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Googleタグとタグマネージャーが統合|変更点と対策

記事執筆者:認定SEOコンサルタント 三田健司

「タグマネージャーの画面が見慣れない形に変わっていて、触るのが怖いです」。ここ数日、こうしたご相談を立て続けにいただいています。

Googleのタグ マネージャー ヘルプには、2026年8月20日付で「Googleタグと Google タグ マネージャーの更新」という告知が掲載されています。内容は3つで、管理画面の刷新、GoogleタグとGoogleタグマネージャーの統合、そしてノーコードでコンバージョンを設定できる「ビジュアルタグ設定」の導入です。なお同じ内容は2026年5月にも公開されており、8月の日付更新をロールアウト開始の合図と受け止める見方も出ています。

広告運用をしていない中小企業からすると、遠い話に聞こえるかもしれません。ですが実際には、Googleアナリティクス(GA4)だけを使っているサイトも今回の変更の対象に入ります。

この記事では、Googleの公式ヘルプに書かれている内容を一次情報として整理したうえで、中小企業のホームページで実際に何を確認し、何を今はまだ触らないでおくべきかを解説します。筆者は普段からクライアントのGA4・Google広告の計測設定を扱っていますので、現場でつまずきやすい点もあわせてお伝えします。

目次

Googleが2026年8月に発表した「タグの統合」とは

ひとつに統合されたタグのコンテナのイメージ

公式ヘルプに掲載された3つの変更

Googleのタグ マネージャー ヘルプに掲載された告知は、「簡素化されたユーザーインターフェース」「GoogleタグとGoogleタグマネージャーの統合」「ビジュアルタグ設定」という3つの見出しで構成されています。いずれも計測の準備を楽にし、パフォーマンスと管理性を改善することが目的だと説明されています。

ここで注意したいのは、この3つで扱いが異なる点です。既存のタグマネージャーのコンテナを作り替える「最適化」については、Googleは「変更が自動的に行われることはなく、新しい構成を採用するかどうかは選択できます」と明記しています。

一方、Googleタグからコンテナへの格上げについては「アップグレードされます」と実施される前提で書かれています。ただしページ上の動作は変わらないと明記されているため、いずれにせよ今日いきなり計測が止まるようなアップデートではありません。

「Googleタグ」と「タグマネージャー」は何が違ったのか

そもそもこの2つは名前が似ていて、混同されがちです。Googleタグ(gtag.js)は、GA4やGoogle広告にデータを送るためのコードをサイトに直接貼り付ける仕組みで、IDは「G-」または「AW-」から始まります。

一方のGoogleタグマネージャーは、管理画面から複数のタグをまとめて出し入れできる「コンテナ」という入れ物で、IDは「GTM-」から始まります。管理画面での設定、プレビューでの動作確認、バージョン管理といった機能を備えているのが特徴です。

これまでは、この2つが別々の仕組みとして並立していました。そのため、Googleタグだけを貼っているサイトは、管理画面での設定変更やデバッグ機能を使えないという不便さがありました。

中小企業のサイトにも関係がある理由

ホームページ制作会社に「アクセス解析を入れておきました」と言われている場合、その中身はほぼ確実にGoogleタグかGoogleタグマネージャーのどちらかです。つまり、GA4のレポートを見ている会社はすべて今回の告知の範囲内にあります。

特に影響が出やすいのは、制作会社が設置したタグと、社内の担当者が後から追加したタグが混在しているケースです。今回の統合は、この「誰がどのタグを入れたか分からない」状態を整理する良い機会になります。

逆に言えば、整理しないまま最適化を進めると、二重計測や計測漏れの原因を見落とすことにもなります。手順は後半で具体的に説明します。

変更点①すべてのGoogleタグがタグマネージャーのコンテナになる

小さなタグがタグマネージャーのコンテナに格上げされるイメージ

Googleタグを使っているサイトが対象になる

今回もっとも構造的な変更は、Googleタグがそのままタグマネージャーのコンテナに格上げされることです。Googleは公式ヘルプで「お客様のGoogleタグは、完全な機能を備えたGoogleタグマネージャーのコンテナにアップグレードされます」と説明しています。

