記事執筆:認定SEOコンサルタント 三田健司
もし、あなたの商品やサービスのターゲットが女性だとしたら、ホームページの記事を見直したほうが良いかもしれません。
なぜなら多くの経営者が男性の場合が多く、また会社のホームページ担当者も男性であることが多いからです。
男性目線の思い込みで記事を作成しても女性には響かないことが多く、「なぜ売れないんだろう?」と首をかしげたことはありませんか?
人は感情でモノを購入します。男性から見てどんなに立派なホームページをつくったとしても、女性の心を動かすことができなければ、あなたの商品やサービスを買ってはもらえません。
男性にはなかなか理解できない、女性特有の感情や行動を知ることで、売れるホームページにすることができます。
そこで本記事では、ネットで女性がいますぐ買いたくなるにはどうすれば良いのか。セールスコピーライターである谷本理恵子さんのセミナーや書籍を参考にさせていただき、さらに弊社が独自にさまざまな年代の女性にヒヤリングをして得た結果をまとめたいと思います。
女性向けの商品やサービスを扱っている経営者や従業員の皆様に、ぜひ本記事を参考にしていただければ幸いです。
女性と男性では、求めている「物語」がちがう
あなたがネットで商品を購入しようとしたとき、普通なら買わないけど、物語(ストーリー)に引き込まれてつい買ってしまった経験はありませんか?
ただ単に商品が紹介しているだけなら買わないのに、サイトに書いてある記事がおもしろくて心を引き付けられるような内容であれば、潜在的に抱えている問題を自覚して「欲しい」という気持ちになってしまいます。
よくいわれる「ヒーロージャーニー(神話の法則)」が典型的な例で、はじめはダメダメだった男が修行して試練に打ち勝ち、レベルアップしていく。一歩一歩目の前の階段をのぼり、お城を目指し、そこには地位と名誉が待っている・・・といった感じです。
でも、このヒーロー物語はあくまで男性が主人公であって、女性は世界を救うヒーローになりたいとは思っていません。なので、男性がよろこぶストーリーで商品やサービスを紹介しても、女性の心には響かないという訳です。
そもそも女性は男性のように目の前に階段があるなんて思っていません。「なぜ、苦労して階段をのぼらなければいけないの?」といったスタンスで、運命の出会いと共に一瞬でお姫様に変われると信じています。
女性は、本来の自分は「お姫様」であると思っている
男性は少しずつレベルアップして、最終的に王様を目指したいと思いますが、女性は生まれながらお姫様になりたいと思っています。
いまの姿は仮の姿で、特別な魔法で「本来の姿であるお姫様に戻れる」と潜在的に思っています。
グリム童話の「シンデレラ」を思い浮かべると分かりやすいと思います。
ボロボロの服を着て家族から召使のように扱われていたシンデレラが、魔女の魔法によって素敵なドレスとガラスの靴で王様の舞踏会へ行き、さいごには王様と結婚することになる。
このシンデレラ物語こそ、女性が生まれながらに持っている自分に対しての感情です。
なので多くの女性たちは、いまの自分は仮の姿であると感じ、いつでも本来の自分であるお姫様になれると思っています。
女性が思わず買いたくなる、売れる記事構成
ここまで、女性が求めている「物語」と「本来の自分はお姫様」であるという女性の潜在意識を理解したうえで、実際にどのような記事構成が女性の心を動かし、女性が思わず買いたくなるのかを紹介します。
悩みを具体的に指摘しないでサラリと気づかせる
「あなたは、○○で悩んでいませんか?」という文言は、さまざま商品やサービスを紹介しているホームページで見かけると思います。でもこの言い回し、男性には響きますが女性にとっては逆効果になる可能性があります。
男性に対して、「あなたは、薄毛に悩んでいませんか?」とか、「もっと女性にモテたいと思いませんか?」というのは、自分の悩みと同じであれば共感を得られます。
いっぽう女性に対して「さいきん太ってしまったあなた、本気でダイエットしたいと思いませんか?」と悩みを指摘されると、「なんであなたに言われなきゃいけないの?別にわたし太ってないし、ダイエットなんていつでもできるし!」と無意識に反論してしまいます。
女性たちも自分が抱える悩みについて薄々は気づいていますが、いまの自分は本来の姿ではないと感じているので、あることをきっかけに元の姿に戻れると思っています。
よって、女性に悩みをアプローチするには、他人事としてサラリと軽く気づかせることが大切です。
それほど悩みを深刻な問題にしないで、「そういえば、私もちょっぴり気になっていたかも。」とか、「そうそう、私のことをよくわかっている」など、共感できるくらいにしたほうが女性の心を動かします。
お試し感覚で買えるように
商品やサービスを購入するまでのプロセスも、女性と男性では異なります。
男性にとっての買い物は、決定事項です。たとえばパソコンやテレビを買う場合、多くの男性はデザインや価格だけでなく、どのような商品が流通しているか業界全体を把握し、細かいスペックを比較検討してから最もすぐれた1台を決めます。
いっぽう、女性にとっての買い物は「お試し」です。パッと見て「わぁ、これ素敵!」と思ったら、とくに比較しないでとりあえずお試しで買ってみて、買った理由はあとで付け加えます。
女性にとっての商品やサービス購入の目的は、本来の自分を取り戻せる運命的な出会いを求めているわけです。
例えば、女性向けのサプリメントや化粧品を紹介するときに、細かい成分は必要ありません。それよりも、その商品をつかうことでどんな素敵な未来が待っているかを伝えたほうが心に響きます。
