記事執筆:認定SEOコンサルタント 三田健司
サイトを作成したり記事を作成するとき、掲載する画像はSEOに効果があるのか気になるところだと思います。
SEOにはコンテンツが大切で、画像にはSEO効果はないと思っている方も多いと思います。
そこで本記事では、SEOに効果的な画像のポイント10選と、画像を掲載する上での注意点を解説いたします。
画像がSEOに与える影響が気になる方は、ぜひ参考にしてください。
画像はSEOに効果的なの?
Googleは常にユーザーエクスペリエンス(UX)を向上させることを重視しており、その一環として画像の重要性が高まっています。適切な画像を適切な場所に配置することで、ユーザーにとって読みやすいコンテンツを提供することができます。
例えば、料理のレシピを紹介する際には、美味しそうな写真を添えることで料理の完成イメージがより鮮明に伝わります。ユーザーは写真を見て「これは作ってみたい!」と感じると思います。
ユーザーは視覚的な情報を得ることで、より理解しやすくなります。これにより、満足度の高いユーザーエクスペリエンスを得ることができます。
よって、ユーザー体験を良くする画像はGoogleなどの検索エンジンから評価されSEOにも効果的だといえます。
SEOに効果的な画像のポイント10選
それでは実際にSEOに効果的な画像にするためのポイント10選を解説いたします。
altタグ(代替テキスト)を設定する
SEOに効果的な画像を掲載するためには、altタグの設定が重要です。altタグは画像の説明文として機能し、Googleなどの検索エンジンに画像の内容を正確に伝える役割を果たします。
また、altタグは通信状況の悪いときやブラウザが画像を表示できない場合に、代わりに表示されるテキストです。このため、altタグには画像の内容を分かりやすく簡潔に表現することが大切です。
加えて、視覚障害の方がWebサイトを利用する際にも重要な役割を果たします。サイト読み上げ機能を使用する際に、画像の内容が分からないと情報の一部を見逃す可能性がありますが、altタグが適切に設定されていれば、画像に関連する情報を正確に伝えることができます。
尚、altタグを設定する上での注意点があります。それは、上位表示を目指す特定のキーワードを詰め込み過ぎないということです。
たとえば、該当ページを「東京 脱毛」で上位表示を目指している場合、「東京の脱毛を探す女性」、「東京の脱毛を受けている女性」、「東京の脱毛サロン○○」のように、すべての画像に「東京」と「脱毛」を含めたaltタグを記述するのは避けるようにしてください。
altタグに特定のキーワードを詰め込み過ぎると、過剰なSEO対策だとGoogleからみられて、ページのSEO評価が下がる原因となります。
キャプションを設定する
キャプションは画像の前後に表示されるテキストのことです。通常、キャプションは画像の内容やテーマを説明する役割を果たしますが、SEOの観点でも重要な役割を果たしています。
Googleは画像に対してalt属性を読み込んで、画像の内容を理解します。キャプションも同様に画像の情報やテーマを読み取ることができます。キャプションにはキーワードを含めることで、画像のSEO効果を高める期待ができます。
例えば、Webサイトのページに素晴らしい風景の画像を使用しているとします。altタグには「風景」というテキストを設定することで、Googleに画像の内容を理解させます。そしてキャプションには「美しい自然の風景」というテキストを設定することで、より具体的な情報を提供し、キーワード「自然の風景」を含めることができます。
このようにキャプションを設定することで、Googleは画像の内容やテーマをより正確に把握することができます。また、キャプションによってユーザーに対しても情報を提供し、サイトの利用価値を高めることができます。
オリジナル画像を使用する
オリジナル画像は、Googleなどの検索エンジンから高い評価を受けることができます。なぜなら、オリジナル画像は他のWebサイトとは異なる独自のコンテンツを提供するため、より新鮮な情報として評価されるからです。
また、オリジナル画像を使用することによりユーザーの興味を引くことができます。オリジナル画像は他のサイトでは見ることができない情報を提供するため、ユーザーはその画像に対して興味を持ちます。そして、興味を持ったユーザーは記事全体に対しても興味を持つようになり、記事をしっかりと読んでもら、滞在時間の向上につながります。
一方で、無料の写真素材を提供するサイトなどの画像は、多くの人が利用するため、同じ画像が他のサイトでも使用されている可能性が高いです。
そのため、ユーザーはその画像に対して興味を持たず、ユーザー体験の悪化につながる可能性があります。
記事のテーマに合った画像を使用する
記事に適切な画像を使用することは、ユーザー体験とSEOの両方の観点で非常に重要です。記事のテーマに合致しない画像は、ユーザーの関心を引きつけることができず、彼らがページを離れる原因となる可能性があります。
例として、ダイエットに関する記事であるにも関わらず、車の画像を使用すると、ユーザーは記事の内容との不整合を感じるでしょう。このような不整合は、ユーザーの離脱率を高めることとなり、結果的に検索エンジンによるページの評価が低くなり、SEOの順位も下がるリスクが生じます。
記事の内容にマッチする画像を選択することで、ユーザーは内容に引き込まれやすくなります。ダイエットの記事であれば、健康的な食事や運動の画像など、テーマに関連する画像の使用が推奨されます。適切な画像の選択により、ユーザーのエンゲージメントが向上し、彼らが記事を最後まで読む可能性が高まります。
画像の大きさを最適化する
画像の大きさ(サイズ)が小さすぎると、ユーザーはどのような画像か分からなくなってしまいます。特に画像内にテキストが書かれている場合は、文字が読みやすくなるように、サイズを調整することが必要です。
画像の大きさを最適化するためには、まず画像の解像度を確認しましょう。解像度が高すぎる場合は、ファイルのサイズが大きくなり、ページの読み込み速度が遅くなってしまいます。一般的なディスプレイの解像度に合わせて、適切な解像度に変更することがポイントです。
また、画像を表示する領域に合わせて、幅や高さを調整することも重要です。例えば、画像がページ全体に表示される場合は、画像のサイズを大きく設定することで、ユーザーにインパクトを与えることができます。一方で、画像がテキストの横に表示される場合は、テキストとのバランスを考慮して、サイズを小さくすることが求められます。
画像の容量を最適化する
画像の容量が大きい場合、読み込むまでに時間がかかり、サイトの表示速度が遅くなってしまいます。サイトの表示速度が遅くなるとユーザーはストレスを感じてしまい、ページから離脱される可能性が高くなります。
画像の容量を最適化するためには、まず画像のファイルを圧縮することが必要です。圧縮することで、画像の容量を削減することができます。圧縮方法はいくつかありますが、一般的には画質を大きく損なわずに容量を減らすことができる方法を選ぶことが良いでしょう。
画像の圧縮方法に関しましては、上記ページで詳しく解説しています。
また、画像のフォーマットも重要です。一般的に、JPEG形式は写真などのカラフルな画像に適しており、容量を削減することも可能です。一方で、PNG形式は図やイラストなどの透過性の高い画像に適していて、画像のクオリティを重視する場合に適しています。
適切なファイル名にする
Googleは、画像のファイル名からその画像の内容を認識しているといわれています。そのため、適切なファイル名を付けることが大切です。
具体的には日本語表記ではなく、ローマ字表記で画像を表す簡潔な文字列にすることが重要です。
例えば、食べ物の画像であれば、「food」といった簡潔なファイル名を付けることが有効です。また、コーヒーカップであれば「coffee-cup」といった具体的なファイル名を付けることで、検索エンジンが関連するキーワードとして認識します。
さらに、画像のファイル名は、ハイフン「-」やアンダーバー「_」を用いて単語を区切ることも重要です。これにより、検索エンジンが画像の内容を正確に把握しやすくなります。
レスポンシブ対応にする
レスポンシブ対応とは、PCやスマートフォンなど、さまざまなデバイスで表示される際に適切なサイズ、レイアウトで表示されることを指します。