対象になるのは、タグマネージャーを使わずにGoogleタグをサイトへ直接貼っているケースです。GA4だけを入れている会社、Google広告のコンバージョンタグだけを入れている会社が該当します。

アップグレード後は、これまで使えなかったタグマネージャーの管理画面、デバッグ機能、バージョン管理が使えるようになります。コードを書き換えずに設定を変えられるようになる、というのが実務上のいちばんの変化です。

ページ上の動作そのものは変わらない

「コンテナになる」と聞くと、サイトの中身が書き換わるように感じるかもしれません。ですがGoogleは「このアップグレードによって、Googleタグのページ内での動作が変わることはありません」とはっきり書いています。

変わるのは、広告主がタグマネージャーの機能を「使えるようになる」という選択肢の部分だけです。既存の計測が勝手に止まったり、数値が急に変わったりする変更ではありません。

Googleの各送信先には引き続きそれぞれのタグが割り当てられ、自動収集イベントのトリガー設定もそのまま維持されると案内されています。つまり、既存の構成は保持される前提の設計です。

新しい設置コードから「gtag config」がなくなる

技術的に一点だけ、覚えておきたい注意書きがあります。Googleは「この変更に伴い、新しいデプロイ用スニペットはすべて同じものになります。また、それらには gtag config コマンドが含まれません」と記載しています。

初期化の挙動は、今後は「gtm init」というトリガーで設定することが推奨されています。従来の書き方に依存した設定を残したい場合は、このinitトリガーでconfigコマンドを待つように構成できるとも案内されています。

ここは制作会社や広告代理店に確認していただくべき領域です。自社で書き換えようとして計測が止まると、原因の切り分けに時間がかかります。

既存の設定は消えないが、記録は残しておく

公式には既存設定が保持されると書かれていますが、実務では「消えない」と「戻せる」は別の話です。作業に入る前に、現在のコンテナのバージョン番号と公開日をメモしておくことをおすすめします。

タグマネージャーには過去のバージョンに戻す機能があります。何かおかしいと感じたときに、どこまで戻せばよいかが分かっていれば、復旧は数分で終わります。

変更点②コンテナの「最適化」で表示速度が改善する

コンテナ最適化による表示速度改善を表すスピードメーター

これまでgtag.jsを余分に読み込んでいた

すでにタグマネージャーを使っている会社に向けては、「コンテナの最適化」という別の案内が用意されています。これは既存のコンテナを新しい構成に作り替える作業です。

Googleは最適化の効果について、「以前はGoogleタグマネージャーが、Googleの送信先にデータを送るために追加のJavaScript(gtag.js)を読み込んでおり、計測データの送信に遅延が生じる可能性がありました」と説明しています。最適化後は、コンテナからGoogleの送信先へ直接データを送れるようになります。

読み込むJavaScriptが1本減るということは、ページの表示に使えるリソースがその分だけ増えるということです。ただし効果が出るのは最適化を実行したコンテナに限られ、どのサイトでも必ず速くなると約束されているわけではありません。

最適化は自動ではなく、自分で始めるもの

最適化は、タグマネージャーの管理画面に表示される案内バナーから開始する形になっています。編集・承認・公開のいずれかの権限を持つユーザーが実行できます。

重要なのは、Googleが「変更が自動的に行われることはありません」と明言している点です。バナーが出ていても、押さなければ現状のまま運用が続きます。

また、最適化のフローを完了したあとも、ワークスペースに公開する前にすべての変更をプレビューで確認できると案内されています。いきなり本番に反映される作りにはなっていません。

新しい「設定」タブとデータフローマップ

最適化を行うと、これまで散らばっていたGoogleタグの設定が、新しい「設定」タブにまとめられます。イベントタグ自体は変更されないと説明されています。

この設定タブには、コンテナ全体に適用される設定と、その設定がどのGoogleの送信先に効いているかを示す「データフローマップ」が表示されます。GA4とGoogle広告の両方を使っている会社にとっては、どの設定がどちらに効いているかを1画面で確認できる意味は大きいはずです。

