SEO対策

エンティティSEOとは?キーワードだけでは上がらない時代に知っておくべき基本と対策

「ブログ記事をたくさん書いているのに、なぜか検索順位が上がらない」「キーワードをしっかり入れているはずなのに、競合サイトに負けてしまう」——このような悩みをお持ちではありませんか?

実は、こうした問題の原因は「キーワード対策」だけに頼ったSEOの限界にあるかもしれません。現在のGoogleは、ページに書かれた単語(文字列)そのものではなく、その言葉が「何を意味しているのか」「誰が発信しているのか」を理解しようとしています。

この「意味を理解する」仕組みの中心にあるのが、「エンティティ(Entity)」 という概念です。

この記事では、SEO初心者の方にもわかりやすいように、エンティティの基本的な意味から、なぜGoogleがエンティティを重視するようになったのか、そして中小企業や個人事業主が今日から取り組める具体的な対策方法まで、網羅的に解説します。

記事執筆者:認定SEOコンサルタント 三田健司

目次

エンティティとは?初心者向けにわかりやすく解説

エンティティの意味を初心者向けに解説するイメージ。同じ「Apple」という単語が果物のリンゴとIT企業の2つの異なるエンティティに分岐する様子を表したイラスト

エンティティSEOを理解するためには、まず「エンティティ」そのものの意味を正確に把握する必要があります。ここでは、SEOにおけるエンティティの定義と、よく混同されがちなキーワードとの違いについて解説します。

エンティティの定義

エンティティ(Entity)とは、一言で言えば 「はっきり区別できる、意味のある存在」 のことです。

SEOの文脈におけるエンティティとは、人物、企業、組織、場所、商品、サービス、概念など、他の物事と明確に区別できる一意性を持った存在を指します。単なる文字列ではなく「実体」として理解されるものと考えるとわかりやすいでしょう。

Googleの特許文書でも、エンティティは「一意であり、独自で、明確に定義され、区別可能な事物または概念」と説明されています。つまり、名前がついていて他と区別できる物事であり、それを単なる文字の並びではなく実体として理解したものがエンティティです。

たとえば、「Apple」という単語を考えてみてください。この言葉は、果物のリンゴを指しているのか、IT企業のApple Inc.を指しているのか、文字列だけでは判断できません。しかし、Googleがエンティティとして理解していれば、「Apple」を検索したユーザーの意図に合わせて、IT企業の情報なのか果物の情報なのかを正確に区別して検索結果に表示できるのです。

エンティティとキーワードの違い

ここで重要なのは、エンティティとキーワードは異なる概念だということです。キーワードとは検索時にユーザーが入力する「単語やフレーズ」であり、あくまで文字列です。一方、エンティティとは、その文字列の背後にある「意味のある存在そのもの」です。

たとえば「東京」というキーワードは単なる2文字の言葉ですが、エンティティとしての「東京」は、日本の首都であり、特定の地域であり、文化や歴史などの属性も含む存在です。Googleはこのようにエンティティ同士の関係性を理解することで、ユーザーが本当に求めている情報を正確に把握しようとしています。

この違いを理解することが、エンティティSEOを実践するうえでの出発点になります。

なぜGoogleはエンティティを重視するようになったのか

Googleがエンティティを重視するようになった検索アルゴリズムの進化を示すタイムライン。キーワードマッチングからハミングバード、BERT、ナレッジグラフへの発展を表したイラスト

Googleがエンティティを重視するようになった背景には、従来のキーワードベースの検索が抱えていた根本的な課題と、それを解決するための技術的進化があります。

文字列検索の限界

かつてのGoogle検索は、いわゆる「文字列検索(キーワードマッチング)」が中心でした。ページ内にどんな単語が含まれているか、どれくらい繰り返されているか、リンクのアンカーテキストは何か——といった要素が検索順位を大きく左右していました。

しかし、この方法には致命的な弱点がありました。同じ単語でも意味がまったく異なるケースが非常に多いからです。先ほどの「Apple」の例のように、文字列だけではユーザーの検索意図を正確に理解できません。この問題を解決するために、Googleは「言葉」ではなく「意味」そのものを理解する方向へ進化しました。

