修正の進め方、再審査リクエストの書き方まで、状況に合わせてお手伝いします。

お気軽にお問い合わせフォームからご相談ください。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP