記事執筆:認定SEOコンサルタント 三田健司
重複コンテンツとは、同じまたは非常に似た内容のコンテンツが複数存在することを指します。
この重複コンテンツがSEOに与える影響は大きく、Googleなどの検索エンジンは重複コンテンツを嫌い、サイトの検索順位が下がってしまう場合があります。
そこで本記事では、重複コンテンツとは何か、またSEOに与える影響と対策方法について詳しく解説します。もし重複コンテンツについて知りたい、またはWebサイトのSEOを改善したいとお考えでしたら、ぜひ参考にしてください。
重複コンテンツとは?
重複コンテンツとは、ウェブサイト上で同じ内容のページが複数存在する場合や、他のウェブサイトと同じ内容のページが存在する場合を指します。重複コンテンツは、検索エンジンのアルゴリズムによって罰せられることがあり、SEO対策において重要なポイントとなります。
サイト内に同じ内容のページが複数ある
サイト内に同じ内容のページが複数ある場合、検索エンジンはどのページを評価すべきか判断できず、どのページもランキングが下がる可能性があります。
例えば、商品詳細ページを複数のカテゴリーページからリンクしている場合、同じ商品情報が複数のURLで表示されることになります。これにより、検索エンジンはどのページをインデックスするべきか迷ってしまい、本来あるべき検索順位とは異なってしまう可能性があります。
他のサイトと同じ内容のページある
他のサイトと同じ内容のページがある場合、検索エンジンはどちらのページを優先して表示すべきか判断に迷います。他のサイトが元となるコンテンツを持っている場合、検索エンジンは元のサイトを優先して表示する傾向があります。その結果、自身のサイトのページのランキングが低下する可能性があります。
重複コンテンツは、Googleなどの検索エンジンだけでなく、ユーザーにとっても悪い影響を及ぼします。
同じ内容のページが複数表示されると、ユーザーは迷惑を感じたり信頼性が低下する可能性があり、また他のサイトと同じ内容のページが存在すると、情報の信頼性や独自性が問われることになります。
くれぐれも重複コンテンツにならないよう気を付けましょう。
重複コンテンツになる基準
重複コンテンツになる基準は、一般的にはコンテンツが約70%以上重複している場合とされています。つまり、本文やタイトルなどの重要な部分が同じである場合に重複コンテンツと判断されるのです。
また、URLに関しても注意が必要です。同じコンテンツが異なるURLで表示される場合は、検索エンジンはそれを重複コンテンツと判断します。例えば、「www.example.com」や「example.com」のように、ドメインのプレフィックス(wwwやhttpsなど)が異なるとしても、同じページが複数のURLで表示される場合は重複コンテンツとなります。
重複コンテンツがSEOに与える影響
重複コンテンツがSEOに与える影響について、以下の3つの点について解説します。
読者がどのページを見れば良いか迷う
Webサイト内に重複コンテンツが存在すると、読者は同じ内容のページが複数存在するため、どのページを見れば良いか迷ってしまいます。読者は必要な情報を見つけるのに時間がかかってしまい、ユーザーエクスペリエンスを悪化させ、購買意欲やサイト滞在時間の低下につながる可能性があります。
Googleがどのページを評価すれば良いか迷う
重複コンテンツがある場合、Googleはどのページを評価すれば良いか迷ってしまいます。同じ内容のページ複数あると、どのページを上位表示すべきか判断が難しくなります。その結果、Googleの評価やランキングが分散し、全体的なSEOパフォーマンスが低下する可能性があります。
サイト全体の評価が下がる
重複コンテンツが多く存在するサイトは、全体的な評価が下がる可能性があります。Googleはユーザー体験を重視しており、重複コンテンツが多いサイトは、ユーザーにとって役に立たないと判断されることがあります。その結果、サイトの評価が下がり、検索結果の上位に表示されにくくなることが考えられます。
以上のように、重複コンテンツはSEOに悪影響を及ぼす可能性があります。重複コンテンツを適切に管理し、ユーザーにとって有用な情報を提供することが重要です。
重複コンテンツの確認方法
重複コンテンツの確認方法について、2パターンを解説します
Google検索で確認
Google検索を使って重複コンテンツを確認する方法は、非常に簡単です。まず、確認したいコンテンツの一部をコピーし、Google検索のバーに貼り付け検索をします。
検索結果に他のWebページに同じコンテンツが存在する場合、それらのページが表示されます。ここで表示されたページが、重複コンテンツとなります。
ツールを使用する
代表的なツールとしては、「Copyscape」や「Siteliner」があります。これらのツールを使用すると、指定したURLや文章を入力することで、そのコンテンツが他のWebページに存在するかどうかを確認できます。
さらに、重複箇所の具体的な部分や、重複度合いなども詳細に表示されます。
重複コンテンツにならない対策方法
1.301リダイレクト設定をする
301リダイレクトとは、WebページのURLが変更された場合、古いURLから新しいURLに自動的に転送されることをいいます。ページを引っ越しした場合などにも良く利用されるのですが、それ以外にも重複コンテンツになるURLを正規化するためにも利用します。