ナレッジグラフの登場と検索アルゴリズムの進化

その転換点のひとつが、2012年にGoogleが公式に発表した 「ナレッジグラフ(Knowledge Graph)」 です。

ナレッジグラフとは、Googleが持つエンティティ同士の関係性を整理した巨大なデータベースです。Googleはこの仕組みによって、「これはどんな存在なのか」「何と関係しているのか」「どの分野に属するのか」を把握できるようになりました。

たとえば「鈴木一朗」というエンティティには、「元プロ野球選手」「シアトル・マリナーズ」「日米通算4,367安打」など、多くの関連情報がナレッジグラフ上で紐づけられています。検索エンジンがこのような関連性を理解しているからこそ、ユーザーの多様なクエリに対して適切な検索結果を返せるのです。

ナレッジグラフの登場以降も、Googleのアルゴリズムはエンティティの理解を深める方向へ進化を続けています。2013年の「Hummingbird(ハミングバード)」アップデートでは、検索クエリの文脈や意味を理解するセマンティック検索が導入されました。さらに2019年の「BERT」アップデートでは、自然言語処理技術が大幅に強化され、文章の前後関係からユーザーの検索意図をより正確に把握できるようになりました。

こうしたアルゴリズムの進化の方向性を見れば、Googleが「単語の一致」から「意味の理解」へと明確にシフトしていることがわかります。つまり現代のSEOにおいて重要なのは、「このページにはどんなキーワードが入っているか」ではなく、「このサイトや発信者は何のエンティティなのか」という点なのです。

キーワードSEOとエンティティSEOの決定的な違い

キーワードSEOとエンティティSEOの違いを天秤で比較するインフォグラフィック風イラスト。従来のキーワード対策と意味を重視するエンティティ対策の対比を表現

従来のSEOでは「どのキーワードで上位を取りに行くか」が出発点でした。一方、エンティティSEOでは「自分はどの分野のエンティティとして認識されたいか」が出発点になります。この違いを表で整理してみましょう。

比較項目キーワードSEOエンティティSEO
出発点上位を狙うキーワード認識されたい分野・専門性
評価の対象個々のページの最適化サイト全体・発信者の一貫性
Googleの見方どんな単語が含まれているか何の専門家なのか
重視される要素キーワード密度・被リンク数専門性・権威性・信頼性
成功のカギキーワード選定と配置「何者か」を明確に伝えること

この表からもわかるように、エンティティSEOでは「自分は何者で、何の専門家なのか」をGoogleに正しく理解してもらうことが核心です。逆に言えば、この「何者か」が曖昧なサイトは、どれだけ記事を書いても評価されにくくなります。

ここが理解できると、なぜ最近のGoogleが「総合力」や「専門性」を重視するのかが見えてきます。Googleは今、「このサイトは、どの分野について継続的に一貫した情報を、誰の立場で発信しているのか?」という視点でサイトを評価しているのです。

なぜ「1記事ごとの対策」だけでは不十分なのか

1記事だけのSEO対策では不十分な理由を示すイラスト。サイト全体の内部リンク網で結ばれた複数ページと孤立した1ページの対比を俯瞰で表現

エンティティSEOの考え方を理解すると、従来の「1ページずつキーワードを最適化する」というアプローチだけでは成果が出にくくなっている理由が見えてきます。ここでは、サイト全体の文脈が評価に与える影響と、テーマ設計における注意点を解説します。

サイト全体の文脈で評価される時代

SEO初心者の方がつまずきやすいポイントのひとつに、「1記事ごとにキーワード対策をすれば検索順位が上がるはず」という考え方があります。

しかし、エンティティ評価の視点では、記事は単体ではなく、サイト全体・発信者全体の文脈の中で評価されます。つまり、「このサイトは一貫して何をテーマにしているのか」「誰が書いているのか」「他のページとどうつながっているのか」——こうした情報が積み重なって、はじめて「特定分野の専門エンティティ」として認識されるのです。

特に近年のGoogleのヘルプフルコンテンツに関する方針では、「サイト全体としてどれだけユーザーの役に立つ一貫したコンテンツを提供しているか」が重視されています。単発の記事だけを最適化しても、サイト全体の評価が伴わなければ順位を維持しにくくなっているのです。

テーマを広げすぎるリスク

ここで、SEO初心者がやりがちな失敗について触れておきます。それは、「アクセスを増やしたいから、いろいろなテーマの記事を書く」という考え方です。

一見すると合理的に見えますが、エンティティの視点では逆効果になるケースが多くあります。なぜなら、Googleは「このサイトは何の専門家なのか?」という問いに、明確に答えられるサイトを高く評価するからです。

テーマがバラバラなサイトは、Googleから見ると「結局、このサイトは何について詳しいのだろう?」「どの分野のエンティティとして扱えばいいのか分からない」と映ります。結果として、どの分野でも「中途半端な存在」として扱われてしまうのです。

大切なのは、自社の専門分野に一貫したテーマでコンテンツを積み重ね、サイト全体として「このサイトは○○の専門サイトだ」とGoogleに認識してもらうことです。

エンティティとE-E-A-Tの密接な関係

エンティティとE-E-A-Tの密接な関係を示すイラスト。エンティティを土台にして経験・専門性・権威性・信頼性の4本の柱が立つピラミッド構造を表現

エンティティSEOとE-E-A-Tは、一見すると別々の概念に思えるかもしれません。しかし実際には、この2つは切り離せない関係にあります。ここでは、E-E-A-Tの基本と、エンティティがその土台となる理由を解説します。

E-E-A-Tとは何か

SEOを学んでいる方なら、E-E-A-T(Experience:経験、Expertise:専門性、Authoritativeness:権威性、Trustworthiness:信頼性)という言葉を聞いたことがあるかもしれません。これはGoogleの検索品質評価ガイドライン(品質評価者向け)に示されている、コンテンツの品質を評価するための重要な概念です。

なお、E-E-A-Tはアルゴリズムが直接スコアリングする「ランキング要因」ではありません。あくまで品質評価者がコンテンツを評価する際の指針であり、Googleのアルゴリズムはこの指針に沿った品質シグナルを反映するよう設計されています。

エンティティが明確であるほどE-E-A-Tは評価されやすくなる

多くの方が誤解しているのは、「E-E-A-Tを高めること」と「エンティティとして認識されること」を別々の施策だと考えてしまう点です。

実際には、 エンティティが明確であるほど、E-E-A-Tは評価されやすくなる という関係にあります。Googleは「誰が・どの立場で」情報発信しているかを把握することで、その経験や専門性、権威性、信頼性をより正確に判断しやすくなるのです。

Googleの立場で考えてみてください。「この情報は信頼できるか?」「専門性があるか?」と判断するには、そもそも「誰の情報なのか」がわかっていたほうが判断しやすいのは当然です。

つまり、誰が書いているのか、どんな立場の人なのか、どんな分野で活動しているのか——これらが明確なエンティティとして把握されているほど、E-E-A-Tに関する品質シグナルが伝わりやすくなります。だからこそ、著者情報が曖昧だったり、運営会社の実態が見えなかったり、専門分野がサイト内で一貫していないサイトは、どれだけ記事数が多くても評価されにくくなっているのです。

エンティティの確立は、E-E-A-Tの品質シグナルを高めるための「土台」だと考えてください。

構造化データはエンティティの「自己紹介シート」

構造化データがエンティティの自己紹介シートとして機能する様子を表すイラスト。企業や人物の情報が記載されたデジタルカードを検索エンジンロボットに手渡す場面

構造化データというと、「検索結果にリッチリザルトを出すためのもの」「実装が難しそう」というイメージを持つ方が多いかもしれません。

しかし、エンティティSEOの観点では、構造化データはまったく別の意味を持ちます。構造化データとは、Googleに対して「自分が何者なのか」を正確に伝えるための公式フォーマット だと考えてください。

たとえば、構造化データを使うことで次のような情報をGoogleに伝えられます。

  • このサイトは「株式会社○○」の公式Webサイトである(Organization)
  • この人物は実在する専門家であり、特定の分野で活動している(Person)
  • このページは特定のサービスについて説明している(Service)
  • この記事は特定の著者が執筆したものである(Article)

こうした情報を、Googleが誤解しない形で記述するための仕組みが構造化データ(スキーママークアップ)です。構造化データは、エンティティの輪郭をくっきりさせるための補助ツールであり、正しく実装することで検索エンジンからの認識精度が大きく向上します。

ただし、構造化データはあくまで「補助」であり、マークアップさえすればすべて解決するわけではありません。サイトの実態と構造化データの内容が一致していることが前提です。近年はスキーママークアップのスパム利用に対してGoogleがより厳格になっており、実態と異なる情報や誇張された属性を記述すると、評価低下やリッチリザルトの非表示につながるリスクがあります。あくまで実際のビジネスやコンテンツを正確に補足する目的で活用しましょう。

AI検索時代にエンティティがさらに重要になる理由

AI検索時代にエンティティの重要性が高まる理由を表すイラスト。AI脳がエンティティとして認識された企業や専門家の情報を引用・参照する様子を表現

ここ数年で、検索体験は大きく変わりました。GoogleのAI Overviews(AI概要)やAIモード、ChatGPTやGeminiのような対話型AI——これらに共通しているのは、「リンクの一覧を返す」のではなく、「意味をまとめて説明する」という点です。

AIが文章で回答を生成するためには、次の情報が必要になります。その分野で信頼できる情報源はどこか、誰の情報を引用すべきか、どの企業・専門家を代表例として扱うか——ここで使われるのが、まさにエンティティ情報です。

AIは「この分野では、この会社」「このテーマでは、この専門家」という形で、エンティティ単位で情報を整理し、引用する傾向があります。もちろん、一般的なWebページもソースとして使われますが、エンティティとして明確に認識されている企業や専門家ほど、AI検索の回答で引用・言及されやすくなる と考えられます。エンティティ単位で信頼性が整理されている情報源のほうが、AIの回答で繰り返し参照されやすい傾向があるのです。

現在は、GEO(Generative Engine Optimization:生成エンジン最適化)やLLMO(Large Language Model Optimization:大規模言語モデル最適化)など、生成AI向けの可視性を高める取り組みが「AI SEO」の一分野としてすでに実務レベルで広がっています。こうした文脈でも、エンティティを軸にしたコンテンツ設計が重要な前提となっています。

自社のエンティティがGoogleに認識されているか確認する方法

自社のエンティティがGoogleに認識されているか確認する3つの方法を示すイラスト。Googleトレンド・ナレッジパネル・ブランド検索の3つの確認パネルを表現

エンティティSEOに取り組む前に、まず現状を把握しておくことが大切です。自社や自分のエンティティがGoogleにどの程度認識されているかを確認する、実践的な方法を紹介します。

Googleトレンドで確認する

手軽な方法のひとつが、Googleトレンドを使った確認です。Googleトレンドの検索窓にキーワード(会社名や人名など)を入力すると、通常は「検索キーワード」として候補が表示されます。しかし、そのキーワードがGoogleに概念として認識されている場合、「トピック」という候補が表示されます。

Googleトレンドのトピックは、ナレッジグラフを元にした概念や対象のまとまりを指しており、人名・企業名などがトピックとして出る場合、Google側でその対象が何らかの概念として整理されている目安になります。ただし、トピック=ナレッジグラフ上のエンティティと完全に同一とは限らない点には注意してください。あくまで「概念として認識されているかどうか」を手軽に確認するための参考指標として活用しましょう。

ナレッジパネルの有無を確認する

Google検索で自社名やブランド名を検索した際に、ナレッジパネル(企業情報や概要がまとまったボックス。デスクトップでは検索結果の右側、モバイルでは検索結果内に表示されることが多い)が表示されるかどうかも、エンティティ認識の重要な指標です。

ナレッジパネルが表示されていれば、Googleがその企業や人物をナレッジグラフ上で整理し、エンティティとして扱っている可能性が非常に高いと考えられます。ただし、パネルが表示されないからといって、まったくエンティティとして扱われていないと断定できるわけではありません。表示の有無は国やクエリの種類、インデックス状況によっても変動します。

Google検索で自社名を検索する

自社名や代表者名で検索した際に、関連する正確な情報が表示されるかを確認しましょう。検索結果に自社の公式サイト、SNSアカウント、メディア掲載情報などが一貫して表示されていれば、エンティティとしての認識が進んでいると考えられます。逆に、無関係な情報ばかりが表示される場合は、まだエンティティとしての認識が不十分な可能性があります。