管理画面の構成も変わります。トリガー・変数・テンプレート・フォルダは「詳細設定」という折りたたみタブにまとめられ、日常的に使う画面がすっきりする設計です。

アカウント連携と権限の初期値に注意する

見落とされやすいのが権限の話です。最適化の過程で、コンテナとGoogleの各アカウント(Google広告やGA4のプロパティ)との連携が自動的に設定され、既定で「読み取り」権限が付与されると案内されています。

これ自体は、他のGoogle製品の画面からコンテナを確認できるようにするための仕組みです。ただ、代理店や外部パートナーと共有しているアカウントがある場合は、誰にどこまで見えるようになるのかを一度確認しておくほうが安全です。

権限はタグマネージャーのユーザー管理からいつでも変更できます。連携直後に一度だけ確認しておけば十分です。

変更点③ノーコードで設定できる「ビジュアルタグ設定」

ブラウザ上の要素をクリックしてノーコードで計測設定するイメージ

サイト上の要素をクリックして計測点を決める

3つ目が、今回もっとも話題になっている「ビジュアルタグ設定」です。Googleは「統合されたタグ設定プラットフォームを通じて、手動でコードを書くことなく、Google製品のイベントを作成しコンバージョンを設定できるようになります」と説明しています。

やり方はシンプルで、自社サイトの画面上で計測したい要素を直接選ぶだけです。CSSセレクタやトリガーといった技術的な設定は、システム側が裏側で組み立ててくれます。

「どこをクリックされたか計測したいのに、タグの書き方が分からない」という中小企業にとって、この機能の意味は小さくありません。これまでは外部に依頼するしかなかった作業が、社内で完結する可能性が出てきます。

現時点ではGoogle広告の購入コンバージョン限定のベータ

ただし、期待しすぎないための注意が必要です。Googleは公式ヘルプの注記で「この機能は現在、Google広告の購入コンバージョンについてベータ版で提供されており、その他のユースケースについては年内を通じて順次展開される予定です」と書いています。

つまり今の時点で使えるのは、ECサイトの購入完了を計測するケースだけです。問い合わせフォームの送信や電話タップの計測に使えるようになるのは、これからということになります。

展開時期についてGoogleは具体的な日付を示していません。「年内を通じて順次」という表現にとどまっているため、いつ自社で使えるようになるかを断定することはできません。

利用に必要な前提条件を先に確認する

ビジュアルタグ設定は、Google広告のコンバージョン概要にある「トラブルシューティング」から開始し、タグアシスタントの案内に沿ってブラウザのサイドパネルで操作する流れになっています。ノーコードという言葉から手軽さを想像しがちですが、実際には前提条件がいくつも設定されています。

Google広告アカウントがあること、取引固有の値を計測するコンバージョンアクションが1つ以上設定済みであること、注文完了ページがあること、サイト全体にGoogleタグが入っていること、コンテナの編集権限があること、そしてテスト注文を行うためのクレジットカードが使えること。これらが揃っていない状態では、設定フローを最後まで進められません。

言い換えれば、これは新規アカウント向けの簡易ツールではなく、既存の計測基盤の上に載せる補助的な仕組みです。まず土台を整えることが先になります。

二重計測の警告が出たときの考え方

設定を進める中で、いくつかの警告が表示される場合があります。注文完了ページに複数のコンテナが見つかったとき、コンテナが見つからないとき、編集権限がないとき、ワークスペースの上限に達しているときなどです。

中でも実務で厄介なのが、選択したコンテナですでに購入コンバージョンを計測している場合の警告です。この状態で進めると、同じ購入が二重に数えられる可能性があるとGoogleは注意しています。