たとえば、下記のような場合です。
- URLにwwwなしとありが混在
- https://~とhttp://が混在
- URL末尾のindex.htmlありとなしが混在
- PCとモバイル用のURLが異なる
このような場合は、301リダイレクトを利用して、URLの正規化が必要となります。
2.canonicalタグを設置する
canonicalタグは、ほとんど同じコンテンツが複数のURLで公開されている場合に、優先的に表示すべき正規のURLを指定するためのものです。具体的には、重複しているページの<head>タグ内に以下のようなコードを記述します。
<link rel=”canonical” href=”正規のURL”>
このcanonicalタグを設置することで、検索エンジンは正規のURLを優先的にインデックスし、重複コンテンツとしてみないようになります。また、正規のURLのページのSEO評価や検索順位に影響を与えることがありません。
3.noindexタグを設置する
noindexタグとは、Googleなどの検索エンジンに対してそのページをインデックスしないよう指示するタグのことです。これにより、同じ内容のページが複数存在してしまう場合でも、重複コンテンツとはなりません。
noindexタグの設置方法は、HTMLの<head>タグ内に以下のようなタグを挿入するだけです。
<meta name=”robots” content=”noindex”>
このタグを設置することで、そのページは検索エンジンのクローラーによってインデックスされず、検索結果にも表示されなくなります。
ただし、注意点として、noindexタグを設置することでそのページへの被リンクの価値も失われてしまいます。SEOにおいて、他のサイトからのリンクは非常に重要です。
よって、重複コンテンツの対策としてnoindexタグを使用する場合は、SEO上の影響を考慮した上で適切なページを選択する必要があります。例えば、個別商品ページとカテゴリーページの重複問題を解消するために、カテゴリーページにnoindexタグを設置し、個別商品ページのみをインデックスするといった具体的な対策が考えられます。
ただ、一般的にはnoindexタグよりもcanonicalタグによるURLの正規化をおすすめいたします。
4.GoogleサーチコンソールのURLパラメータ設定をする
GoogleサーチコンソールのURLパラメータ設定をすることで、同じコンテンツが異なるURLで表示されることを防ぐことができます。
例えば、商品の絞り込み機能やソート機能によってURLにパラメータが付与される場合、同じ商品ページが複数のURLで表示されることがあります。これが重複コンテンツの原因となりますが、GoogleサーチコンソールのURLパラメータ設定を使用することで、Googleに対して重複コンテンツであることを伝えることができます。
具体的な設定方法は、Googleサーチコンソールの「URLパラメータツール」から行うことができます。ここでは、重複コンテンツとなるパラメータのパターンを指定することで、Googleに対してそのパラメータを無視するように指示します。
また、パラメータの無視設定を行った後は、サイトマップの再送信やクロールの要求を行うことで、変更が即座に反映されるようにすることも重要です。
5.Google著作権侵害の報告をする
自分のWebサイトのコンテンツが他のサイトで無断転載されている場合は、これまで紹介した方法は使用できませんので、Googleに著作権侵害の報告をするようにしてください。報告することで、著作権侵害をしているサイトがGoogleの検索結果から除外される可能性があります。
具体的な手順は以下の通りです。
1. 自分のウェブサイトのコンテンツをGoogleで検索します。
2. 検索結果から、自分のコンテンツが無断転載されているサイトを特定します。
3. 著作権侵害の報告をするためのGoogleの報告フォームにアクセスします。
4. 必要事項を入力し、侵害されたコンテンツのURLや侵害された部分を具体的に記述します。
5. 提供された認証情報などを適切に入力し、報告を送信します。
このようにすることで、自分のコンテンツの著作権を守るだけでなく、重複コンテンツに対する対策ができます。また、他のウェブサイトが自分のコンテンツを無断転載することを防止するとともに、検索エンジンの信頼性も高めることができます。
まとめ
今回は重複コンテンツとはどういうものか。また、重複コンテンツがSEOに与える影響、および対策方法を解説いたしました。
重複コンテンツはユーザーにとって不便であるとともに、Googleがとても嫌うコンテンツです。wwwのある無しなど、気づかないうちに重複コンテンツとなっていることもありますので、この記事を参考に改めて重複コンテンツのチェックとURLの正規化などの対策をおこなってくださいね。
記事執筆・株式会社アクセス・リンク 代表取締役
Webサイト制作歴10年以上の経験を元にSEOコンサルティングを行い、延べ1,000件以上のサポート実績を誇ります。個人事業主や中小企業向けのホームページ制作やSEOコンサルティングを得意としています。
(社)全日本SEO協会 認定SEOコンサルタント
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