中小企業・個人事業主が今日からできるエンティティSEO対策

中小企業や個人事業主が今日から実践できるエンティティSEO対策6ステップを示すイラスト。専門テーマ設定から構造化データ実装、ナレッジパネル獲得までの階段を表現

エンティティSEOは特別なテクニックや裏技ではありません。本質はシンプルで、「自分は何者で、何の専門家なのか」をGoogleに正しく伝えることです。ここでは、中小企業や個人事業主がすぐに取り組める具体的な方法を紹介します。

1. サイトの専門テーマを明確にする

まず取り組むべきは、自社サイトの専門テーマを明確にすることです。「何でも屋」のサイトではなく、「○○の専門サイト」としてGoogleに認識されることが目標です。

自社の得意分野・強みを整理し、そのテーマに一貫したコンテンツを発信し続けることが、エンティティSEOの第一歩です。業界に特化した知識やノウハウを中心にコンテンツを構築しましょう。

2. 著者情報・会社情報を充実させる

Googleは「人」と「組織」そのものをエンティティとして評価しています。サイトを運営している会社は何者か、記事を書いている人はどんな専門家か——こうした情報を明確に発信することが重要です。

具体的には、会社概要ページの充実、著者プロフィールの記載、代表者やライターの経験・実績の明示などが有効です。Googleビジネスプロフィール(旧Googleマップのビジネス登録)の情報も正しく整備しておきましょう。

3. 構造化データを正しく実装する

前述のとおり、構造化データはエンティティの自己紹介シートです。WordPressサイトであれば、構造化データ用のプラグインを活用することで、専門知識がなくても比較的簡単にマークアップできます。

最低限、Organization(組織情報)、Person(著者情報)、WebSite(サイト情報)のスキーママークアップは実装しておきたいところです。構造化データの実装状況は、Googleの「リッチリザルトテスト」ツールで確認できます。

4. 一貫したテーマで記事を積み重ねる

エンティティSEOでは、1記事の出来栄えだけでなく、サイト全体のコンテンツの一貫性が評価されます。関連するトピックの記事を計画的に作成し、記事同士を内部リンクでつなぐことで、サイト全体の専門性を強化できます。

記事を書く際は、「この記事は自社の専門分野と一貫しているか」を常に意識しましょう。関連記事同士の相互リンクは、Googleに対してサイトのテーマ構造を伝える有効な手段でもあります。

5. 外部からのサイテーション(言及)を獲得する

エンティティとしてGoogleに認識されるためには、自社サイトだけでなく、外部の信頼できる情報源から言及(サイテーション)されることも重要です。

業界メディアへの寄稿、プレスリリースの配信、SNS(FacebookやYouTubeなど)での情報発信、Wikipediaへの掲載(基準を満たす場合)など、複数のWebサイトや情報源から自社・自分の名前が一貫して言及されることで、エンティティとしての認識が強化されます。こうしたオーガニックなサイテーションは、E-E-A-Tの品質シグナルとエンティティの認識を同時に高める要素として、近年ますます重視されています。

6. ナレッジパネルの表示を目指す

Google検索で自社名を検索した際に表示されるナレッジパネルは、Googleがその企業をエンティティとして認識している強い指標です。ナレッジパネルの表示を目指すことは、エンティティSEOの具体的なゴールのひとつと言えるでしょう。

ナレッジパネルの表示を促進するには、Googleビジネスプロフィールの整備、公式サイトの構造化データ実装、外部情報源からの一貫した言及が効果的です。

エンティティSEOで注意すべきポイントと失敗パターン

エンティティSEOで注意すべき失敗パターンと解決策を示すイラスト。情報の不一致や構造化データの乖離などの問題から解決までの流れをフロー図で表現

エンティティSEOに取り組む際に、よくある失敗パターンも把握しておきましょう。事前に知っておくことで、非効率な施策を避けることができます。

情報の不一致によるエンティティ認識の混乱

もっとも多い失敗が、Webサイトと外部情報源の間で企業名・住所・代表者名などの情報が一致していないケースです。たとえば、公式サイトでは「株式会社アクセス・リンク」と表記しているのに、Googleビジネスプロフィールでは「アクセスリンク」、SNSでは「AccessLink」と表記がバラバラだと、Googleはこれらを同一のエンティティとして認識しづらくなります。

