SEO対策

SEOキーワードの選定方法とおすすめのツールを解説

記事執筆:認定SEOコンサルタント 三田健司

SEO対策をおこなう上で、検索キーワードの選定はとても重要です。たとえどれほど良い記事を書いたとしても、まったく需要のないキーワードであれば検索されることはなく、ほとんど誰の目にも止まらないことでしょう。
また、大手企業や政府などのサイトが上位表示を占めているビッグキーワードで記事を書いたとしても、検索上位表示は難しくなります。
そこで本記事では、需要があり上位表示の可能性のあるSEOキーワードの選定方法とおすすめのキーワードツールについて解説いたします。
キーワード選定で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

SEOキーワードとは?

SEOキーワードとは、Googleなどの検索エンジンでユーザーが検索ボックスに入力する語句のことを指します。SEOとは「検索エンジン最適化」(Search Engine Optimization)の略称で、自社のウェブサイトやコンテンツを検索エンジン上でのランキングを高めるための取り組みを指します。

googleの検索窓

SEOの要素の中で、特に重要なのがこのSEOキーワードです。ユーザーが検索エンジンで情報を探す際には、キーワードを入力することで検索を始めます。その入力されたキーワードに自社のウェブサイトやコンテンツが適切に関連していれば、検索結果の上位に表示される可能性が高まります。そのため、正確で関連性の高いキーワードの選定は非常に重要となります。

検索意図によるSEOキーワードの分類

SEOキーワードにはそれぞれ検索意図があり、それを満たすページが上位表示されます。検索窓に入力するクエリ(検索キーワード)の検索意図は、大きく分けて4つに分類されます。

Knowクエリ(知識クエリ)

Knowクエリは、情報や知識を求めるユーザーのニーズに答えるためのものです。そのため、これに関連するコンテンツは、具体的で信頼性の高い情報が求められます。例として、料理のレシピの場合、具体的な材料の量や手順、調理時間などの詳細が必要です。「花の育て方」では、特定の花の種類に応じた水やりの頻度、適切な環境条件などの具体的なアドバイスが求められます。

下記のようなキーワードは、Knowクエリとなります。

・チャーハン 作り方
・便秘 改善
・タイ 時差
・エベレスト山 高さ
・Instagram 会員登録 方法

これらのキーワードに関連するコンテンツを作成する際、最も大切なのはユーザーの疑問や質問に対する明確で正確な答えを提供することです。情報が不正確または不完全であると、ユーザーはそのサイトの信頼性を失い、他の情報源を探す可能性が高まります。

Doクエリ(実行クエリ)

Doクエリは、ユーザーが特定のタスクを達成したい、もしくは何らかの活動を開始したいときに関連するキーワードを含む検索を指します。この種のクエリは、ユーザーが情報だけでなく、具体的な方法や手法にも関心を持っていることを示しています。したがって、コンテンツは具体的でアクショナブルなものでなければなりません。

例えば、「自宅でできるエクササイズ」に関するコンテンツを作成する際、単にエクササイズのリストを提供するだけでなく、各エクササイズの実行方法、必要な機器やツール、推奨される回数や持続時間などの具体的な指示も必要です。

下記のようなキーワードもDoクエリとなります。

・Android 修理
・家具 購入相談
・Zoom アプリインストール
・Twitter 会員登録

このようなコンテンツはユーザーのニーズに応えるだけでなく、ユーザーが目的を達成するための道筋を示す役割も果たします。そのため、コンテンツは明確で分かりやすく、ユーザーが迷わず行動を起こせるような情報を提供することが求められます。

Goクエリ(移動クエリ)

Goクエリは、ユーザーが特定のウェブサイトへのアクセスや特定の場所への移動を意図した際に使用されるキーワードを指します。これには、「Amazon公式サイト」のような検索が含まれます。このタイプのキーワードは、ユーザーが特定のサービスや商品にアクセスしたい時に特に重要です。

下記のようなキーワードもGoクエリとなります。

・Google
・YouTube
・東京 ラーメン
・北海道 空港

コンテンツ作成時には、目的のウェブサイトへのリンクやアクセス方法を明確に提供し、ユーザーがスムーズに移動できるよう心掛けることが必要です。

Buyクエリ(購入クエリ)

Buyクエリは、ユーザーが商品やサービスを購入したいという意図を持って検索する際に使用されるキーワードを指します。具体的な例としては、「最新のスマートフォン購入」、「家具の販売店」、「オンラインショッピング」などが挙げられます。ユーザーが具体的な商品やサービスを探している場合にこのタイプのキーワードが使用されるため、コンテンツ制作時には商品やサービスの特徴、価格、購入方法などの詳細情報を明確に提供することが求められます。

下記のようなキーワードもBuyクエリとなります。

・ノートパソコン 購入
・ナイキのスニーカー 通販
・エイジングケア化粧品 口コミ
・20代女性 クリスマスプレゼント

さらに、レビューやユーザーのフィードバックも役立つ情報として掲載することで、ユーザーの購入意欲を高める助けとなります。

以上が検索意図によるキーワードの分類となります。
すべてのキーワードは上記のいずれかに分類されますので、それぞれの特徴に注目しながら効果的なキーワードを選び、コンテンツを作成することで、SEO上位表示を目指しましょう。

SEOキーワードの種類

SEOキーワードには複数の種類がありますので、それぞれの特徴を解説いたします。

単一キーワードと複合キーワード、ロングテールキーワード

単一キーワードとは、1つの単語やフレーズで構成されるキーワードです。例えば、「ホテル」というキーワードは単一キーワードの一例です。単一キーワードは一般的な検索クエリに対して競争が激しく、上位表示を狙うのは難しいですが、検索ボリュームが大きいため、効果的なトラフィックを獲得することができます。

一方、複合キーワードは2つ以上の単語やフレーズで構成されるキーワードです。例えば、「東京 ホテル」というキーワードは複合キーワードの一例です。複合キーワードはより具体的な検索意図に対応するため、競争が少なくなります。そのため、上位表示を狙いやすいですが、検索ボリュームは単一キーワードに比べて少なくなる傾向があります。

そして、ロングテールキーワードは3つ以上の単語やフレーズで構成される非常に具体的なキーワードです。例えば、「東京 オーシャンビュー 高級ホテル」というキーワードはロングテールキーワードの一例です。ロングテールキーワードは競争が非常に少なく、トラフィックは少ないですが、その分、検索意図に適したユーザーが訪れる可能性が高くなります。

SEOキーワードの種類によって、競合度やトラフィック量、検索意図に合わせたターゲットユーザーの取り込みという異なる特徴があります。ビジネスやWebサイトの目的に合わせて、適切なSEOキーワード戦略を立てることが重要です。

ビッグキーワードとミドル、スモールキーワード

ビッグキーワードとは、検索エンジンで多数のユーザーによって頻繁に検索されるキーワードのことを指します。これらのキーワードは月間の検索回数が非常に多く、「ダイエット」や「旅行」のように、多岐にわたる検索意図を持った一般的な関心事やテーマに関連するものが多いです。ビッグキーワードは、多くのユーザーの関心が集まるため、SEOの観点からも非常に重要です。しかし、これらのキーワードでの上位表示を目指す場合、競争が激しいためSEOの難易度は非常に高くなります。

一方、スモールキーワードは、より具体的で語句数が多いキーワードのことを指します。これらは特定のニッチなトピックや詳細な検索意図を持つユーザー向けに使用されることが多いです。例えば、「スポーツカーの燃費向上方法」といった具体的なキーワードがスモールキーワードの一例です。スモールキーワードは一般的なキーワードよりも競争が低いため、特定のユーザーグループをターゲットとしたコンテンツの作成に非常に役立ちます。

ミドルキーワードは、ビッグキーワードとスモールキーワードの中間に位置するキーワードで、検索ボリュームや競合度が中程度となっています。具体的には、月間の検索回数や競合との競争度がどちらも中程度となるキーワードです。ビッグキーワードへの競争が過度に高い場合や、スモールキーワードだけでは目的のトラフィックを獲得しきれない時、ミドルキーワードの活用は非常に効果的です。

SEOキーワードの選定方法とおすすめのキーワードツール

SEOキーワードの選定方法を間違えてしまうと、上位表示されても全然アクセスがなかったり、そもそも上位表示が不可能なキーワードを選定してしまったりということが起こります。
ここでは、Webサイト運営においての適切なSEOキーワードの選定方法とおすすめのキーワードツールを解説いたします。

競合サイトの流入キーワード調査する

自サイトと同じ商品やサービスを提供している競合サイト(ライバルサイト)の流入キーワードを調査するのはお勧めです。
競合サイトが流入しているキーワードで、自サイトには無い記事を新規に作成していただくことで、新たな流入が期待できます。

流入キーワード調査には、下記のツールがおすすめです。

Ubersuggest(ウーバーサジェスト)

Ubersuggest

Ubersuggestは無料でも使用できますが、調査内容は一部制限されます。使ってみて良いと思ったら、有料版を検討すると良いです。

Ubersuggestのキーワード流入ボタン

左側の「キーワード」→「キーワード流入」押すして、

Ubersuggestのドメイン入力画面

ドメインを入力して検索すると流入キーワードが表示されます。
Ubersuggestで調べられるのは、下記5つの項目です。

・流入キーワード
・月間検索ボリューム
・ポジション(検索順位)
・流入見込み
・SEO難易度

CSVで出力できますので、保存して自サイトの記事作成に役立てましょう。

Ubersuggestはこちら

Keywordmap

キーワードマップ

Keywordmapは基本的は有料になりますが、無料でも流入キーワード調査が可能です。

ドメインダイジェスト分析

こちらの「ドメインダイジェスト分析」より上記のページへ入っていただき、ドメインを入力すると分析結果が表示されます。
Keywordmapでは下記のような項目が調査できます。

