記事執筆:認定SEOコンサルタント 三田健司
SEOを意識したウェブサイト運営をする上で、ドメインパワーという言葉は聞いたことがあると思います。ドメインパワーとはサイトの信頼性や権威性を示す指標であり、検索エンジンでの順位向上にも関係があります。
そこで本記事では、ドメインパワーがSEOに与える影響や、その測定方法、またドメインパワーの上げ方について詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
ドメインパワーとは?
ドメインパワーとは、SEOにおけるドメインの強さを表す指標です。具体的には、被リンクの質と量を基にして算出されます。
過去にはGoogleが公表していたページランクがドメインパワーを表す指標でしたが、現在では非公表となっています。そのため、SEOツール会社が独自に開発したアルゴリズムを使用してドメインパワーを計算しています。
また、ドメインパワーは検索エンジンのランキングに大きな影響を与えます。高いドメインパワーを持つサイトは、同じキーワードで競合する他のサイトよりも上位に表示される傾向があります。そのため、SEO対策を行う上で、ドメインパワーの向上は非常に重要です。
ドメインパワーがSEOに与える影響
ドメインパワーがSEOに与える影響を以下の3つの項目に分けて解説します。
上位表示されやすい傾向にある
ドメインパワーが高いサイトは、Googleなど検索エンジンからの信頼度が高くなります。そのため、同じキーワードで競合する他のサイトよりも上位に表示されやすい傾向があります。ドメインパワーを高めるためには、長期的なコンテンツの提供や良質なバックリンクの獲得など、継続的な努力が必要です。
新規コンテンツのインデックスが早くなる
ドメインパワーが高いサイトは、新しいコンテンツのインデックスが早くなるという利点があります。検索エンジンは、ドメインパワーの高いサイトを頻繁にクロールし、新しい情報を素早く把握する傾向があります。そのため、新しいコンテンツが早くインデックスされることで、検索エンジン上での可視性が高まり、より多くのユーザーにアクセスされる可能性が高くなります。
ユーザーからの信頼度が高くなる
ドメインパワーが高いサイトは、ユーザーからの信頼度も高くなります。ドメインパワーは、サイトの歴史や信頼性などを示す指標です。ユーザーは、ドメインパワーの高いサイトが提供する情報やサービスに対して信頼を抱く傾向があります。そのため、ユーザーからのアクセスや共有が増え、サイトの集客やブランドイメージ向上にも寄与します。
以上のように、ドメインパワーはSEOにおいて重要な要素となります。ドメインパワーを高めることで、上位表示されやすくなり、新しいコンテンツのインデックスが早くなり、ユーザーからの信頼度も高まります。SEO対策を行う際には、ドメインパワーの向上にも注力することが必要です。
ドメインパワーの測定ツール4選
ドメインパワーを測定するおすすめツール4選を紹介します。
Moz(モズ)
Mozは世界的に有名なSEOツール会社であり、独自の指標であるドメインオーソリティ(DA)を使用して、ウェブサイトの信頼性や権威性を測定することができます。
このドメインオーソリティはWebサイトのドメインの強さを示すものであり、そのWebサイトが他のWebサイトからどれだけ多くのバックリンクを受けているかや、バックリンクの質、ソーシャルシグナルなどを総合的に評価することで算出されます。
無料登録で一部の機能は利用できますが、詳しい調査は有料プランの申し込みが必要となります。
Majestic(マジェスティック)
Majesticは世界最大級のリンクデータベースを保有しており、その豊富なデータを活用することで、ドメインパワーの測定に優れたツールとなっています。
Majesticではトラストフロー(TF)という独自の指標を用いて、サイトのドメインパワーを計測しています。トラストフローは、サイトへのリンクの質や量を総合的に評価し、信頼性の高いサイトかどうかを判断するために使用されます。さらに、Majesticは他のツールと比較してもリンクの数や質、トラフィックの情報を詳細に解析することができます。
イギリスの会社ですがサイトは日本語にも対応しているので使いやすいです。一部無料で利用できますが、詳細な調査は有料となります。
ahrefs(エイチレフス)
ahrefsはSEO業界で非常に評価の高いツールです。特に、ドメインパワーの測定においては優れた機能を持っています。ahrefsは独自の指標であるドメインレーティング(DR)を使用して、ウェブサイトのドメインパワーを測定します。DRはバックリンクの情報やその質に基づいて算出されます。
このツールを使用することで、ウェブサイトのドメインパワーを評価するだけでなく、競合サイトとの比較も簡単に行うことができます。競合サイトと自分のサイトを比較することで、自分のサイトがどれだけ競争力を持っているかを見極めることができます。
また、競合サイトの強みや弱点を把握することも可能です。これにより、自分のサイトの改善点や戦略の見直しを行うことができます。
無料ではツールの使用はできませんが、DRの数値は無料で計測できます。
ahrefsの公式サイトはこちら
DR(ドメインレーティング)の計測はこちら
パワーランクチェックツール
パワーランクチェックツールは、中古ドメイン販売のアクセス中古ドメインが運営している複数の指標を総合的に評価してドメインパワーを測定するツールです。
バックリンクの数や質、ソーシャルシグナル、ドメインオーソリティなどの要素を考慮し、ウェブサイトの総合的な信頼性や権威性を判断します。また、競合サイトとの比較分析も行えるため、自社サイトの強みや弱点を把握することができます。