企業名やブランド名の表記は、すべてのプラットフォームで統一することが基本です。

構造化データと実態の乖離

構造化データに記述した内容と、サイトの実際のコンテンツが一致していない場合も問題です。たとえば、構造化データで「SEOコンサルタント」と記述しているのに、サイト上にSEOに関するコンテンツがほとんどなければ、Googleからの信頼性は低下します。構造化データは実態を正確に反映するものでなければなりません。

短期的な成果を求めすぎる

エンティティSEOは、1週間や1ヶ月で劇的な成果が出る施策ではありません。Googleがエンティティを認識し、信頼を蓄積していくには一定の時間が必要です。焦って関係のないテーマに手を広げたり、施策を頻繁に変えたりすると、かえってエンティティの一貫性が損なわれます。腰を据えて、継続的に取り組む姿勢が大切です。

エンティティSEOに関するよくある質問

エンティティSEOに関するよくある質問をイメージしたイラスト。中小企業の経営者やWeb担当者が疑問を解決していく会話形式の場面を表現

エンティティSEOについて、特に中小企業の経営者やSEO初心者の方からよくいただく質問をまとめました。

Q. エンティティSEOは中小企業にも効果がありますか?

はい、むしろ中小企業こそ効果を実感しやすい施策です。大手企業と同じキーワードで正面から競うのは難しくても、特定の専門分野でエンティティを確立すれば、その分野では大手よりも高い評価を得られる可能性があります。自社の強みを活かして、特定領域の「第一人者」としての認識を目指しましょう。

Q. エンティティSEOを始めると、キーワードSEOは不要になりますか?

いいえ、キーワードSEOが不要になるわけではありません。エンティティSEOはキーワードSEOを「置き換える」ものではなく、「補完する」ものです。キーワード選定やタイトルの最適化は引き続き重要ですが、それだけでなく「誰が」「どの分野の専門家として」発信しているかという視点を加えることで、SEOの効果がさらに高まります。

Q. エンティティSEOの効果が出るまでにどのくらい時間がかかりますか?

コンテンツの蓄積や外部からの言及が増えてくると、数ヶ月単位で徐々に指名検索や関連キーワードの評価が高まるケースが多いです。ただし、サイトの現状やドメインの強さ、コアアップデートのタイミングによっても変動するため、具体的な期間はあくまで目安として捉える必要があります。ナレッジパネルの表示やGoogleトレンドでのトピック認識といった目に見える変化が現れるには、さらに時間がかかることもあります。重要なのは、一貫した方針で継続することです。

まとめ:エンティティSEOは「自分は何者か」を伝えること

エンティティSEOのまとめとして「自分は何者か」を伝えるロードマップを示すイラスト。エンティティ確立からE-E-A-T強化、AI検索対応へと続く道筋を表現

本記事では、エンティティSEOの基本概念から具体的な対策方法まで解説してきました。最後に、重要なポイントを整理します。

エンティティとは「はっきり区別できる意味のある存在」であり、Googleは単語ではなく「意味」を理解する方向へ進化しています。従来のキーワードSEOだけでは不十分で、サイト全体の一貫性と専門性が重要視されています。エンティティが明確であるほどE-E-A-Tの品質シグナルが伝わりやすくなり、構造化データは「自分が何者か」をGoogleに正確に伝えるための公式フォーマットです。そしてAI検索時代において、エンティティとして認識されることは、AI生成回答で引用・参照されるための重要な前提条件になりつつあります。

エンティティSEOの核心は、非常にシンプルです。「自分は何者で、何の専門家なのか」をGoogleに正しく理解してもらうこと ——これに尽きます。

キーワード対策ももちろん重要ですが、それだけでは検索順位が上がらない時代が来ています。まずは自社の専門テーマを明確にし、著者情報・会社情報を充実させ、一貫したテーマでコンテンツを積み重ねていくことから始めてみてください。


株式会社アクセス・リンクでは、エンティティSEOを含む最新のSEOコンサルティングサービスを提供しています。「自社サイトのSEO対策を見直したい」「エンティティSEOの導入方法を詳しく知りたい」という方は、お気軽にご相談ください。

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