二重計測は、広告の費用対効果を実態より良く見せてしまうため、判断を誤らせる原因になります。警告が出たら止まって、既存の設定を確認するのが正解です。

中小企業のサイトで実際に何をすればよいか

タグ統合の前に確認するチェックリスト

まず自社サイトのタグの種類を確認する

最初にやることは、自社サイトに入っているのがGoogleタグなのかタグマネージャーなのかを見分けることです。難しい作業ではありません。

パソコンで自社サイトを開き、キーボードのCtrlキーとUキーを同時に押すと、ページのソースコードが表示されます。その画面でCtrlキーとFキーを押して「GTM-」と検索し、見つかればタグマネージャー、見つからずに「G-」や「AW-」だけがあればGoogleタグを直接貼っている状態です。

両方が見つかることもあります。その場合は、制作会社が入れたものと社内で追加したものが混在している可能性が高く、二重計測を疑う場面です。

最適化バナーが出てもすぐには押さない

タグマネージャーの管理画面に最適化の案内バナーが出ていても、その日のうちに押す必要はありません。前述のとおり、押さなければ何も変わらない仕組みです。

おすすめの順番は、①現在のバージョンを控える、②プレビューで差分を確認する、③アクセスの少ない曜日・時間帯に公開する、という3ステップです。広告を出稿している会社は、キャンペーンの区切りに合わせると影響の確認がしやすくなります。

逆に、決算期やセール期間の直前に触るのは避けたほうが賢明です。数値の変化が最適化によるものか、季節要因なのかが分からなくなります。

プレビューで見るべき3つのポイント

プレビュー画面では、細かい設定を全部見る必要はありません。中小企業のサイトであれば、確認すべきポイントは3つに絞れます。

1つ目はGA4のページビューが1回だけ発火しているか。2つ目は問い合わせ完了ページでコンバージョンのタグが発火しているか。3つ目は同じタグが2回発火していないかです。

この3点が最適化の前後で変わっていなければ、日常の運用に支障は出ません。判断に迷う場合は、公開前に制作会社や運用担当に画面を見てもらうのが確実です。

計測が止まったときの切り分け手順

万が一、公開後にGA4のリアルタイムレポートに数字が出なくなった場合の手順も決めておきましょう。慌てて設定をあちこち触ると、原因が分からなくなります。

まずタグマネージャーのバージョン履歴から、最適化前のバージョンに戻します。それでも復旧しない場合は、タグマネージャー以外の原因(サーバー側のキャッシュ、セキュリティプラグイン、同意管理ツールなど)を疑う流れです。

なお、GA4のリアルタイムレポートは反映に数分かかることがあります。1〜2分見えないだけで壊れたと判断しないほうがよいでしょう。

WordPressサイトでの具体的な確認手順

WordPressサイトのタグ設置箇所を虫めがねで確認するイメージ

プラグインで入れたタグはどこにあるのか

WordPressで運用しているサイトの場合、タグの入り口が複数あるのが厄介なところです。よくあるのは、SEO系プラグインの設定欄、タグマネージャー専用プラグイン、テーマの独自設定欄の3か所です。

この3か所を順に確認していけば、どこにIDが入力されているかはほぼ特定できます。管理画面の「設定」や「外観 → カスタマイズ」の中に、計測タグやアクセス解析といった名前の項目がないかを探してみてください。

見つけたIDは、場所とセットでメモに残しておくことを強くおすすめします。数年後に担当者が変わったとき、この1枚のメモが調査時間を大幅に短縮してくれます。

テーマの「head内に貼り付け」欄を確認する

市販の日本製テーマの多くには、head内やbody直後にコードを貼り付けられる欄が用意されています。制作会社がここに計測タグを入れているケースは非常に多いです。

注意したいのは、テーマを変更するとこの欄の中身が失われる点です。リニューアルの際に計測が丸ごと消えてしまい、数か月経ってから気づく、という事故は珍しくありません。

今回の統合を機に、テーマ依存の設置からタグマネージャーへ集約しておくと、将来のリニューアル時にも計測が引き継がれます。長期的には管理コストが下がる方向の変更です。