まず、レスポンシブ対応することによって、ユーザーの利便性が向上します。PCで閲覧した場合には、PCの画面に最適な画像が表示され、見やすさを損なうことはありません。同様に、スマートフォンで閲覧した場合でも、画面からはみ出したり、小さすぎたりしないように、最適なサイズに自動で調整されます。
また、検索エンジンの視点からも、レスポンシブ対応は重要です。検索エンジンは、ユーザーエクスペリエンスの向上を重視し、最適な表示を提供するウェブサイトを評価します。そのため、レスポンシブ対応していないウェブサイトは、検索エンジン結果ページでの表示順位が下がる可能性があります。どのデバイスでも最適なサイズになるようにレスポンシブ対応にするようにしましょう。
画像のサイトマップを作成する
SEOに効果的な画像を利用するためのポイントとして、画像のサイトマップを作成することが重要です。サイトマップとは、Webサイトの地図のようなもので、Webサイト内のファイルの配置を示すものです。画像のサイトマップを作成することにより、Googleの検索エンジンが画像を正しく認識しやすくなり、検索結果での表示順位向上につながります。
画像のサイトマップを作成する方法は、既存のサイトマップに画像を追加するか、画像専用のサイトマップを作成するかの2つの選択肢があります。
既存のサイトマップに画像を追加する場合は、各画像のURLやキャプション、説明文などをサイトマップに追記します。また、画像の圧縮や最適化を行い、ファイルサイズを小さくすることも重要です。
一方、画像専用のサイトマップを作成する場合は、独自のサイトマップファイルを作成し、画像のURLやメタデータを記述します。この場合、画像の詳細な情報を記載することができるため、検索エンジンによる正確な認識が期待できます。
なるべく画像をたくさん掲載する
SEOの観点から、記事内に適切な数の画像を掲載することは非常に重要です。文字だけの記事は、特にスマートフォンの小さな画面で読むユーザーにとって、読むのが疲れてしまい、最後まで記事に目を通すのが難しくなります。
最近ではスマートフォンでのウェブ閲覧の利用者が増加していることを考慮すると、画像は記事の可読性を高めるための重要な要素となります。具体的には、スマートフォンの画面内には、少なくとも1枚の画像が表示されるようにすると、ユーザーの興味を引き続ける助けとなります。
しかしながら、画像を掲載する際の選択も重要です。一般的な素材集からの画像よりも、オリジナルの画像を採用することを推奨します。オリジナル画像は、他のサイトには存在しない独自のコンテンツであるため、ユーザーに新鮮な印象を与えるだけでなく、検索エンジンにおいても高い評価を受ける可能性があります。
画像を掲載する上での注意点
ページ内に画像を掲載する上での注意点を解説いたします。
他のサイトから画像をコピーしない(著作権の確認)
画像をサイトに掲載する際、他のサイトから無断で画像をコピーすることは避けるべきです。その理由は、著作権の問題が絡んでくるからです。他者が作成した画像には著作権が存在し、その画像を無許可で使用すると、法的なトラブルが生じる可能性が高まります。このような行為は訴訟リスクをもたらすこともあるため、注意が必要です。
最も理想的なのは、サイトでオリジナルの画像を使用することです。自ら作成した画像は、サイトの個性や独自性を強調することができ、他のサイトと差別化を図る上で有効です。
しかし、オリジナルの画像を自分で作成するのが難しい場合、著作権フリーの画像提供サイトを活用する方法もあります。PixabayやUnsplashなどは、商用利用や改変が許可されている画像を提供しています。これらの画像は、クリエイティブ・コモンズ・ゼロ(CC0)ライセンスに基づき提供されているため、様々な用途で安心して使用できます。
コンテンツの重要な部分を画像にしない
LP(ランディングページ)などでよく見かけますが、コンテンツをすべて画像にしているページがあります。
広告運用などSEOに関係のないページであれば問題ありませんが、SEOで上位表示を目指す場合には、とくにコンテンツの重要な部分を画像にすることは避けるべきです。