・自然検索ワード
・順位変動
・想定流入数・ヒットキーワード数
・競合ドメイン・ページ
・広告キーワード

キーワードの検索ボリュームを調べる

たとえ内容が充実していて素晴らしい記事を作成したとしても、検索されないキーワードを使用していると効果は得られません。
そこで記事を作成する前に、選定したキーワードが実際に検索されているかを確認して、その検索ボリュームを把握するようにしてください。
キーワードの検索ボリュームを調査するおすすめのツールを紹介いたします。

Googleキーワードプランナー

Google広告のキーワードプランナー

Googleキーワードプランナーは無料で利用できるキーワードの検索ボリュームを調査するツールです。
ダッシュボードの左側「ツール」→「プランニング」→「キーワードプランナー」の「新しいキーワードを見つける」で調査したいキーワードを入力すると月間平均検索ボリュームが表示されます。

無料版では「100-1000」などのように範囲が広くなっていますが、おおよその検索ボリュームが分かります。
Google広告を購入すると詳細な情報が得られますが、無料版でも十分活用できます。

Googleキーワードプランナーはこちら

Keyword Tool

Keyword tool

Keyword Toolは、Googleキーワードプランナーの機能を持ち合わせた優れもののツールです。キーワードプランナーでは取得できない多くのキーワードが調査できるので、SEOの専門家も多く使用しています。
無料版は制限がありますが、有料版ではより多くのキーワードが取得できます。

Keyword Toolはこちら

aramakijake.jp

aramakijake.jp

aramakijake.jpは、月間検索ボリュームの調査に特化したSEOキーワードツールです。
無料で使用でき、画面中央にキーワードを入力してチェックボタンを押すだけ。
SEOの順位別におおよその流入数が分かるので、記事を作成するときの参考になります。

aramakijake.jpはこちら

 

スモールキーワードから狙う

初めはスモールキーワードをターゲットにするようにしてください。スモールキーワードは月間検索ボリュームが1,000回未満のキーワードで、流入数は少なくとも着実なトラフィックの獲得を目指します。
その後、徐々に記事を投稿していく中でドメインの権威性を向上させ、高品質なコンテンツを提供することで、ミドルキーワード、ビッグキーワードへの挑戦が可能となります。

スモールキーワードからスタートし、段階的にトラフィックを増やしていくことで、最終的にはビッグキーワードをターゲットにし、Webサイトの検索エンジン上での可視性を向上させることができます。

スモールキーワード調査には、下記のツールがおすすめです。

ラッコキーワード

ラッコキーワード

ラッコキーワードは無料で使用できる、主にサジェストキーワード(検索候補)を調査するツールです。
たとえば「ダイエット」と検索すると、「ダイエット 食事」や「ダイエット 食事メニュー」、「ダイエット 食事メニュー 1週間」など、ダイエットに関するサジェストキーワードが一覧になって表示されます。

このツールを使用すると、自分では思いつかないニッチなスモールキーワードが見つかります。
もちろん、実際に検索されているキーワードになりますので、上位表示されることで流入が期待できます。

ラッコキーワードはこちら

1ページ1キーワードが原則

SEOキーワードを成功させるための基本原則は、1ページにつき目標とするキーワードは1つとすることです。

複数のキーワードを一度に狙うと、どのキーワードにも焦点をしっかり当てられなくなり、結果的に上位表示を目指すことが難しくなります。例えば、「おいしいラーメン屋さん」の情報と「おいしいラーメンのレシピ」を同じページにまとめると、ユーザーは混乱する可能性が高まります。なぜなら、おいしいラーメン屋さんを探しているユーザーは、ラーメンのレシピには興味のない場合が多いからです。
そのため、ユーザーの検索意図に応えるためには、1ページに1つのキーワードを設定することが最も効果的です。

この1ページ1キーワードの原則を守ることで、ユーザーの検索意図を正確に捉え、関連する情報や内容を提供しやすくなります。そして、そのキーワードに特化したコンテンツを作成することで、ユーザーの満足度を高めることができるのです。

まとめ

今回はSEOキーワードの選定方法とおすすめのツールを解説しました。
キーワードの分類(Knowクエリ、Doクエリ、Goクエリ、Buyクエリ)や種類は、SEOキーワードにおいてとても重要です。
また、正しい方法でSEOキーワードを選定することで、自サイトへの流入が多くなり、Googleからのサイト全体のSEO評価が高くなり、結果、ビッグキーワードでの上位表示が目指せるようになります。
本記事を参考にSEOキーワードを選定し、サイトやブログの成功を願っております。

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