タグアシスタントで二重計測を見つける

二重計測の有無を確かめるには、Chromeの拡張機能であるタグアシスタントが便利です。自社サイトを開いた状態で起動すると、そのページで動いているタグの一覧が表示されます。

同じ測定IDが2つ並んでいたら、二重に計測されている可能性が高い状態です。この場合、GA4のセッション数やユーザー数が実態より多く出ているおそれがあります。

数字が実態より良く見えている状態は、広告予算の判断を誤らせます。統合作業の前に、まずここを正しておくのが順番として合理的です。

同意管理ツールを入れている場合の注意

クッキーの同意バナーを設置しているサイトでは、もう一段の注意が必要です。同意管理ツールとタグの読み込み順序が崩れると、同意前にタグが動いたり、逆に同意後もタグが動かなかったりします。

Googleは今回の変更について、収集・処理されるデータの内容が変わるものではないという立場を示しています。とはいえ、読み込みの仕組みが変わる以上、同意モードを使っている場合は公開前の動作確認を省略しないほうが安全です。

個人情報の取り扱いやプライバシーポリシーの記載が適切かどうかは、法的な判断を伴います。判断に迷う内容については、弁護士など専門家にご相談ください。

業種別に見る優先度と進め方

店舗・オフィス・工場を並べた業種別の優先度のイメージ

ECサイト|今回の恩恵がもっとも大きい

ビジュアルタグ設定が最初に開放されたのが購入コンバージョンである以上、ECサイトは今回の変更でもっとも得をする立場です。注文完了ページの計測を、コードを書かずに整えられる可能性があります。

あわせて、gtag.jsの読み込みが減ることによる表示速度の改善も見込めます。商品ページの表示が遅いことが離脱の一因になっている店舗にとっては、確認する価値のある変更です。

ただし、既存の購入計測がある状態で新しく設定を追加すると二重計測になります。まず現状の設定を棚卸ししてから進めてください。

問い合わせ中心のサイト|今は様子見でよい

士業、工務店、製造業、クリニックのように、フォーム送信や電話が成果地点になるサイトの場合、ビジュアルタグ設定はまだ使えません。購入コンバージョン以外は順次展開とされているためです。

したがって、今すぐ取り組むべきは最適化ではなく現状の棚卸しです。問い合わせ完了ページでコンバージョンが正しく1回だけ計測されているか、この1点を確かめるだけでも価値があります。

なお、医療広告や医療に関する表示には別途規制があります。クリニックのサイトを扱う場合は、計測とは別に専門家にご相談ください。

実店舗中心のサイト|MEOと合わせて考える

飲食店や小売店のように、来店が成果になる業種では、そもそもサイト側の計測だけで効果を測りきれません。Googleビジネスプロフィールの経路検索数や通話数と合わせて見る必要があります。

この場合、タグの統合作業よりも先に、サイトとビジネスプロフィールの数字を並べて見る習慣をつけるほうが効果的です。計測の器を整える前に、見るべき指標を決めるという順番です。

そのうえで、電話番号のタップを計測できるようにしておくと、後々の判断がしやすくなります。これはビジュアルタグ設定の展開を待つ価値がある領域です。

よくある質問(FAQ)

Googleタグ統合のよくある質問を表す吹き出し

何もしないと計測が止まってしまいますか?

Googleの公式ヘルプには、今回のアップグレードによってGoogleタグのページ内での動作が変わることはないと記載されています。また、変更が自動的に行われることはなく、新しい構成を採用するかどうかは選択できるとも明記されています。

したがって、何もしなければ計測が止まるという性質の変更ではありません。ただし将来的な仕様変更まで保証されているわけではないため、管理画面の案内には目を通しておくことをおすすめします。

最適化を実行すると、過去のデータは消えますか?