なぜなら、Googleは画像に書かれているコンテンツ(文字)を正確には把握できないといわれています。つまり、画像に書かれているテキストは、SEOの評価には反映されにくいのです。その結果、どれだけユーザーにとって有益な情報を発信しても、画像内に書いてしまうとGoogleから正しく評価を受けることができなくなってしまいます。
ユーザー体験の向上として画像はとても有効ですが、SEOに重要なコンテンツ部分はテキストとして掲載するようにしてください。
低品質、不鮮明な画像を使用しない
低品質な画像や不鮮明な画像は、ユーザー体験を悪化させるので使用しないでください。
まず、低品質の画像は見た目が悪く、ユーザーに不快感を与えます。Webサイトの目的は、ユーザーに魅力的なコンテンツを提供することですが、低品質な画像を使用することでその目的が果たせません。ユーザーは見づらい画像を見ることでイライラし、サイトを離脱されてしまう可能性もあります。
さらに、不鮮明な画像は情報の伝達に支障をきたします。例えば、商品画像の場合、ユーザーは商品の詳細や特徴を確認するために画像を見ます。しかし、不鮮明な画像では商品の詳細が分かりにくくなり、ユーザーは購買意欲を失ってしまうかもしれません。また、サービスを紹介する場合にも、不鮮明な画像ではその魅力を伝えることができず、ユーザーは興味を持つことができません。
また、SEOの観点からも、低品質、不鮮明な画像は避けるべきです。検索エンジンはWebサイトの内容を理解するために画像を解析します。しかし、低品質な画像では内容を正確に把握できず、検索結果においても下位に表示される可能性があります。結果として、サイトのアクセス数の
低品質や不鮮明な画像を使用すると、ユーザー体験が悪化します。
低品質の画像は見た目が悪く、ユーザーに不快感を与える可能性があります。Webサイトの主な目的は、ユーザーに魅力的なコンテンツを提供することです。しかし、低品質な画像を使用すると、その目的を果たせません。ユーザーは見づらい画像にイライラして、サイトを離脱する可能性が高まります。
また、不鮮明な画像は情報伝達に支障をきたします。例えば、商品画像の場合、詳細や特徴を確認するためには、クリアな画像が必要です。不鮮明な画像では、商品の詳細が分かりにくく、購買意欲を損なう恐れがあります。サービス紹介でも、魅力を伝えるためには鮮明な画像が必要です。
SEOの観点から見ても、低品質や不鮮明な画像は避けた方が良いでしょう。検索エンジンはWebサイトの内容を理解するために画像も解析しますが、低品質な画像では内容の正確な解析が難しくなります。これが原因で検索結果においても下位に表示されるリスクが高まり、サイトのアクセス数が低下する可能性があります。
同じ画像は使用しない
サイトに画像を掲載する際、同じ画像の使い回しは避けるよう注意が必要です。これは同じページ内だけでなく、サイト全体にも言えることです。 繰り返し同じ画像を使用することで、ユーザーに単調な印象を与えてしまいます。さらに、サイト全体の魅力や差別化を損ねるリスクが増大します。
SEOの観点からも、同じ画像の繰り返し使用は推奨されません。検索エンジンは画像にも評価を行い、同一の画像が多用されることは重複コンテンツとみなされる可能性が高まります。この結果、サイトの検索エンジンランキングに悪影響を及ぼすリスクがあります。
まとめ
今回はSEOに効果的な画像のポイント10選と、画像を掲載する上での注意点を解説いたしました。
ここ最近のSEOでは、画像がとても重要になってきました。
「画像は千の言葉に値する」という古い言い回しにもありますが、テキストでは伝えきれない多くの情報が画像には含まれています。
ただし、画像を使用する上での注意点もありますので、今回の記事を参考に正しく画像を使用して、ユーザー体験を向上させGoogleからの評価も高くなるよう運用してください。
記事執筆・株式会社アクセス・リンク 代表取締役
Webサイト制作歴10年以上の経験を元にSEOコンサルティングを行い、延べ1,000件以上のサポート実績を誇ります。個人事業主や中小企業向けのホームページ制作やSEOコンサルティングを得意としています。
(社)全日本SEO協会 認定SEOコンサルタント
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