「今よりもっと輝いて、自分に自信が持てますよ!」とか、「ツルツルスベスベの肌を手に入れて、まいにち笑顔で過ごしませんか?」
などのような、「私らしさ」を重視したほうが良いです。多くの女性は客観的な評価より、主観的な満足を求めています。他人にどう思われるかよりも、いかに自分が満足できるかを重視しています。
よって、女性向けの商品やサービスの場合は、細かい成分やスペックなどは必要なく、「お試し感覚で輝く未来が手に入るかもしれませんよ」といった訴求がおすすめです。
写真と見出しで違和感なく良いなと思わせる
年代やサービス内容にもよりますが、インターネットで商品やサービス購入する場合は、利用者の80%以上がスマホからだといわれています。
女性は素早く画面をスクロールさせてホームページを閲覧しているのですが、じつはほとんど記事を読んでいないといわれています。
ホームページのトップ画像とキャッチコピーを見て、良さそうな商品だなと思ったら、あとは写真と見出しを見て自分が思っていた内容と同じかを確かめる程度のようです。
途中スクロールをやめてじっと画面を見ている女性は、興味があって記事を読んでいるのではなく、「あれ、ここ私が思っていたのと違うなぁ」と違和感を感じて確かめている場合が多いです。
なので、文字がぎっしり詰まったサイトは模様みたいに見えるそうで、女性には嫌われます。あと、むずかしい言葉や分かりにくい説明もNGです。
まずざっと全体を通してサイトを見て、気になったところ見直す程度なので、写真と見出しだけで商品やサービスの魅力が伝わるようなページ構成がおすすめです。
購入を決めるまでに重視する要素~女性と男性の3つの違いとは?~
女性と男性では、商品やサービスの購入を決めるのに重視する要素が異なります。女性向けの商品やサービスを扱っているのに、あなたのホームページが男性目線になっていないか、チェックしてみてくださいね。
チェック① 商品やサービスに興味を持つきっかけ
男性・・・悩みを掘り下げて自覚する
女性・・・他人事の悩みに共感し、そういえば自分もそうかもと気づく
チェック② 検討するプロセス
男性・・・業界全体の動向をしらべ、成分やスペックを一覧にして比較検討する
女性・・・運命の出会いを感じ、良いなと思ったらとりあえず試してみる
チェック③ 購入する目的
男性・・・周りからよく見られたい(女性にモテたい!)
女性・・・本来の自分を取り戻したい(自分に自信を持ちたい)
これら男女による購買決定要素の違いを表したホームページの例を紹介します。どちらも英会話スクールの案内ですが、それぞれ男性向け、女性向けの訴求となっています。
男性向けの訴求
- ハーバード経営大学院(Harvard Business School)のMBAカリキュラムで実際に使われるケーススタディをメイン教材として活用
- グローバルマインドセットとビジネス視点を強化
- 日々のコーチング支援のもとで、週15時間の自主学習へコミット
- 毎週1回2~3時間の日本人、ネイティブコーチによる共同クラスの集中受講
- ハーバード経営大学院(Harvard Business School)のMBAカリキュラムで実際に使われるケーススタディをメイン教材として活用
- 世界最先端のビジネストピックが英語学習効果を強化
など、男性向けの訴求は、具体的かつ論理的にカリキュラムや効果が掲載されていますね。
女性向けの訴求
いっぽう、女性向けの訴求の場合は下記のようになっています。
- あなたの英語が通じる世界が待っています!
- 英会話を身につけ自分に自信を持ち、人生を幸せに生きたいすべての女性の皆さまへ。
- 英語コミュニケーション力を日本人女性講師と楽しく学べる女性限定のマンツーマン英会話です。
- 3年後、あなたはどんなオトナ女子になっていたいですか?その中に、”英語をステキに話せるようになっていたい”は入っていますか?
女性向け訴求は、具体的にどのようなレッスンが受けられるかよりも、英語を身につけるとどのような未来が待っているか、どんな自分になれるかをあらわしています。
この例のように、男性に訴求するなら具体的かつ論理的に、女性に訴求するなら感情にアプローチすると効果が高く売れるホームページとなります。
まとめ
ここまで、女性がいますぐ買いたくなるような売れる記事構成の秘密を紹介してきました。最後にもう一度まとめます。
女性に売れる記事構成
- 悩みは他人のことに対して共感できるように
- 難しい言葉は使わず、分かりやすく説明
- 写真と見出しを見て商品やサービスの内容がわかるように
- スマホでも見やすいように文字は大きく
- お試し感覚で購入できるように
女性に売れるキーワード
- 本来の自分を取り戻す(いまは仮の姿)
- 魔法によって一瞬で違う世界へ
- 私らしく生きる
- 運命の出会いをたのしみ、まずは試してみる
記事構成やキーワードを意識すると、女性がいますぐ買いたくなるようなホームページがつくれます。
株式会社アクセス・リンクでは、女性向けの商品やサービスを取り扱ったホームページの制作を得意としています。初めてホームページをつくる方はもちろん、いまのホームページをリニューアルしたい方まで、ぜひ気軽にお問い合わせください。
記事執筆・株式会社アクセス・リンク 代表取締役
Webサイト制作歴10年以上の経験を元にSEOコンサルティングを行い、延べ1,000件以上のサポート実績を誇ります。個人事業主や中小企業向けのホームページ制作やSEOコンサルティングを得意としています。
(社)全日本SEO協会 認定SEOコンサルタント
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