最適化はタグの送信経路と管理画面の構成を変える作業であり、GA4やGoogle広告に蓄積された過去のデータを削除するものではありません。集計済みのレポートはそのまま参照できます。

ただし、設定を誤って計測が止まれば、その期間のデータは取得できません。データの欠損は後から埋められないため、公開前のプレビュー確認が重要になります。

ビジュアルタグ設定は日本でも使えますか?

Googleは地域を限定する記載をしておらず、ベータ版の対象を「Google広告の購入コンバージョン」というユースケースで区切っています。前提条件を満たしていれば、順次利用できるようになると考えられます。

ただし、ベータ版の機能は提供範囲や仕様が変わることがあります。管理画面に表示されない段階で無理に探すよりも、タグアシスタントの案内が出るのを待つほうが確実です。

表示速度はどのくらい速くなりますか?

Googleは具体的な数値を公表していません。示されているのは、これまで追加で読み込んでいたgtag.jsが不要になり、計測データの送信の遅延が減るという説明までです。効果の対象も最適化を実行したコンテナに限られます。

実際の効果は、サイトに入っている他のスクリプトの量や画像の重さによって大きく変わります。「何秒速くなる」と断定できる変更ではないとお考えください。

SEOの順位に直接影響しますか?

タグの構成そのものが検索順位を決める要素になるわけではありません。ただし、表示速度はページの体験に関わる指標として評価に含まれるため、間接的な影響はあり得ます。

より現実的な効果は、計測が正確になることで改善の判断が正しくできるようになる点です。順位対策そのものというより、施策の質を支える土台の整備と位置づけるのが適切でしょう。

代理店に任せている場合、自社では何をすべきですか?

自社で確認しておきたいのは、タグマネージャーのアカウント所有者が自社になっているかという1点です。代理店のアカウント配下にコンテナがあると、契約終了時に計測ごと引き継げなくなることがあります。

今回のように権限の連携が自動で設定される変更があるタイミングは、この確認をお願いする良い口実になります。所有者が自社、代理店には編集権限を付与、という形が管理上は安全です。

まとめ|慌てず、棚卸しから始める

Googleタグとタグマネージャーの統合を表すアイソメトリックイラスト

Googleが2026年8月20日付で告知したタグ関連の更新は、管理画面の刷新、GoogleタグとGoogleタグマネージャーの統合、そしてノーコードのビジュアルタグ設定という3本立てでした。いずれも計測の準備を軽くする方向の変更です。

重要なのは、これらが自動で適用されるものではないという点です。Googleは変更が自動的に行われることはないと明記しており、最適化はバナーから自分で始める形になっています。

技術的な要点を1つ挙げるなら、最適化を実行したコンテナでは、これまで追加で読み込んでいたgtag.jsが不要になり、Googleの送信先へ直接データを送れるようになることです。読み込むJavaScriptが1本減るぶん、表示速度と計測の安定性の両方にプラスに働くと期待されています。

一方で、ノーコードのビジュアルタグ設定は現時点でGoogle広告の購入コンバージョン限定のベータです。問い合わせや電話を成果地点にしている多くの中小企業にとっては、まだ「使える機能」にはなっていません。

今日できる行動を1つだけ挙げるとすれば、自社サイトのソースコードを開いて「GTM-」で検索してみることです。タグマネージャーが入っているのか、Googleタグを直接貼っているのか。この事実を把握するところから、すべての判断が始まります。

アクセス解析やタグ設定のご相談はアクセス・リンクへ

株式会社アクセス・リンクでは、栃木県下野市を拠点に、SEOコンサルティングとホームページ制作を行っています。代表の三田健司は全日本SEO協会の認定SEOコンサルタントとして、Web制作10年以上・延べ1,000件以上の現場でアクセス解析と改善提案に携わってきました。

「タグが二重に入っているかもしれない」「制作会社が辞めてしまい、計測の中身が誰も分からない」といったご相談も多くいただきます。まず現状を可視化し、そのうえで必要な整理だけを行う進め方をご提案しています。

計測の設定やSEOについて気になる点がありましたら、お問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。現状の確認からご一緒します。

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