これらのツールを使用することで、ドメインパワーの測定や競合分析がより効果的に行えます。それぞれの特徴や使い方を把握し、自社サイトのSEO対策に活かしてみてください。
ドメインパワーを上げる方法
それでは次に、自サイトのドメインパワーを上げる主な方法を4つ解説いたします。
ドメインパワーの高いサイトより被リンクをもらう
ドメインパワーは主に被リンクの質と量により決まりますので、ドメインパワーを上げるためには、自サイトよりもドメインパワーの高いサイトからの被リンクが非常に重要です。
被リンクは他のサイトが自分のサイトを信頼し、気に入っている証拠となります。ただし、単に被リンクの数を増やすだけではなく、その被リンクが関連性の高いサイトや業界で評判の良いドメインパワーの強いサイトから来ているかどうかも重要です。関連性の高いサイトからの被リンクは、自サイトの信頼性と専門性を高めることに繋がります。
質の高い記事を書く
ドメインパワーを上げるためには、質の高い記事を書くことが重要です。
質の高い記事とは、ユーザーが読んで価値を感じる情報を提供することです。たとえば、専門知識や実用的な情報、独自の視点など、読者にとって役に立つ情報を記事に盛り込むことが重要です。
質の高い記事を書くことで自然な形で被リンクが生まれる可能性も高まります。
他のWebサイトやブログから自サイトの記事へのリンクをもらうことで、検索エンジンはあなたのサイトの信頼性や重要性を評価します。その結果、ドメインパワーが上がり、検索結果の上位に表示される可能性が高まります。
コンテンツのボリュームを増やす
ドメインパワーを上げるためには、コンテンツのボリュームを増やすことも重要です。コンテンツのボリュームとは、サイト内に存在する記事やページの数のことを指します。つまり、情報の量を増やすことで、検索エンジンからの評価を高めることができるのです。
しかし、単にたくさんの記事やページを作成すればいいというわけではありません。関連性の高いキーワードを使用し、ユーザーの検索意図に応えるコンテンツを作成することが大切です。
つまり、前に紹介した質の高い記事を複数投稿していただく必要があります。
長期間サイトを運営する
長期間サイトを運営し続けることも重要です。検索エンジンは、古くから運営されているサイトに対して信頼を持ちます。なぜなら、長く運営されているサイトは、一定の品質と信頼性を保っている可能性が高いからです。
長期間サイトを運営することには、数多くのメリットがあります。まず、検索エンジンは新しいサイトよりも、長く運営されているサイトに対して優先的に上位表示する傾向があります。
さらに、長期間サイトを運営していると、ユーザーからの信頼も高まります。ユーザーは、長く運営されているサイトに対して信頼を抱き、情報を収集したり商品を購入したりする傾向があります。
これらの方法を積極的に取り入れることで、ドメインパワーが上がる可能性が高くなります。ドメインパワーが高いサイトは検索エンジンの評価が高くなり、検索結果の上位表示が期待できます。しっかりと取り組んで、自分のサイトのドメインパワーを向上させましょう。
ドメインパワーがSEOの全てではない
ドメインパワーの強いサイトは上位表示されやすい傾向にあり、インデックスも早まり、ユーザーからの信頼度も高くなるという点を解説しました。しかし、ドメインパワーがSEOの全てではありません。
SEOの成功にはドメインパワーだけでなく、他の要因も重要です。
例えば、ユーザーの検索意図にマッチしたコンテンツを作成することが大切です。ドメインパワーはサイト全体の信頼性を高めますが、ユーザーが求めている情報と一致しないコンテンツでは、上位表示されることは難しくなります。
また、E-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)を満たしているかどうかも重要な要素です。ドメインパワーの高いサイトでも、信頼性や専門性を欠いたコンテンツでは、ユーザーからの評価は得られません。
さらに、記事の独自性も重要です。他のサイトと同じような内容のコンテンツでは、検索エンジンはそれを重要な情報とは判断しません。ユーザーにとって有益であること、新しい情報を提供することが求められます。
つまり、ドメインパワーは重要な要素ではありますが、SEOの全てではありません。独自性のあるコンテンツ作成や、ユーザーの検索意図にマッチした情報提供、E-E-A-Tを満たして信頼性を高めることも同じく重要です。
まとめ
本記事では、ドメインパワーがSEOに与える影響とドメインパワーの測定ツールの紹介、またドメインパワーの上げ方について解説しました。
Googleのページランクが公表されなくなり、ドメインパワーを表す数値は複数のSEO会社によって開発されたツールによって計測されています。
ツールによってドメインパワーの数値は異なりますが、共通しているのは「質の高い被リンクを多く受けている」サイトのドメインパワーは強くなっています。
質の高い被リンクを受けるためには、自サイトも質の高い記事を掲載して、コンテンツのボリュームを増やし、長くサイトを運営することにより、関連するサイトやユーザーから信頼され、自然に被リンクが集まるようになります。
ドメインパワーの強いサイトは上位表示されやすく、インデックスも早まり、ユーザーからの信頼も高くなりますので、今回の記事を参考にドメインパワーを上げる施策をおこなってください。
記事執筆・株式会社アクセス・リンク 代表取締役
Webサイト制作歴10年以上の経験を元にSEOコンサルティングを行い、延べ1,000件以上のサポート実績を誇ります。個人事業主や中小企業向けのホームページ制作やSEOコンサルティングを得意としています。
(社)全日本SEO協会 認定SEOコンサルタント
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